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フランス語の扉を開こう~ペンギンと

フランス語のことわざ64~カエルのよだれは白鳩には届かない

白鳩

きょうご紹介するフランス語のことわざはこちらです。

La bave du crapaud n’atteint pas la blanche colombe.
カエルのよだれは白鳩には届かない。

⇒音声は、IVONA Text-to-speechで確認してください。Frenchで Céline か Mathieu を選び、文章を下の四角いところに入力し、playボタンを押すと聞こえます。

カエルのよだれは白鳩には届かない

crapaud はヒキガエルです。別名ガマガエル。

カエルにもいろいろありますが、ヒキガエルはあまりかわいくない、どちらかというと醜い、おぞましい生き物。

足が短いせいか、ボディがデブのせいか、ほかのカエルのようにジャンプしません。地べたをはいずりまわっています。

跳ねることができないので、舌を伸ばして昆虫を捕ります。

歌舞伎では妖術使いがヒキガエルと共にあらわれ、不気味な生き物という立ち位置。

こんな感じ。
歌舞伎のガマガエル

天竺徳兵衛(てんじく とくべえ):歌川国芳

ヒキガエルは両目の後ろにある耳腺から毒を分泌します。これは自分の身を守るためのもの。この毒には、強心作用があるので、漢方では乾燥し蟾酥(せんそ)という生薬にします。

昔、ガマの油売りという大道芸がありました。
これはガマガエルの油のこと。

油売りの口上に、自分のことを美しいと思っているガマガエルを四面が鏡の部屋に入れると、おのれの醜さにびっくりして、たらたらと油を流す、というくだりがあります。

この油が耳腺から出るものです。ただし、江戸時代、ガマの油として売っていたものは、実際には蟾酥(せんそ)ではないようです。

いずれにしろ、昔からヒキガエルは醜いものとされていたのです。
crapaud には「醜い人」という意味もあります。

西洋の童話でも、魔法使いが美しいプリンスを魔法でヒキガエルにしてしまいますね。

ヒキガエルがかわいそうですが、crapaudはここでは、世界で一番醜くて、あさましい者のシンボルです。

そのヒキガエルが鳩にむかってよだれをたらします。
鳩がおいしそうだからよだれをたらすのではなく、ツバのように、鳩に向かって、何かをペッと吐くのです。

baveはよだれや、蛇やかたつむりが吐く分泌物。
悪口、毒舌、という意味もあります。

19世紀半ばごろ、bave du crapaud は「中傷、悪口」という意味で使われていました。

ヒキガエルが白い鳩(blanche colombe)にむかって、ペッとしたところで、鳩には届きません。白い鳩はたいてい高いところにいます。ヒキガエルの存在にすら、気づかないでしょう。

白い鳩は、平和、やさしさ、純潔、聖霊の象徴です。
参考⇒アカデミー・フランセーズとは その2

見た目も真っ白で美しいです。
ひきがえるのよだれなんかで汚れないのです。

こちらは、宗教画によく出てきますね。
受胎告知

「受胎告知」ニコラス・プッサン

つまりこのことわざは、ヒキガエルが泡を吹いても、白鳩は傷つくことはない、悪口を言われたからといって、言われた側の価値が下がるわけではない、ということ。

辞書には「げすの中傷が君子の名声を汚すことはない」とありました。

誰かに何かを言われても、自分に落ち度がなければ、「私、鳩だから」と平然としていればいいのです。

よくわかる!フランス語の文法解説

単語の意味

la 女性名詞につく定冠詞

bave よだれ;(かたつむりなどの)粘液 動詞はbaver

du de+le の縮約

crapaud ヒキガエル

n’ = ne ne … pas で否定文を作っています。

atteint < atteindre 到着する、達する blanche colombe 白鳩 colombe は特に、小、中型の鳩の総称。英語のdove 一般的な鳩の呼び方は pigeon

文法ワンポイント atteindreの活用

複数側で アテニヨン、アテニエ、アテーニュとなります。

j’atteins
tu atteins
il atteint
nous atteignons
vous atteignez
ils atteignent

●活用確認用動画

※YouTubeで見る方はこちらから⇒learn french verbs atteindre.mp4

見た目がよく似た動詞にattendre (待つ)があります。

●attendre 現在形の活用

※YouTubeで見る方はこちらから⇒Conjugaison – Attendre – Indicatif Présent

直訳

ヒキガエルのよだれは白鳩には届かない。

バリエーション

ちょっとニュアンスが違いますが、英語に

Sticks and stones may break my bones but words will never hurt me.

棒や石は私の骨を折るかもしれないが、言葉では私は傷つかない⇒何と言われても平気です。

ということわざがあります。

sticks and stones だけで、雑誌や新聞の記事の見出しに使われることもあり。

いかがでしたか?

子どものケンカでも「バカと言うほうがバカだ」、なんて言いますよね。

人の悪口を言って、落ちるものがあるとすれば、それはやはり悪口を言ってる本人の品性でしょう。

ところで、この記事を書くためにヒキガエルの画像をたくさんみました。かわいいものを1つ発見。

これ。
ひきがえる

ボディの模様が見えないと、かわいいですね。

次のことわざはこちら⇒フランス語のことわざ65~日々は続くとも等しからず

関連記事もどうぞ⇒ことわざ60~オオカミの話をするとそのしっぽが見える(うわさをすれば影)

★ことわざの記事の目次を作りました。ご利用ください。
その1⇒フランス語のことわざ~目次 その1
その2⇒フランス語のことわざ~目次 その2
その3⇒フランス語のことわざ~目次 その3

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    • 樋沼達雄
    • 2014年 12月 23日

    Pen さん この諺はしりませんでした。勉強になりました。
    字引で bave を引いたら、`propos mechants, venimeux
    毒舌、悪口とあり、納得しました。ありがとうございました。

      • フランス語愛好家
      • 2014年 12月 23日

      樋沼さん、記事を読んでいただき、ありがとうございます。
      よだれが悪口になるなんておもしろいですね。

      良いお年をお迎えください。

      pen

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