ズーノーシス

フランス語を読む練習

ズーノーシスとは? 動物から人へ広がる病気を知ろう。

現代社会において、動物から人間に伝染する病気、いわゆる「ズーノーシス」に注目が集まっています。

新型コロナウイルスの流行によって、これらの病気がいかに私たちの日常生活に影響を与えるかを痛感した人も多いでしょう。

今回は、人獣共通感染症(ズーノーシス)について、理解が深まる1分半の動画を紹介します。

タイトルは、Pourquoi surveillons-nous les zoonoses ?(なぜ私たちはズーノーシスを監視しているのか?)

TV5Mondeがフランス語学習者のために制作したインフォグラフィックス動画です。

Les Zoonoses

1分24秒、フランス語の字幕あり。

トランスクリプション

Le monde est sous surveillance : Sida, Ebola, Covid, grippe porcine ou grippe aviaire, variole du singe sont surveillées de près.

Ces maladies transmises de l’animal à l’homme sont appelées les zoonoses.

Ces zoonoses peuvent êtres virales ou bactériennes, rien de visible à l’œil nu donc forcément compliqué à prévenir ou à suivre !

En fait, la première alerte vient de la consultation dans un cabinet médical.

En France, par exemple, lorsqu’un médecin détecte une nouvelle variante de virus de la grippe, il alerte l’Institut Pasteur, qui vérifie si le vaccin existant est toujours actif.

Dans le cas contraire, l’Institut alerte à son tour le Centre européen pour la prévention et le contrôle des maladies, mais aussi le siège de l’Organisation mondiale de la Santé.

Le réseau d’alerte et d’action en cas d’épidémie est mis à contribution et lance l’aide à la production de vaccins et une campagne de vaccination.

Mais avant d’en arriver là, beaucoup de chercheurs estiment qu’il faudrait commencer par la préservation… de la nature.

À force de détruire l’habitat des animaux sauvages, l’homme abat les barrières naturelles qui séparent cette faune sauvage des élevages et de lui-même.

Et il y a urgence : des experts estiment qu’il y a à ce jour 1,5 million de virus chez les animaux qui n’ont pas été découverts.

La moitié de ces virus pourraient infecter les humains.

ズーノーシス・和訳

世界は監視のもとにあります。エイズ、エボラ、COVID-19、豚インフルエンザ、鳥インフルエンザ、エムポックス(サル痘)は、注意深く監視されています。

このような、動物から人に伝染する病気は人獣共通感染症(ズーノーシス)と呼ばれています。

これらのズーノーシスはウイルス性か細菌性で肉眼では見えないので予防や追跡がとても難しいのです。

事実、最初の警報はクリニックで診療中にもたらされます。

たとえば、フランスでは、医師が新しいインフルエンザウイルスの変異株に気づくと、パスツール研究所に通報し、そこで、既存のワクチンが有効かどうか確認されます。

有効なワクチンがない場合は、研究所は欧州疾病予防管理センターに知らせると同時に、世界保健機関の本部にも通報します。

疫病が発生したときのための警戒と対応のためのネットワークが構築され、ワクチンの生産支援やワクチン接種キャンペーンが開始されます。

しかしそのような事態になる前に、多くの研究者たちは、自然の保護から始めるべきだと考えています。

野生動物の生息地を大量破壊することで、人類はこれらの野生動物を、飼育している動物や自分自身と隔てている自然の境界線をこわしています。

しかも、緊急事態です。専門家によると、現在、動物にはまだ発見されていないウイルスが150万種類存在しています。

その半数は人間に感染する可能性があるのです。

単語メモ

de près  近くから、注意深く

mettre…à contribution  ~の助け/力を借りる、動員する

à force de + 無冠詞名詞  大いに~したので

abattre  打ち壊す

élevages  飼育

気候変動による異常気象だけですでに十分恐ろしいですが、ズーノーシスも怖いですね。

ズーノーシス・関連動画

Zoonoses, les futures pandémies? Pourquoi, comment, que faire.(ズーノーシス、未来のパンデミック? なぜ、どのように起きるのか?)

学校の先生が説明している感じの動画です。

この動画によれば、ズーノーシスが増えている要因は、人口の増加、都市化、交通の発達、環境の悪化。

特に、人間の活動が引き金になっています。たとえば、生態系の破壊や集約的な家畜飼育、気候変動、生物多様性の喪失など。

鳥インフルエンザデング熱などはこのせいで起きました。

■関連記事もどうぞ

生物多様性とは何か?~環境の日に考える。

エコ不安症(気候不安症)とは何か?

*****

経済発展を最優先にし、人間がどんどん環境を破壊したから、ズーノーシスのリスクもあがってしまったのですね。

持続可能な農業や林業をしたほうが、人獣共通感染症のリスクを減らすことができます。微力ながら、私は持続可能な発展のためにできることをやっていきたいと思います。

とりあえず、オーガニックの野菜や卵を食べるようにしています。高いんですが。






学校フランスの新学年:制服の着用とスマホ禁止の実験が始まる前のページ

ピックアップ記事

  1. 『星の王子さま』~お役立ちリンク集
  2. 2023年版、フランス語学習用カレンダーの紹介:テーマは「食」

関連記事

  1. タマラ・レンピカ、バナー

    フランス語を読む練習

    1920年代のパリの女性アーチストの作品を見せるピオニエール展。

    2022年3月2日から7月10日まで、パリのリュクサンブール美術館でP…

  2. 映画の撮影

    フランス語を読む練習

    映画を発明したのは誰?

    リュミエール兄弟がはじめての映画を上映したことを、簡単なフランス語で説…

  3. 夜間飛行

    フランス語を読む練習

    ちあきなおみ「夜間飛行」に出てくるフランス語

    「夜間飛行」という歌をご存知でしょうか? ちあきなおみ(歌手の名前です…

  4. コーヒーを飲む女性

    フランス語を読む練習

    なぜコーヒーは体によくないのか?

    コーヒーは健康によくないことを端的に教えてくれる2分の動画を紹介します…

  5. 木製クリップ(ハートの飾り)

    フランス語を読む練習

    バレンタインデーとその神秘~その5 相手がいる人のバレンタインデー その2

    フランスの若い女性向けWebマガジンにのっているバレンタインデーの記事…

  6. リース

    フランス語を読む練習

    ゼロ・ウエイスト(ゴミなし)クリスマスを祝うちょっとしたコツ。

    ごみを出さずに、クリスマスをお祝いするコツを教えてくれる3分の動画を紹…

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

更新情報をメールで配信中

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

お問い合わせはこちらから

お問い合わせはこちらからどうぞ

封筒
⇒お問い合わせフォームへ


お気軽に^^

☆和文仏訳、仏文和訳の無償サービスは行っておりませんので、ご了承願います。

アーカイブ

PAGE TOP