savoir と connaître の違い:どちらも「知っている」フランス語の動詞の使い分け

フランス語の語彙

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フランス語には「知っている」という意味の動詞が2つあります。savoir(サヴォワール)と connaître(コネートル)です。

英語ならどちらも know ですみますが、フランス語では使い分けます。

私は今でも、文を作るときなどに、あれ、ここはどっちを使うんだったかな、と迷うことがあります。

2つの動詞の意味と、使い分けの目安、対にした例文、よく使う決まり文句をまとめました。

savoir は「知識として知っている」、connaître は「なじみがある」

savoir:情報ややり方を知っている

savoir は、ある事実や情報を知識として知っている、というときに使います。

Je sais qu’il est malade.
彼が病気だということを知っている。

もうひとつ、何かのやり方を身につけていて「〜できる」という意味もあります。

Je sais nager.
私は泳げる。

語源はラテン語の sapere で、もともとは「味がわかる」「分別がある」という意味だったそうです。

saveur(味、風味)や sage(賢い)の仲間です。味がわかることから、ものごとがわかる、という意味に広がりました。

connaître:人や場所、ものになじみがある

connaître は、人、場所、作品などを知っている、なじみがある、というときに使います。

会ったり訪れたりしたことがある場合によく使いますが、名前や評判で知っているだけのときにも使えます。

Je connais bien ce quartier.
私はこの界隈をよく知っている。

語源はラテン語の cognoscere(見分ける、知るようになる)です。

connaissance(知り合い、知識)、reconnaître(見分ける、それとわかる)も同じ仲間です。

英語の recognize や cognition とつながっている、と思うと覚えやすいかもしれません。

活用は、je connais, tu connais, il connaît, nous connaissons, vous connaissez, ils connaissent です。3人称単数の î にアクサン・シルコンフレックスがつきます(新しいつづりでは connait とも書けます)。

使い分けの目安は3つ

1. 人・場所・作品など名詞が続くなら connaître

connaître のあとには、たいてい名詞がきます。

Tu connais Sophie ?
ソフィーを知ってる?

Je ne connais pas ce film.
その映画は知らない。

connaître のあとに que や où で始まる節を続けることはできません。

2. que、où、si などの節が続くなら savoir

savoir のあとには、que(〜ということ)、où(どこ)、si(〜かどうか)、comment(どうやって)、pourquoi(なぜ)などで始まる節がよく続きます。

Je ne sais pas où il habite.
彼がどこに住んでいるのか知らない。

Tu sais si le magasin est ouvert ?
お店が開いているかどうか知ってる?

3. 「〜できる」なら savoir+不定詞

savoir のあとに動詞の原形(不定詞)を置くと、習って身につけたので「〜できる」という意味になります。

Elle sait conduire.
彼女は車の運転ができる。

同じ「できる」でも、pouvoir は、そのときの状況や許可があってできる、というニュアンスです。

Je sais nager, mais aujourd’hui je ne peux pas : l’eau est trop froide.
泳げるけど、きょうは無理。水が冷たすぎるから。

ペアで見ると違いがわかる例文

同じ場面で、connaître と savoir を並べてみました。

1. 人について

Je connais Marie.
マリーを知っている。

Je sais où Marie travaille.
マリーがどこで働いているか知っている。

2. お店について

Tu connais ce restaurant ?
このレストラン、知ってる?

Tu sais à quelle heure il ouvre ?
何時に開くか知ってる?

3. 料理について

Je connais cette recette.
このレシピは知っている。

Je sais faire ce gâteau.
このケーキは作れる。

4. 町について

Il connaît bien Lyon.
彼はリヨンをよく知っている。

Il sait comment aller à la gare.
彼は駅への行き方を知っている。

5. ニュースについて

Vous connaissez la nouvelle ?
あの知らせ、聞きました?

Vous savez que Paul se marie ?
ポールが結婚するって知ってます?

6. 単語について

Je ne connais pas ce mot.
この単語は知らない。

Je ne sais pas ce que ce mot veut dire.
この単語がどういう意味なのか知らない。

6番は、学習者がいちばん使いそうな組み合わせですね。

どちらも使えるときと、よく使う決まり文句

目安どおりにいかないこともあります。

savoir のあとに名詞がくることもあります。たとえば savoir sa leçon は、習ったことが頭に入っている、という意味になります。

Je sais ma leçon.
課の内容は頭に入っている。

par cœur(暗記して)をつけると、そらで言えるほど覚えている、という意味になります。

Je sais ce poème par cœur.
この詩は暗記している。

Je connais la réponse. と Je sais la réponse. のように、どちらも言える場合もあります。迷ったときは、名詞なら connaître、節や動詞の原形なら savoir にしておけば、大きく外すことはないと思います。

会話でよく出てくる言い回しも紹介します。

Tu sais / Vous savez
あのね、ほら
文の頭や途中に入れて、相手の注意を引く言い方です。意味よりも会話のつなぎとして使います。

Je n’en sais rien.
まったく知らない、見当もつかない。
Je ne sais pas. より強い言い方です。

On connaît la chanson.
その話は聞き飽きた、いつもの言い訳だね。
直訳は「その歌は知っている」。同じことを何度も聞かされたときに使います。

s’y connaître en+名詞
〜に詳しい
Il s’y connaît en vin.(彼はワインに詳しい)

connaître+名詞(経験する)
ニュースでは、connaître が「(ある状態を)経験する」という意味でよく出てきます。

Ce film a connu un grand succès.
この映画は大成功を収めた。

人が主語でなくても使えます(無生物主語)。

単語メモ

savoir (知識として)知っている、〜できる
connaître (人・場所・ものを)知っている、面識がある、(ある状態を)経験する
connaissance 知り合い、知識
reconnaître 見分ける、それとわかる、認める
saveur 味、風味
par cœur 暗記して
savoir-faire ノウハウ、手腕
savoir-vivre 礼儀作法、処世術
s’y connaître en 〜に詳しい
la nouvelle 知らせ、ニュース

savoir と connaître・関連動画

savoir と connaître の違いを説明しているフランス語の動画も紹介します。

Easy French の Two Ways to Say “To Know” in French (Savoir vs Connaître) | Super Easy French 203 です。4分45秒。フランス語の字幕が画面に入っています。

ひとりが文法を説明して、その合間に女性と男性が短い会話をして、実際の使い方を見せてくれる形式です。

・前半は savoir が中心です。情報を知っているとき、savoir+不定詞で「〜できる」というとき、où や comment などが続くときの3つを、会話の例と一緒に説明しています

・Je ne sais pas は、話し言葉ではよく ne が落ちて Je sais pas になる、という話も出てきます

・最後に connaître と比べて、savoir のあとには動詞か文、connaître のあとには人・場所・ものがくる、とまとめています。Je connais Paris と Je sais où est Paris のように、対にした例文があります

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savoir と connaître の違いを紹介しました。

使い分けの目安を知っておくと少しラクになりますが、最後は慣れだと思います。

フランス語のやさしい本をたくさん読んで、savoir と connaître が使われている場面に何度も出会うのが一番です。

日本語では、マリーを知っているのも、マリーがどこで働いているか知っているのも、同じ「知っている」です。

フランス語では、Je connais Marie. と Je sais où Marie travaille. のように、あとに続くものによって動詞を使い分けている、と考えるととっつきやすいかもしれません。

それでは、次回の記事をお楽しみに。

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