海上輸送の需要が落ち込み、運賃も下落の一途だと伝えるニュースクリップを紹介します。
France 2 の、20 heures (ニュース番組の名前)で11月3日に放映されたものです。
タイトルは、Commerce : les échanges maritimes en forte baisse(貿易:激減する海上貿易)
Recul important des échanges maritimes
2分7秒。
トランスクリプション
Après l’euphorie et une demande mondiale au plus haut l’année dernière, la chute est brutale pour le transport maritime.
Trafic ralenti, navires et conteneurs moins nombreux, ce soir, Cartes sur table vous décrypte ce qui se joue en mer.
En deux ans, le prix du transport des marchandises au départ de Shanghai a quintuplé, tiré par la reprise de la consommation post-COVID.
Record atteint en janvier, 5 110 dollars pour un conteneur standard.
Depuis, le prix s’effondre : 1 697 dollars aujourd’hui, proche du niveau d’avant-crise.
Une baisse rapide liée au ralentissement de l’économie. Guerre en Ukraine, énergie, inflation, des crises aux effets immédiats sur la demande mondiale.
– L’hiver arrive, la consommation énergétique, les prix sont toujours aussi élevés. On le voit au supermarché qu’il y a une inflation sur les produits courants, donc c’est normal que les consommateurs commencent à lever le pied sur la consommation des produits Made in China.Toute la chaîne finalement des produits manufacturés notamment en Europe se trouve affectée par cette légère déconsommation.
Preuve au port d’Anvers, l’un des plus grands au monde.Là-bas, le trafic de conteneurs a chuté de plus de 8 %, depuis le début de l’année.
Face à cette baisse de la consommation, les armateurs ont une méthode bien rodée : ils annulent des rotations pour préserver leurs marges.
Sur plus de 700 traversées prévues ce mois-ci, 91 sont d’ores et déjà annulées.
Autre astuce : supprimer certaines escales pour rentabiliser les trajets.
– C’est une façon d’avoir moins de droits de port à payer puisqu’il y a moins de ports où il faut s’arrêter et puis, en même temps, l’autre conséquence, c’est que, en enlevant des ports, on arrive à réduire la vitesse des navires. On a besoin de s’arrêter moins et donc on réduit la vitesse et un des facteurs de coût principal des armateurs, c’est le carburant.
Une situation qui pourrait perdurer avec une inflation attendue au plus haut, au début 2023, certains experts prévoient un nouveau recul des échanges maritimes.
☆トランスクリプションの引用元⇒7 jours sur la planète – Enseigner le français langue étrangère (FLE) avec l'actualité – Fiches pédagogiques gratuites
落ち込む海上輸送
昨年の陶酔と世界需要のピークのあと、海上輸送は急激に落ち込んでいます。
交通量が減り、船とコンテナの数も減りました。今夜、Cartes sur table (番組の中のコーナーの名前)では、何が起きているのか読み解きます。
2年間に、上海から出る貨物輸送の値段は5倍になりました。COVIDのあとの消費の回復に牽引されたものです。
1月に記録はピークに達し、標準コンテナの輸送価格は5110ドルでした。それ以後、価格はどんどん落ち込み、今は1667ドルで、COVID危機の前の水準に近づいています。
この急速な落ち込みは、経済の不振に関係あります。ウクライナでの戦争、エネルギー、インフレ、世界需要にただちに影響を与える危機です。
– 冬が到来し、エネルギーの消費も、その価格も以前として高いですね。
スーパーでは、日用品が値上がりしているので、消費者が、中国製製品の消費を減らし始めたのは当然です。
最終的には、製品のサプライチェーン全体が、とくにヨーロッパでは、わずかに製品の消費が減っただけで影響を受けます。
それは、世界最大の港の1つであるアントワープ港を見れば明らかです。ここでは、コンテナの輸送量が年の初めから8%以上減少しました。
消費の減少に直面すれば、船主は手慣れた方法を使います。マージン(利ざや)を確保するために船のローテーションをキャンセルします。今月は予定されていた700以上の航海のうち、すでに91本がキャンセルされました。
もう1つのうまいやり方は、航海の利益をあげるために、寄港地を減らすことです。
– これは港湾使用料の支払いを減らす方法です。停泊すべき港が減るわけですから。同時に、寄る港を減らせば、船舶のスピードを落とすこともできます。止まる回数が減るので、スピードを落とせますし、船主の主なコスト要因の1つである、燃料も減らすことができます。
この状況は続き、2023年のはじめは、インフレがピークに達し、一部の専門家は、海上貿易はさらに減少すると予想しています。
単語メモ
un ralentissement 減速;(活動、作用などの)定価、減少、不振
lever le pied 逃げ出す、中断する、車のアクセルを離す
Anvers アントワープ
armateur 船主
rodé 経験を積んだ;慣れた
une traversée (水路や空路で海や川を)渡ること
d’ores et déjà 今やすでに
un droit 手数料、料金
une escale 寄港地;寄港している時間
perdurer 続く
rentabiliser ~の利益を上げる
carburant ガソリンなどの気化燃料
un recul 後退
海上輸送・関連動画
■Pénurie de conteneurs et hausse de prix(コンテナ不足と値段の高騰):2021年9月3日のカナダのニュース
最初に紹介したクリップでも言っていたように、1年前の今頃は、輸送してほしい物の数に対して、コンテナ船が足りなくて、輸送量はとても高いものでした。
3分34秒
それからたった1年で、需要が急激に落ち込んでしまったわけです。
本当に、一寸先は闇ですね。
■Voici l’impact du transport maritime sur l’environnement(海上輸送の環境への影響)
3分48秒。
航空輸送と海上輸送とどちらが環境にダメージが大きいかと言ったら、航空輸送でしょうが、海上輸送もかなり地球を汚しています。
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カナダでは、去年の今頃は、品不足で、「クリスマスプレゼントは早めに買え」とか、「おもちゃが充分棚に並ばないかもしれない」とニュースで言っていました。
コロナ禍のときに、買い物をがまんしていた人たちが、わりと高いものでも、喜んでぼんぼん買っていました。
だから、コンテナ船も需要があったんでしょうね。
今は、インフレすぎて、皆、物を買いたがっていないし、燃料は高いし、海上輸送が落ち込むのも無理ないでしょう。
食べ物も生活用品も何もかもが高いですから。
本当に2023年のはじめにインフレがピークに達するんでしょうか? その後、物の値段が下がってくれるならありがたいのですが。
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