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フランス語の扉を開こう~ペンギンと

ヌーヴェル・ヴァーグ~「虎と小鳥のフランス日記」第114話

華麗なるギャツビー

映画館ル・シャンポ

私と同じようにトリュフォー監督が好きなあなた!

お待たせしました。ようやく彼の名前が「虎と小鳥のフランス日記」のエピソードに登場しました。

毎回「虎と小鳥のフランス日記」を撮影しているアントワーヌは映像作家、シネアストです。彼は日本の戦中の映画を研究しています。それよりちょっと前になるかと思うけど、山中貞雄とかお好きなようです。

そのわりにはこれまで「虎と小鳥」にあんまり映画の話題が出てこなかったですね。

『アメリ』は出てきましたけど・・。あれはですね。受講生のリクエストですから。

最近ちょっとないのですが、以前はパリの何を撮影してほしいのか、先生はよく受講生にアンケートをとっていたのです。

しかし今回は映画が話題です。映画好きな方、必見ですよ。

場所は Quartier Latin カルティエ・ラタンです。カルチェ・ラタンとも書きますね。

以前、73話でここが舞台になりました。

この時は秋の夜、スイングの聖地としてこの街を紹介していました。

こちらは73話のサンプルです。

※YouTubeで見る方はこちらから⇒パリのカルティエ・ラタン (虎と小鳥・第73話サンプル)

カルティエ・ラタンはすっかりツーリストスポットになっちゃって・・とカミーユが話しています。

今回、114話のタイトルは「エコール通り周辺の映画館」です。

このあたりはソルボンヌ大学やコレージュ・ド・フランスなど大学がたくさんあります。

Quartier LatinのLatinはラテン語のことで、『ラテン語を話す、教養のある学生が集まる地区』というのが語源です。

114話は夏の昼間。映画館がたくさんある通りをカミーユとヴァロンティナがそぞろ歩きをしています。

2人はこれから映画を見るのですが、何を見るかはまだ決めていません。いくつかの映画館の前で立ち止まってポスターや看板を見て話をします。

ここがまた見事に古い映画ばかりやってる映画館が集まってるところなんですね。

今週の三つのキーフレーズ

その1 

ここは何て言うか、フランス映画のヌーヴェル・ヴァーグが始まった場所でもあります。

C’est un peu le berceau de la nouvelle vague française euh, en cinéma.

グラマーなヴァロンティナがこの場所の説明をしています。長いセリフです。このあと「というのも、トリュフォーやゴダール、リベットなどの偉大な映画監督がここで成長していったからです」と続きます。

この語りはアントワーヌが書いたものだと思います。ヴァロンティナはフランソワーズ・ドルレアックがカトリーヌ・ドヌーヴのお姉さんだということを知らなかったということが、あとのほうでわかるからです。

その2

ここには見損なった映画をたくさん見にきたのよ。

とカミーユ

En fait ici j’suis venue voir plein de films que j’avais ratés.

このあと、「見て、フェリーニの『8 1/2』、『甘い生活』なんかがあるわ」と続きます。

このセリフもヴァロンティナです。彼女はやっぱりイタリア系かもしれません。フェリーニのことはよく知ってるみたいです。

この映画館です。
カルティエラタンの映画館

その3

『華麗なるギャツビー』よ。まさに私の見たかったものよ。

カミーユ

Ah bon y’a Gatsby. C’est exactement ce que je voulais aller voir.

結局、2人はこの映画を見ることにしました。

これは70年代のロバート・レッドフォードとミア・ファローのギャツビーで、ディカプリオのものではありません。

キーフレーズの文法解説

今回はやや難しいですね。2と3は時制の勉強が終わってないと、「何、これ?」となってしまうと思います。

『発祥地』という言い方

la berceau de la nouvelle vague française
フランス映画のヌーヴェル・ヴァーグの発祥地

berceau は「ゆりかご」という意味から派生して、幼年時代、そして、物事の起源、という意味があります。

ほかの例:
この村は私の家族の出身地だ。
Ce village est le berceau de ma famille.

ギリシャは西洋文明発祥の地だ。
La Grèce est le berceau de la civilisation occidentale.

英国は産業革命発生の地である。
L’Angleterre est le berceau de la révolution industrielle.

大過去

j’suis venue voir plein de films que j’avais ratés.
= je suis enue voir plein de films que j’avais ratés.

Je suis venue 私は来た 複合過去
venir (来る)の複合過去形です。
venirは往来発着の動詞なので、助動詞にêtreを使います。
は女性なので性数一致して過去分詞venuにEがついています。
詳しくは⇒「まいにちフランス語」31:L53 複合過去その2

films que j’avais ratés 私がのがした映画

raté rater (つかまえ損なう)の過去分詞

これは大過去という時制の文です。過去のある時にすでに過去になっている時のことを話すとき使います。

この映画館に来たときより前に、映画を見逃した、ということがあったからです。

大過去の形は
助動詞(avoirかêtreの半過去形)+過去分詞

半過去

ce que je voulais aller voir
私が見に来たかったもの

voulais が vouloir の半過去形です。

ず~っと見に来たいと思っていた映画ということです。
参考書ふうに言うと過去における継続になるのでしょうか。あるときだけ見たいわけではなく、ずっと見たいと思っていたということは、ずっとその気持ちが続いていたということですね。

これは丸覚えしておくと良さそうな表現です。

きょうの豆知識:ヌーヴェル・ヴァーグ

nouvelle vague は「新しい波」。1950年代後半から60年代前半にかけて、フランスで従来の映画の作り方とは違う、もっと自由な映画作りをした若手の監督たちの一連の作品、あるいはそういう映画を作るムーブメントのことです。

『カイエ・デュ・シネマ((Les Cahiers du cinéma)』という映画書評誌の初代編集長、アンドレ・バザンが「作家主義」というのを提唱しました。

そして、このカイエに映画評を書いていた人たちが実際に自分たちの映画を作っていきました。

その代表的な監督が、トリュフォー、ゴダール、シャブロル、ロメール、その他たくさんいます。

私はトリュフォー監督の映画が好きなので、この監督のことはブログのあちこちに書いています。ジャック・リヴェットのことは以前、トリュフォー監督の処女作は『ある訪問』~入門日記第8回にちらっと書きました。

ヌーヴェル・ヴァーグのことは、今なら、ラジオ講座の応用編「映画の話をしよう!」で、いろいろと楽しいお話が聞けます。

解説によると、「虎と小鳥のフランス日記」の理念もヌーヴェル・ヴァーグに通ずるものがある、ということでした。

ヌーヴェル・ヴァーグはそれまでのハリウッドが提供してきた、最大公約数的な商業映画に対して、映画を作る人が独自の視点で、この世界を切り取る映画です。

「虎と小鳥のフランス日記」もアントワーヌ始め制作陣が、フランス的なイメージが先行する教材ではなく、普段着のパリ、フランスを映しだして行きたい、という気持ちを持って作っているからです。

今回はそんなアントワーヌの思い入れが入っていたせいか、映画館がたくさん出てきました。セリフが多く難しかったですが、古い映画が好きな私は楽しかったです。

こんな景色が出てきました。

カルティエ・ラタン

解説では、サルトルや、フランスの近代思想史が専門らしい先生が、68年の5月革命が生まれた背景について、15分ぐらい熱く語っていました。

熱くて長い解説は、ロマン主義の話のとき以来でしょうか。

こんなにユニークな「虎と小鳥のフランス日記」、あなたもぜひ体験してみてくださいね。

こちらで私の体験を書いています⇒「フランス語脳プロジェクト」で自分の才能を見つける



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