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ドビュッシーの生涯~後編

ドビュッシー

ドビュッシー
ピアノをひくドビュッシー(1893年 30歳ぐらい)
File:Debussy 1893.jpg – Wikimedia Commonsから拝借しました。

クロード・ドビュッシーのポートレート、後編です。

前編はこちら⇒ドビュッシーの生涯~前編

前編では陶器商店を営む両親のもとに生まれたこと。10歳でパリ音楽院にすすんだこと。作曲を学びローマ賞を獲得。作曲、ピアノの先生、音楽誌での著述業を仕事としていたことなどを読みました。

では、後編いきます。

私の好きなこと
作曲です!私は新しい音楽様式を考えだすことが大好きでした。想像がつくかもしれませんが、私が好きな楽器はピアノです。でも、弦楽器(バイオリン、チェロ)のためにもたくさんの曲を作ったんですよ。

私の音楽は「自由、とらわれない」と言われています。これは、私が音楽院で習った音楽のルールをしっかりと守っていないという意味です。

私が何より好きなのは、自分の欲望、インスピレーションに従うことなのです。

残念なことに、私の時代には、このやり方がみんなに好まれたわけではありません。私の作った曲は和声がとれていないと言う人もいたのです。

現在では、私は前衛的な作曲家と考えられています。別の言い方をすると、音楽に変革を起こしたのです。

私は多くの作品を残して、1918年の3月25日に世を去りました。

私の作品
私はたくさん作曲しました。最も有名なのは、『弦楽四重奏曲 « Quatuor »』『牧神の午後への前奏曲 « Prélude à l’après-midi d’un faune »』です。

娘のシュウシュウのためにも曲を作り、それは『子供の領分 « Children’s Corner »』という曲集にまとめました。

私の名前
私の名前はフランスの17の小中学校についています。

※単語メモ
les cordes 弦楽器
violoncelle チェロ
consequente (話)重要な、たくさんの

〈和訳ここまで〉

「私、ドビュッシー小学校へ行ったの」ってちょっといいですね。

ドビュッシーは音楽院(10年ぐらい行っていた)ではその才能を認められていたものの、作る曲が当時としてはあまりに変てこなので、「よくわからない」と思われていたようです。

でも22歳でローマ賞を獲得したのですから、認められていたのでしょうね。

性格は、内向的、非社交的、しかし時に攻撃的らしかったです。美しいものが大好きでした。女性にはもてたようで、数々の女性遍歴があります。

記事に出てくるシュウシュウ(愛称)Chouchou=キャベツ)は二番目の奥さんとのあいだにできた彼にとっての初めての(そして唯一の)子どもです。

40歳をすぎてできた子どもだから可愛かったのでしょうか。彼はシュウシュウを溺愛していました。奥さんはもともとは自分のピアノの弟子のお母さんで、裕福な銀行家の妻。2人は初めは不倫の関係で半ば駆け落ちして一緒になりました。

シュウシュウの本名はクロード・エマ claude-emma。これは父親と母親の名前をつけたものです。男女どちらの名前にもなりうる、クロードだからこそできた技です。

ドビュッシーは55歳で直腸がんで亡くなってしまいます。シュウシュウも翌年、10代半ばで病気で亡くなります。

最後に「子供の領分」から一曲ご紹介します。たぶんいちばん有名な「ゴリウォーグのケークウォーク」”Golliwogg’s Cakewalk”を選びました。

ゴリウォーグというのはイギリスの童話作家が19世紀末に描いた絵本の登場人物で、黒人の人形です。

ゴリウォーグ
ゴリウォーグ

1960年代に布の人形になり販売され、1970年代ぐらいまで、北米、ヨーロッパ、オーストラリアなどで大人気でした。

私はダッコちゃんは知ってますが(遊んだ覚えはない)、この人形は見たことないです。

今もあるんですけど、ちょっと名前が変わっています。奴隷制の遺物という意見が80年代から優勢で、今、公の場で不用意にゴリウォーグの名前を出すと問題になります。

きっとシュウシュウはこの絵本を持っていて、ゴリウォーグが好きだったのでしょうね。

ケークウォークは黒人のダンスです。この曲集のタイトルも個々の曲のタイトルも英語ですが、これは奥さんの英国趣味を反映したものという説があります。しかし本当のところはわかりません。

では、ゴリウォーグのケークウォークをドビュッシー自身の演奏でお聞きください。


※YouTubeで見る方はこちらから⇒ドビュッシーの演奏する
「ゴリウォーグのケークウォーク」(1913)



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