ヨーロッパ最大級の蚤の市、リールのブラドリー(動画で学ぶフランス語)

時事ニュース

ページに広告が含まれることがあります。

FRANCE 24のニュースから、フランス北部の街リールで毎年開かれる巨大な蚤の市、グラン・ブラドリー(la grande braderie de Lille)の様子を伝える映像を紹介します。

ブラドリーは例年9月の第1週末に開かれ、街じゅうの通りがまるごと蚤の市になります。今回紹介するのは2025年の映像で、このときは200万人の人出が見込まれていました。

今回のフランス語は、構文そのものは難しくありませんが、イディオムがたくさん出てきます。

200万人が集まる蚤の市

France : 2 millions de visiteurs attendus à la grande braderie de Lille 2025(FRANCE 24)

2分。フランス語の字幕はありませんが、YouTubeの自動字幕が使えます。

動画の内容

リールの街に出店した6000の売り手と、そこに集まった人たちを、街頭インタビューでたどっていくニュースクリップです。

通りは、人の間を少しずつ縫うように進まないと前に行けないほどの混雑。売っているのは小さな置物、古道具、洋服とさまざまで、中には品物ではなく客寄せのゲームでお金を稼ぐ人たちもいます。

買い物客のほうは、目当てのものを探すというより、歩いているうちにいいものに出会うのを楽しんでいる様子です。家じゅうがブラドリーで買ったものだという女性や、リヨンから初めて来たカップルが登場します。この人たちの言葉は、あとの重要フレーズで取り上げます。

レストランもにぎわっていて、名物のムール貝は、この週末だけで500トンがさばけます。サンテティエンヌから来た友人グループは、また来ます、と話していました。

にぎわいは翌日の夜まで続きます。

重要フレーズ

動画の中から、私が難しいかもと思ったフレーズを6つ紹介します。

1. 掘り出し物を見つけるには(0:00〜)

Au milieu de la foule, pour faire de bonnes affaires, il faut parfois tendre l’oreille.

人ごみの中で掘り出し物を見つけるには、耳を澄ますことも必要です。

faire de bonnes affaires は「お買い得な買い物をする」。affaire は「用事」「事件」などいろいろな意味を持つ単語で、ここでは「取引、買い物」の意味です。faire une bonne affaire と単数でも「お買い得な買い物をする」と言えます。

tendre l’oreille は「耳を澄ます」。tendre は「ぴんと張る」なので、耳をぴんと張るイメージです。日本語の「聞き耳を立てる」に近い形です。

2. 6000の出店者(0:22〜)

Une braderie géante où il faut se faufiler pas à pas à travers les 6 000 exposants.

巨大な蚤の市で、6000の出店者の間を一歩ずつすり抜けて進まなければなりません。

se faufiler は「(狭いすきまを)縫うように進む、すり抜ける」。もともとは布を仮縫いする faufiler から来た動詞で、糸が布の間を出たり入ったりするイメージです。人ごみや車の間を進むときによく使われます。

exposant は「出展者、出品者」。exposer(展示する)の派生語です。展示会やマルシェの案内でよく見かけます。

3. スパンコールのカチューシャ(0:55〜)

Vêtue de son serre-tête à paillettes, Hermini Disdeck a envie de tout acheter.

スパンコールのカチューシャをつけたエルミニ・ディズデックさんは、全部買いたくてたまらない様子です。

vêtue de 〜 で「〜を身につけて」。vêtir(衣服を着せる)の過去分詞です。この形については、プチ文法でもう少し見ていきます。

serre-tête はカチューシャ、ヘアバンド。serrer(締める)+ tête(頭)でできた単語です。paillette はスパンコールやラメのこと。

4. お目当てのものに出会うには(1:15〜)

Pour trouver son bonheur, il faut être patient.

お目当てのものを見つけるには、根気が必要です。

trouver son bonheur は直訳すると「自分の幸せを見つける」ですが、実際には「探していたものが見つかる、気に入ったものに出会う」という意味で使われます。買い物やレストラン選びの場面でよく出てくる表現です。

Tu as trouvé ton bonheur ?(いいもの見つかった?)のように、気軽に使えます。

5. la pêche と la frite(1:26〜1:34)

リヨンから来たカップルが、こう言います。

Ça, ça met la pêche, le sourire. Les gens ont le sourire… enfin, ils ont la frite, quoi !

これって元気が出るし、笑顔になるわよね。みんな笑顔で……というか、元気いっぱいってことよ!

(話しことばなので言いよどんでいるところがあり、ここでは省いています)

avoir la pêche(桃を持っている)も avoir la frite(フライドポテトを持っている)も、「元気いっぱいである、調子がいい」という意味のくだけた表現です。mettre la pêche なら「元気づける」。

そしてナレーターが、こう受けます。

Et la frite à la braderie, c’est aussi dans les assiettes.

そして蚤の市のフリットは、お皿の上にもあります。

元気という意味の la frite を、本物のフライドポテトの la frite に切り替えた言葉遊びです。リールはフリットの本場です。

6. 週末に500トン(1:39〜)

Bien souvent accompagnée de moules, 500 tonnes écoulées pendant le week-end.

たいていはムール貝が添えられます。そのムール貝は、週末のあいだに500トンが売りさばかれます。

écouler は「(商品を)売りさばく、はける」。couler(流れる)に é- がついた形で、在庫が流れ出ていくイメージです。s’écouler になると「(時が)流れる、過ぎる」という意味にもなります。

accompagnée が女性単数形なのは、前の文の la frite を受けているからです。

単語メモ

braderie バーゲン、大安売り市、蚤の市

faire de bonnes affaires お買い得な買い物をする

tendre l’oreille 耳を澄ます

se faufiler 人の間を縫うように進む、すり抜ける

exposant(e) 出展者、出品者

bibelot 小さな置物、装飾小物

gagnant(e) 勝者、勝った人

serre-tête カチューシャ、ヘアバンド

paillette スパンコール、ラメ

vêtu(e) de 〜を身につけた

négocier le prix 値段を交渉する

trouver son bonheur お目当てのものを見つける

avoir la pêche 元気いっぱいである

avoir la frite 元気いっぱいである、調子がいい

écouler (商品を)売りさばく

nordiste フランス北部の、北部の人

remonter le moral 元気づける、気持ちを持ち上げる

recharger les batteries 英気を養う、充電する

convivial(e) 和気あいあいとした、なごやかな

プチ文法:過去分詞で名詞の様子を説明する

過去分詞は、形容詞のように名詞の状態や様子を説明することがあります。今回の動画には、その形が3回出てきました。

Vêtue de son serre-tête à paillettes, Hermini Disdeck a envie de tout acheter.
スパンコールのカチューシャをつけたエルミニさんは、全部買いたくてたまらない様子です。

Bien souvent accompagnée de moules,
たいていはムール貝が添えられます。

500 tonnes écoulées pendant le week-end.
(そのムール貝は)週末のあいだに500トンが売りさばかれます。

はじめの2つは文の頭に置かれていて、Vêtue はエルミニさんの様子を、accompagnée は前の文の la frite を説明しています。3つめの écoulées は、名詞のうしろに置かれて 500 tonnes を説明する形です。

過去分詞は、説明している名詞に性数を一致させます。Vêtue に e がついているのは Hermini さんが女性だから。accompagnée の e は la frite が女性名詞だから。écoulées に es がつくのは、500 tonnes が女性複数だからです。

自作の例文です。

Habillée en noir, elle est passée devant moi.
黒い服を着て、彼女は私の前を通り過ぎた。

Fatigué par le voyage, il s’est couché tôt.
旅で疲れて、彼は早く寝た。

ニュースの原稿やナレーションでは、この形がよく出てきます。

ムール・フリット・関連動画

ブラドリーの名物、ムール貝とフリットに絞った動画も紹介します。

1分30秒。フランス語の字幕はありませんが、YouTubeの自動字幕が使えます。

・ブラドリーの間、ムール貝は時間を問わず食べられています。白ワインで蒸したマリニエール、あるいはマロワル(Maroilles)というチーズのソースをかけたものが人気です。

・毎年何千人もの人が食べていく、ほとんど外せないコースになっています。

・厨房は分刻みの段取りです。ムール貝はまずスチームオーブンで殻を開かせ、それからココット鍋へ。全部いったんマリニエールのベースにして、そのあと料理人がマロワルソースやチョリソーのソースを順に加えていきます。

・この店では1時間に400食のムール・フリットを出しています。

・給仕にも料理人にも休む間がありません。体力もですが、それ以上に気持ちの強さが要るとのこと。すでに1人、失神して倒れた給仕がいたと話していました。

・リールの飲食店にとって、ブラドリーはマラソンのようなもの。その日は夜遅くに終わり、翌朝また早くから始まります。

関連記事もどうぞ

フリーマーケットに関する言葉:かわいいフランス語教えます(133)

サントワンの蚤の市「虎と小鳥のフランス日記」第39話

フランス北部の都市、リールを散策

世界チャンピオンに2度輝いたフレンチフライ屋さん(前編)

*****

ヨーロッパ最大級の蚤の市を紹介しました。

すごい賑わいですね。

フランスの雑貨って、かわいいですよね。日本でフランスの雑貨を売っているお店の人も、こういう蚤の市に来ていそうな気がします。そして日本ですごく高く売っていそうです。

ムール貝とフリットも、おいしそうでした。1時間に400食という数字を聞くと、あの人だかりの中で厨房がどうなっているのか、想像するだけで大変そうです。

みなさんは、蚤の市で掘り出し物を見つけたことはありますか。

それでは、次回の記事をお楽しみに。

関連記事

フランスのお菓子

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

趣味でフランス語を学習しているpenです。

ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

228人の購読者に加わりましょう
アーカイブ
TOP
CLOSE