人形

フレンチポップスの訳詞

ノンノン人形~ミッシェル・ポルナレフ、歌と訳詞

ミッシェル・ポルナレフの1966年のデビュー曲「ノンノン人形」をご紹介します。シンプルで可愛い曲です。

ポルナレフの経歴についてはこちらを⇒歌と訳詞:「渚の想い出」ミッシェル・ポルナレフ



ノンノン人形

さてノンノン人形って何?

のり子さん?

それとも昭和ムーミンに出てくるノンノン?

オリジナルのタイトルは «La poupée qui fait non»

Nonをする人形⇒ノーという人形⇒ノーと言ってばかりいる女の子、です。

それでは、聞いてください。

3分11秒

この曲は短いですし、歌詞もひじょうに簡単です。
アコースティック・ギターはジミー・ペイジがひいているそうです。

ノンノン人形の訳詞

では和訳してみます。

La poupée qui fait non

ノンをする人形

これはノン、ノン、ノン、ノンをする人形
一日中、ノン、ノン、ノン、ノンと言う。
そして、この人形はすごく可愛い
僕が夜、夢見る人形

これはノン、ノン、ノン、ノンをする人形
一日中、ノン、ノン、ノン、ノンと言う
誰も彼女に教えない
はい(oui)と言うことを

僕の声を聞いてもいないのに、彼女はノン、ノン、ノン、ノンをする
僕を見もしないで、彼女はノン、ノン、ノン、ノンをする
彼女が「はい」と言うために
たとえ僕がいのちを捧げようとしても

これはノン、ノン、ノン、ノンをする人形。
一日中、ノン、ノン、ノン、ノンをする
誰も彼女に教えない
はい(oui)ということを。

ノンノン人形はポルナレフのデビュー・アルバムに入っています。

単語と文法の説明

poupée 人形 amebaのプーペガールのプーペです。フランス語では「プペ」という感じです。

faire non ノンをする。「ノンと言う(dire non)」でも意味は同じですが、首をふりながら、もっとしっかりノンと言って、かわいくむくれるぶりっ子の雰囲気です。

★文法★

●qui 関係代名詞 前のことばが主語になります

C’est la poupée.
La poupée fait non.

qui の二つを結びつけています。

詳しくは⇒もう迷わない!フランス語の関係代名詞 quiとqueの違い

●donnerais < donner(あげる)の条件法「たとえ僕の命をあげても」というのは本当にはしないことですので、条件法を使っています。

●pour que + 接続法 ~のために

pour que elle dise oui 彼女に「はい」と言ってもらうために

ポルナレフの「こうなってほしい」という気持ちが入っているので、接続法です。

ほかの例文
Parlez plus fort pour que tout le monde puisse entendre.
みんなに聞こえるようにもっと大きい声で話なさい。

ノンノン人形・カバーバージョン

この曲はアメリカのバーズ(The Byrds)などに代表されるフォーク・ロックです。ひじょうに覚えやすく、いい歌だと思います。

フランス語はもちろん、英語、その他の言語でたくさんカバーがあります。バーズも英語で歌っているのですが、あまりよくありません(私的に)。

やはりこの曲はフランス語があうような気がします。nonやsansの鼻母音がポイントではないでしょうか。

というわけで、Les Sultansというケベックの60年代のバンドのカバーをご紹介します。

Les Sultans – La Poupée Qui Fait Non

もう一つジミ・ヘンドリックスが演奏しているのもなかなかいいです。

3分4秒

これを聞いてると、あっというまに昔にタイムスリップします。



タミーちゃんの思い出

タイムスリップついでに、子どもの私が可愛がっていたタミー(Tammy)ちゃんという人形のことを書いておきます。

女の子なら誰しも、子どものときにお気に入りの人形を持っているでしょう。

私の場合は従姉妹のお下がりのタミーちゃんでした。

これね↓
P1100112

このタミーちゃんはわたしの持っていたものより、もう少しあとの時代のものみたいです。私の人形より、顔がほっそりして洗練されています。

実はバービーももらったのですが、こちらは大人の女みたいな雰囲気の人形でした。タミーちゃんはもっと子どもっぽくて、足も太く、胸もなく、なんとなく安心して遊べる感じがありました。

従姉妹のお下がりなので、家に来たときからちょっと薄汚れていたのですが、ある時、うっかり私が前髪を火鉢で焦がし、カムフラージュするため髪を切ってみたところ、ますます変になりました。

私のタミーちゃんは服を2着しか持っていませんでした。水色のワンピースと白いゴージャスなウエディングドレスです。

あとになって、いろんな人形と出会いましたが、今でもタミーちゃんが一番可愛いと思っています。

ほかの人形は処分してもタミーちゃんはずっと大事にとってありました。

しかし、そんな大事な人形なのに、私の娘のものになったところまでは知っているのですが、その後の消息が知れません。

2013/07/16追記
音楽ブログを運営されているJOHN BEATLE LENNONさんが、こちらの記事で私の訳詞を紹介してくださいました(^^ゞ ありがとうございます。

こちら⇒♪ ノンノン人形 / ミッシェル・ポルナレフ:1966年作 – Michel Polnareff

この曲が入っているデビューアルバムは、フォーク・ロックで、私の好みの音楽がたくさん入っています。そのうち、別の曲も紹介しますね。






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コメント

    • アン
    • 2013年 4月 24日 11:34am

    タミーちゃん、なつかしい~。ウチにもありました。
    姉がおりましたので、バービーはもちろん、ペパーちゃん(?)とかスキッピーちゃん(?)などという、妹分だかパッチもんだかわからない、アメリカンな女の子たちがいました。
    だから、リカちゃんとは遊んだことないのです。
    ポルナレフの若い写真にビックリですが、ジミー・ペイジがギターを弾いてるってのも、びっくり・・・ヘンな取り合わせですよね?

      • フランス語愛好家
      • 2013年 4月 25日 12:18am

      アンさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。
      あ、アンさん、お兄さんもお姉さんもいらっしゃるんですね。
      ペッパーちゃん、いました。あと、私はナンシーとだったか、
      ものすごい大きな人形も持っていました。

      リカちゃんもひとつ、だいぶあとになって買ってもらいました
      やっぱり、外国産の人形に比べると、違いますね。
      人形の段階からすでにアニメに近いっていうか。

      この曲か、デビュー・アルバムか忘れたけど、
      ジョン・ボーナムも参加しています。
      ジミー・ペイジはセッション・ギタリストだったから
      単にひとつの仕事としてやっていたんじゃないですかね。
      ツエッペリンできる前だし、アコースティック・ギターも得意だから、
      そんなに変な組み合わせとも思わないです。

  1. 初めまして
    FCで音楽ブログをやってる者です。
    この曲をエントリーする際、断りもなく、こちらの和訳を使わせて頂き、更にリンクもさせて頂きました。

    もし、宜しければ、これからもお願いしたいのですが・・・

      • フランス語愛好家
      • 2013年 7月 16日 8:50pm

      JOHN BEATLE LENNONさん、はじめまして。
      こんにちは。コメントありがとうございます。
      洋楽のブログを書いていらっしゃるのですね。
      今、拝見し、私の記事からも、JOHNさんの記事リンクさせていただきました。
      このたびは、和訳を使っていただき、ありがとうございます。
      あれでよければ使ってください。
      読者から、ここが違うんじゃ、ってクレーム来たら教えてくださいね。
      ビートルズのファンなのですね。私も音楽は大好きです。
      これからもよろしくお願いします。

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