penとポポ

Pas à pas〜ころばぬ先のフランス語入門

「まいにちフランス語」49:L71フランス語6文型その2

2013年春から始まったラジオ講座の初級編。

最終週の今週はこれまでの復習を兼ねて、フランス語の6つの文型を勉強しています。

きょうは第3と第4の文型。
目的語が出てきます。

では、早速復習、行ってみよう!



目的語って何?

「目的語ってなんだろ?」と思う方。
それは動詞で表現している動作を受ける単語です。

たとえば、
Je cherche mes clés.
私は鍵を探している。
のclés(鍵)

Je n’aime pas Facebook.
私はフェイスブックが嫌いだ。
のFacebook(フェイスブック)
が目的語です。

第3文型 主語+動詞+直接目的語

目的語には直接と間接の2種類あります。
見分け方としては
目的語を日本語に和訳すると(ふつうの文では)「~を」となるのが直接目的語です。

※直接目的語についてはこちらにも書いています⇒「まいにちフランス語」24:L46 直接目的語になる代名詞

たとえば
Pen mange du pain.
penはパンを食べる。

主語 pen
動詞 mange < manger
直接目的語 du pain

これに、いつ、どこで、どうやって、
といった場所、時間、様子の情報を付け加えることができます。

たとえば
Pen mange du pain tous les matins.
penは毎朝パンを食べる。

目的語をとる動詞は他動詞です。
※自動詞、他動詞についてはこの記事の下のほうに書いています。
「まいにちフランス語」31:L53 複合過去その2

動詞+queを使ってあとに節を持ってきてもこの文型です。
Je trouve qu’il a raison.
彼が来ると、私は思う。

主語 je
動詞 trouve < trouver ~だと思う
直接目的語 qu’il a raison = 彼が正しいということ

Je ne trouve pas qu’il soit bête.
彼がアホとは私は思いませんけど。(接続法)

※節についてはこちらに書いています。
47 : L69 時制照応 (じせいしょうおう)

★直接目的語の正式な名称は直接目的補語
直接目的語というのはどちらかというと英語の文法用語ですけど、この言い方、よく使われています。

フランス語では
Complément d’objet direct
頭文字をとってCODあるいは、ODと書かれたりします。
complément は補語です。

第4文型 主語+動詞+間接目的語

動詞の直後に直接(ダイレクトに)続いているのが直接目的語。
それに対して、間接目的語はその前に前置詞がついています。前置詞を介して間接的に動詞にくっついている、と考えればいいと思います。

たいてい à+人 ですが、そうでない前置詞のときもあります。
ざっくり言うと、和訳すると「~に」となる部分が間接目的語。

※間接目的語についてはこちらにも書いています⇒「まいにちフランス語」25:L47 間接目的語になる代名詞

たとえば
Popo ressemble à pen.
ポポはpenに似ている。
(トップの写真参照)

主語 ポポ
動詞 ressemble à < ressembler à ~に似ている
間接目的語 pen

この文型をとる代表的な動詞をもう2つ書いておきます。
penser à ~のことを考える
À quoi penses-tu ? 何考えてるの?
Je pense à mon avenir.将来のことさ。

dépendre de ~しだいである
Votre succès dépend de votre travail.
あなたの成功はお仕事しだいですわ。

第4文型をとる動詞は、理想としては
必ず、正しい前置詞(à かdeか)とセットで覚えておくことです。

というのも、代名詞に姿を変えるとき前置詞の違いによって微妙に違う代名詞になりうるからです。

でも、これはかなりあとになって、心の余裕ができたとき考えればいいかと思います。

※間接目的語の正式な名称は間接目的補語
フランス語では
Complément d’objet indirect (COI)
頭文字をとってCOIあるいは、OIと書かれたりします



きょうの名言~考える葦(アシ):パスカル

講座にパスカル(Pascal)の有名な名言が出てきましたので書いておきます。

L’homme n’est qu’un roseau, le plus faible de la nature ; mais c’est un roseau pensant.
人間はアシにすぎない。自然の中で最も弱いアシに。
でも、それは考えるアシなのだ。

葦(アシ)

文法のポイントは3つ:
ne … que que以下のものでしかない
le plus faible 最上級 最も弱い
un roseau pensant pensantは動詞penserの現在分詞から派生した形容詞「考える、思考能力のある」 思考能力のあるアシ

人間は、この世界の中で最も折れやすい、たよりない存在。
でも、思考能力を持っている。
その点でもっとも強い存在になりうる。

ということですね。

逆にいうと、ちゃんとこの能力を使って「考える」という行為をしなければ、人間として生きてはいない、ということになります。

☆ラジオ講座関連記事目次はこちらから
ラジオ講座「まいにちフランス語」関連記事の目次~その1(概要)

■1課~47課まで⇒ラジオ講座「まいにちフランス語」関連記事の目次~その2

■48課以降⇒ラジオ講座「まいにちフランス語」関連記事の目次~その3

どの文型も大切ですが、第4文型に出てくる動詞をしっかり覚えるのは、フランス語の肝(きも)の一つ。前置詞って小さいけど、ただなんとなくついてるだけじゃないんですよね^^;

「考えるアシ」はとても有名な言葉で、私も子どものときから知っていました。でもずっと「考える足」だと思ってましたよ。

「足が考えるって変なの。」
と子どもごころにも謎でしたね。

これと、ロダンの「考える人」というのも、実物を知らずして、名前だけ知っていました。さすが、フランスは哲学の国です。

それでは、次回はとうとう最終回。お楽しみに。






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