ジャンヌ・モロー

フレンチポップスの訳詞

ジャンヌ・モロー『つむじ風』~歌と訳詞

フランスを代表する女優、ジャンヌ・モロートリュフォー監督の『突然炎のごとく』(Jules et Jim)という映画の中で歌った『つむじ風』という曲を紹介します。1962年の歌です。

原題は Le tourbillon です。

人生のつむじ風にまかれて、出会いと別れを繰り返すカップルのことを歌った歌です。



Le tourbillon つむじ風

では、訳詞に挑戦!

Elle avait des bagues à chaque doigt,
Des tas de bracelets autour des poignets,
Et puis elle chantait avec une voix
Qui, sitôt, m’enjôla.

彼女は全部の指に指輪をしていた
手首にはたくさんの腕飾り
そしていつも同じ声で歌っていた
聞けばすぐにうっとりするような声で

Elle avait des yeux, des yeux d’opale,
Qui me fascinaient, qui me fascinaient.
Y avait l’ovale de son visage
De femme fatale qui m’fut fatale
De femme fatale qui m’fut fatale

彼女はオパールのような目をしていた
それは僕を虜にした
卵形の顔をしていた
男を破滅させる女の顔、僕はあがらえなかった
男を破滅させる女の顔、僕はあがらえなかった

On s’est connu, on s’est reconnu,
On s’est perdu de vue, on s’est r’perdu d’vue
On s’est retrouvé, on s’est réchauffé,
Puis on s’est séparé.

僕たちは出会い、知り合った
僕たちは離れ、さらに離れた
僕たちはまた会って、お互いを暖めあった
そしてまた別れた

2人とも、巻かれたんだ
人生のつむじ風の中に
ある晩、また彼女にあった、イタタタタ
ずいぶん久しぶりだった
ずいぶん久しぶりだった

バンジョーの音を聞きながらまた気づいた
彼女の不思議なほほえみに。そのほほえみが大好きだった
彼女の声からは逃れられない、その美しく青白い顔
こんなに気持ちを揺さぶられたことはなかった

歌声を聞きながら酔った
酒は時を忘れさせた
僕は目覚めた
額に焼けるようなキスを感じながら
額に焼けるようなキスを感じながら

僕たちは出会い、知り合った
僕たちは疎遠になり、さらに離れた
僕たちはまた会って、そしてまた別れた
そして、またつきあい始めたんだ

2人とも、巻かれたんだ
人生のつむじ風に
ある晩、また彼女にあった、やれやれ
彼女が僕の腕の中にまたいたんだ
彼女が僕の腕の中にまたいたんだ

出会ったとき
また知り合ったとき
なぜ別れたんだろう?
なぜ離れたんだろう?

また会ったとき
またつきあい始めたとき
なぜまた離れたんだろう?

とにかく2人とも
人生のつむじ風に巻かれていたんだ
ずっと回り続けていたんだ
2人きりで抱きあって
2人きりで抱きあって
2人きりで抱きあって

Paroles: Cyrus Bassiak (pseudonyme de Serge Rezvani )
Musique: Georges Delerue

歌詞はこちらを参考にしました⇒Jeanne Moreau – Le Tourbillon De La Vie Lyrics | Genius

単語メモ

poignet 手首

sitôt すぐに 

enjôla (enjôler)  ~を甘言でつる、口車にのせる 単純過去

fut (être) 単純過去

se perdre du vue  見失う⇒疎遠になる

chacun pour soi  それぞれが

repartir  再び始まる、動き出す

se réchauffer  (熱意、感情などが)再び高まる

fameux, fameuse  (名詞の前で)ひどい、とんでもない

un bail  長い間(もともとは リース、賃貸借契約)

plu (plaire) 気に入る 過去分詞

s’émurent (s’émouvoir)  感動する、動揺する 単純過去

se soûler  酔う

brûlant, brûlante   焼けるような v. brûler

sentant (sentir)  感じる 過去分詞

enlacé 巻き付いた、抱き合った v. enlacer 

映画『突然炎のごとく』

予告編はこちらです。

邦題はドラマチックですが、原題はJules et Jim ときわめてシンプルです。

映画についてはこちらに詳しく書いています⇒突然炎のごとく~フランス語入門日記第23回



タルとアリゼの『つむじ風』(2014年)

いろいろな人がカバーしていますが、タルとアリゼがデュエットしているバージョンをご紹介します。

タルは1989年イスラエルで生まれたフランスのシンガーソングライター。イスラエル生まれといっても、1歳になる前に家族とフランスに移住したので、フランス人です。

2012年にデビューしています。

アリゼは1984年コルシカ生まれのシンガー。
詳しくは⇒アリゼ『わたし ロリータ』~歌と訳詞

歌詞つきです。

明らかにタルのほうが歌がうまいですね。

それでは次回の音楽の記事をお楽しみに。






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