フランスのボルドーで開業している28歳の臨床心理士が、心理士になって開業するまでのこと、1日の仕事の流れ、収入、必要な資質について3分間で語る動画を紹介します。
タイトルは、Psychologue : mon job en 3 minutes (études, salaire, quotidien) 心理士：3分で紹介する私の仕事（教育、収入、日常）。
Psycologue
3分10秒。フランス語の字幕あり。
とても感じのいい診察室（？）ですね。
トランスクリプション
Bonjour, merci. Allez-y, installez-vous.
Je m’appelle Pauline Marré, je suis psychologue clinicienne et psychothérapeute. J’ai 28 ans et je suis spécialisée en psychotrauma. J’exerce en libéral.
À la base, je suis partie en psycho pour devenir institutrice, pas du tout pour devenir psychologue, et j’ai adoré le cursus. J’ai fait une première licence en trois ans, c’est un cursus général. Ensuite, je me suis spécialisée en psychologie pathologique et clinique.
Et la dernière année en licence,en fait, c’est comme un concours mais il y a très peu de place pour les masters. Donc là, c’est compliqué. Il faut vraiment travailler et se donner quoi. L’arrivée en master est plus facile. On est en master donc on est quasiment sûr de devenir psychologue. Ça va être de la spécialisation, de l’apprentissage du métier.
Et puis pour s’installer ensuite en libéral, ça a été rapide. J’ai une copine et aussi collègue qui s’est installée. Elle m’a proposé de s’installer avec elle et donc je l’ai fait rapidement et l’installation a été plutôt facile.
Bordeaux, c’est une ville où il y a beaucoup de demandes, beaucoup plus de demandes que de disponibilité chez les professionnels. Donc, rapidement, on a trouvé une patientèle.
On a aussi des applications sur le téléphone qui permettent aux personnes de prendre rendez-vous seules.
Ce qui est super chouette en liberal, c’est qu’on fait ce qu’on veut en termes d’horaires. Donc soit je travaille d’après-midi et de soir, soit je travaille de matin et d’après-midi.
Généralement, ce qu’il faut faire dès le début de la journée c’est checker son téléphone, ses mails, ses demandes, répondre aux patients aux changements de rendez-vous. Il y a toute une partie administrative aussi gestion de la société, de l’entreprise. Et puis après, il y a le suivi des patients, donc l’accueil des patients, le travail avec eux.
Je prends à peu près six à huit patients par jour. Huit, ça commence à être beaucoup. Entre donc entre chaque patient, il y a des relectures de dossiers, des analyses, des comptes-rendus.
Il y a des patients qui nécessitent un suivi plus intensif, donc un appel avec les médecins, un suivi plus personnel.
En les fins de journée, c’est aussi de répondre au téléphone, de finir les factures, les mails.
Je pense qu’il faut être bienveillant et savoir écouter,avoir une bonne êcoute active, savoir analyser pendant une êcoute active et savoir surtout accueillir le patient. Il y a beaucoup de choses qui se passent dans l’accueil du patient, dans l’écoute de la demande.
Et il faut aussi, je pense, avoir déjà travaillé sur soi, avoir déjà fait un travail sur soi avec un thérapeute pour éviter le transfert de vie sur son patient, être disponible pour écouter l’histoire de quelqu’un d’autre.
Vu le nombre d’heures que l’on souhaite et qu’on met le prix de la séance au choix…donc à Bordeaux, c’est entre 60 et 70 € de l’heure de consultation.
Rapidement, ça peut faire en fait, un salaire qui est plus important que dans d’autres métiers en débutant.
Donc le libéral, c’est vraiment chouette pour les psycologues qui débutent quand on se sent prêt pour suivre des personnes en thérapie.
Le point de vue financier aussi est important.
Je pense que les plus grandes fiertés que l’on a en tant que psychologue, c’est quand on revoit pas nos patients. Je pense que c’est seul métier où on est content de pas les revoir. Je pense que c’est le point de fierté des psychologues de dire au revoir à quelqu’un qui va mieux et qui va bien.
臨床心理士の仕事
こんにちは、ありがとう。どうぞ、座ってください。
私はポリーヌ・マレといいます。臨床心理士で、心理療法士でもあります。28歳で、心理的トラウマを専門にしています。開業してフリーランスで働いています。
もともとは教師になりたくて心理学を専攻したので、心理士になるつもりはまったくありませんでした。でも、その課程がすごく気に入ったんです。最初の3年間で一般的な心理学の学士号を取りました。その後、病理学的心理学と臨床心理学を専攻しました。
学士の最後の年は、実質的にはコンクールのようなもので、修士課程に枠がとても少ないんです。
だからそこが難しいところで、本当にしっかり勉強して、全力で取り組まなければなりません。
でも修士に入ってしまえば少し楽になります。修士にいるということは、もうほぼ心理士になれるという段階です。そこからは専門性を深めて、職業としてのスキルを学んでいきます。
その後、フリーランスで開業するまでは速かったです。友だちであり同僚でもある人が先に開業していて、いっしょにやらないかと誘ってくれたので、すぐに一緒に始めました。開業自体はスムーズでした。
ボルドーは、需要がとても多くて、専門家の数よりはるかに需要が多いんです。だから、わりとすぐにクライアントが集まりました。
スマホ用のアプリもあって、患者さんが自分で予約を取れるようになっています。
自由業のいいところは、働く時間を自分で自由に決められることです。午後と夜に働く日もあれば、朝と午後に働く日もあります。
1日の始まりにやらないといけないことは、スマホやメール、問い合わせをチェックして、患者さんからの連絡や予約変更に対応することです。
それから、事務的な作業もあります。たとえば事業の運営や会社の管理。で、その後は患者さんとのセッションです。つまり、患者さんを迎えて、一緒に取り組みます。
1日にだいたい6人から8人の患者さんを診ています。8人になると、ちょっと多いなと感じます。
患者さんとのセッションの間に、カルテの読み直しや分析、記録の作成をします。
中には、より綿密なサポートが必要な患者さんもいて、たとえば医師との連絡や、よりパーソナルな対応が必要なときもあります。
1日の終わりには、また電話に出たり、請求書をまとめたり、メールの返信をしたりします。
大事なのは、思いやりがあって、人の話をきちんと聞けることだと思います。
よく聞くことができ、話を聞きながら分析する力もあって、何より、患者さんをきちんと受け入れられること。
実際、患者さんを迎えるとき、たくさんのことが起こっているし、患者のニーズを聞くことも必要です。
それから、自分自身のことをすでにしっかり見つめてきた、つまり、セラピストと一緒に自己探求をした経験が必要だと思います。
自分の人生を患者さんに投影してしまわないために。他人の話にしっかり耳を傾けるられるようになるために。
希望する働き方や時間数にもよりますが、料金も自分で設定できます。ボルドーでは、1回のセッションあたり60〜70ユーロくらいです。
だから、すぐに収入は他の職種の新人よりは高くなりえます。
だから自分で開業することは、心理士としてキャリアを始める人にはすごくいいことです。誰かのセラピーを担当する準備ができているなら。
経済面も大事な要素です。
心理士として一番誇りに思うことは、患者さんに再会しないことだと思います。つまり、もう会わなくてもいい状態になっているってこと。
もう会わないのが嬉しい職業って、この仕事だけだと思います。よくなった誰かにさよならと言えるのが、心理士にとって誇らしいことなんです。
単語メモ
cursus：〔大学の修学の〕課程、カリキュラム
en libéral：自由業で、自営で（例：開業心理士など）
vu：～を考慮して、～を踏まえて（接続詞的に使われることが多いが、前置詞としても使われる）
psychologue clinicien(ne)：臨床心理士
psychotrauma：心的外傷、トラウマに関する心理学
licence：学士号（フランスの大学制度で3年課程）
master：修士課程（大学院の2年課程）
s’installer：開業する、自分の拠点を構える
patientèle：患者層、通院患者の集まり
suivi：フォローアップ、継続的なケア
compte rendu：報告書、記録（治療記録など）
écoute active：アクティブリスニング（能動的傾聴）
transfert：転移（カウンセリング用語。患者が心理士に感情を向けること）
consultation：診察、相談、カウンセリング
horaire：勤務時間、スケジュール
プチ文法：en＋名詞の副詞句
en + 名詞 で、「〜の状態で」「〜として」 という意味になる表現があります。
たとえば、en libéral は 「自由業として」「自営で」 という意味、
状態・手段・形態・条件などを表し、動詞や文全体を修飾する副詞句の役割を果たします。
ほかの例：
en vacances（休暇中）
en retard（遅れて）
en avance（早めに）
en bonne santé（健康な状態で）
vivre en colocation（シェアハウスで暮らす）
parler en public（人前で話す）
être en forme（元気である）
臨床心理士：関連動画
Français – À quoi ça sert, les psychologues ? （フランス語：心理士って何のためにいるの？）
心理士という仕事があることを伝える2分50秒ほどの動画です。
内容の簡単なまとめ：
・心理士は、重度の精神疾患がある人だけのための専門家ではない。
気分がすぐれない、自分を見つめ直したいという人にも寄り添い、サポートします。
・相談では、心理士がジャッジせずに話を聞いてくれる。
日々の悩みを解決しようとする人もいれば、過去のトラウマを癒したい人もいます。心と体はつながっており、精神的な不調が身体症状として出ることもあります。
・限界まで我慢せず、早めに相談することが大切。
心身ともに健康であることは誰にとっても重要なことです。心理士に相談するのは、ごく自然で健康的な行動です。
・話した内容は公にならない。
心理士には守秘義務があり、相談内容は第三者に知られることはありません。
・予約方法はいろいろある。
かかりつけ医、病院、医療センター、家族計画の相談所、心理士ネットワーク、多職種支援を行う団体などを通じて予約ができます。希望の性別の心理士を伝えることも可能です。
・費用はケースバイケース
サービス内容や個人の状況により異なりますが、無料の相談を行っている機関もあります。予約の際に確認しましょう。
・結論：必要だと感じたら、ためらわずに相談すべし
自分のために声をあげることは、とても大事な一歩です。
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臨床心理士になるのは狭き門のようですが、開業できれば、特に営業しなくても、お客さんを得られるようです。
ストレスをかかえて、メンタルの不調を訴える人は増加傾向にあるので、今後ますます需要が増える仕事でしょうね。
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