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シャネルは女性の服に革命を起こした:シャネルの物語(3)

ココ・シャネルのプロフィールを3分でまとめた動画のフランス語を訳しています。シャネル社の作ったアニメーションです。

今回は最後の部分。ココが女性のファッションを大きく変えたことを説明するくだりです。



女性のファッションを大胆に変えたシャネル

Il était une fois une révolution, quand d’un coup de génie, Coco transforme la silhouette des femmes, elle raccourcit les robes, dévoile les chevilles, libère la taille, jette les corsets, récupère le jersey, se coupe les cheveux et se fait bronzer.

昔むかし、革命が起こった。天才のひらめきをもって、ココが女性のシルエットを変えたときに。ココはドレスを短くし、くるぶしを見せ、ウエストを自由にし、コルセットを捨て、ジャージーを復活させ、髪を切り肌を焼いた。

Chanel enterre une époque et fait changer la mode de siècle.

シャネルは1つの時代を終わらせ、新しい世紀のモードに変えた。

Il était une fois le 31 rue Cambon lorsqu’en 1918 Mlle Chanel ouvre sa 1ère maison de couture à Paris. La petite paysanne d’Auvergne, l’orpheline d’Aubazine est devenue la reine de Paris avant de libérer les femmes, elle s’est libérée elle-même.

昔むかし、1918年、パリのカンボン通り31番地に、シャネルは最初の洋服店を開いた。オーベルジュの田舎娘、オーバジーンの孤児は、パリの女王となり、女性だちを自由にする前に、自分自身を解放したのだ。

Il était une fois une histoire d’amour qui finit mal. Boy Capel meurt dans un accident de voiture, pour la 1ère et la dernière fois, on vit Coco Chanel pleurer. « Ou bien, je meurs aussi » dira-t-elle, « Ou bien je continue ce que nous avons commencé tous les deux. » Elle choisit de continuer.

昔むかし、愛の物語が悲しい結末を迎えた。ボーイ・カペルが交通事故で亡くなり、シャネルが初めての、そして最後の涙を見せた。「ああ、私も死んだのよ」彼女はこう言った。「2人で始めたことを続けるわ」。彼女は続けることを選んだ。

単語メモ

génie   天才

raccourcir  短くする

dévoiler  ヴェール(覆い)を取る、あらわにする

cheville  くるぶし

libérer   自由にする

taille  ウエスト

récupérer  取り戻す

enterrer  葬り去る



今回のお話:ボーイ・カペルのことなど

シャネルも昔は、ほかの女の人みたいに長髪で、お出かけするときは結っていたようです。ですが、1917年ごろ、自分で切ったり、メイドに切らせたりして、ショートボブにしました。

シャネルはもともとボーイッシュな雰囲気や女学生みたいなシンプルな服装が好きだったので、そういう服を来て、デザイナーとしても、シンプルなドレスを作りました。

ジャージーはもともとは男性の下着に使われていたものでした。これを素材にしたので、最初のコレクションで発表した服は、従来の女性服より安価なものでした。

動画の中盤で語られているように、シャネルは最初は自分より2歳年上の恋人、ボーイ・カペル(アーサー・カペル)の資金援助を受けていましたが、これをとても屈辱的に思っていたようです。しかし、すぐにビジネスがうまく行きだし、もう誰の援助も必要ではなくなりました。

前回のお話⇒孤児院を出たガブリエル・シャネルは、シンプルな帽子を作った(2)

初回はこちら⇒孤児、ガブリエル・シャネルはいかにしてココ・シャネルになったのか?(1)

それでも2人の恋とパートナーシップは続いていました。ボーイ・カペルはほかにも恋人が何人かいたようで、結局、1918年に、シャネルではなく、ダイアナという貴族の娘と結婚しました。

カペルは金持ちで社会的ステータスのあった人だから、シャネルと結婚するのは難しかったようです。家族の反対もあったでしょう。まあ、シャネルも一筋縄でいかない性格ですから、良妻になるとも思えません。

カペルの結婚後も2人の関係は続いていて、1919年、カペルはシャネルに会いに行く途中(と言われています)、オートバイ事故で急死しました。

シャネルは26歳ごろ彼に会い、9年間つきあっていたわけです。

カペルはシャネルに教養を身につけさせたいと思って、自分が好きな詩や哲学なんかをシャネルに紹介していました。

その後もシャネルは、ストラヴィンスキーやウェストミンスター公爵(イギリスで一番金持ちでした)など、何人かの男性(名のある人ばかり)とつきあいますが、結局1度も結婚しませんでした。彼女が生涯愛したのはカペルだけということになっています。

実際はココは大変な仕事中毒だったので、仕事と結婚したと言えましょう。

☆シャネルの名言を紹介しています⇒名言その1~ココ・シャネル~上品な服装が引き立たせるものとは?

☆シャネルの映画について⇒映画『ココ・アヴァン・シャネル』の予告編でフランス語を学ぶ

後になってシャネルは、「いかにも高いものや、ゴテゴテしたもの、複雑なものを身につけることほど、女性を老けさせるものはない」と言っていたそうです。シンプルな装いが一番ということですね。

シャネルのプロフィール動画、これで終了です。その後もシャネルの人生にはいろいろなことが起こったのですが、それはまた別の機会に紹介できたらいいな、と思っています。






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