毎週一つずつ見ている虎と小鳥のフランス日記のバック・ナンバー。
きょうは第3話です。この回はパリの北のほうにあるビュット・ショーモン公園が舞台です。
カミーユとヴァロンティーナのしゃべる日常会話と、カミーユが公園について紹介するナレーションの箇所の二つあるので、両方勉強できてお得な回です。
今回はキャプチャー多めでご紹介しますね。
3つのキーフレーズ
メトロに乗っているカミーユ。
エッフェル塔が左手に見えてきます。
到着。ヴァロンティーナに挨拶。
キーフレーズその1
久しぶり!
Coucou !
第1話、2話に登場したヴァロンティーナ。
初期のエピソードにはよく出てきました。
いつも、独特のおしゃれをしています。
2人でビュット・ショーモン公園に向かっていると、途中で仮装をして楽器を持っている人たちに出会います。
キーフレーズその2
小さな譜面台よ。
かわいいわね。
Un mini pupitre.
C’est mignon.
公園では、マグレブ系フランス人が太鼓をたたいて踊っていました。これはコミュニティ主催のアフリカ音楽のミニコンサートです。
コンサートを見たあとは芝生の上に落ち着いておしゃべりです。
ヴァロンティーナの靴が「可愛い!」と興奮するカミーユ
2人ともきれいな足の持ち主
キーフレーズその3
まるで「不思議の国のアリス」の靴みたい。
On dirait les chaussures d’Alice au pays des merveilles.
先日、赤いワンピースをもらったお礼でしょうか?
ヴァロンティーナは青い服をカミーユに渡します。
そのあとは寝そべってのんびり。
パリにいる秋田県は、さすがにおしゃれ?
青いバンダナを首に巻いていました。
パリの街を眺めて、おしまい。
アフリカ音楽を聞いて、おしゃべりをして、のんびりする。
・・・とてもいい休日ですね。
きょうのフランス語ワンポイント
きょうのキーフレーズ
Coucou !
C’est mignon.
On dirait ~
3つともよく出てきます。
Coucou !
ク・クー。間投詞です。
Coucou ! は挨拶でも使えるし、誰かの家にいってしーんとしているので、「お~い、誰かいますか?」という時にも使えます。
coucou はカッコウ(鳥)という意味もあります。
C’est mignon.
セミニヨン
フランス語で「それはかわいい」という意味です。
C’est = ce est のエリジオン
mignon は かわいらしい、愛らしい
C’est mignon chez vous, vous avez du goût.
すてきなお宅ですね。いいご趣味でいらっしゃるわ。
On dirait ~
On dirait les chaussures d’Alice au pays des merveilles.
まるで「不思議の国のアリス」の靴のよう。
きょうのキーフレーズでは一番長い文章ですが、これは「不思議の国のアリス」を意味するフランス語が
Alice au pays des merveilles
と長いからです。
merveille は「すばらしいもの(人);(古風)脅威、不思議」
この小説のことはそのうち⇒タイトルのフランス語でとりあげる予定です。
On dirait ~ で 「まるで~のようだ」
direは 言う と意味の動詞で、diraitは条件法。
それは現実のことではないのだが、私たちは~と言うだろう、言うかもしれない⇒まるで~みたいです、という流れです。
例文
あの女の子を見て。まるでお人形みたい。
Regarde cette petite fille. On dirait une poupée.
きょうの豆知識 ビュット・ショーモン公園
Parc des Buttes-Chaumont
パリの北東部19区の南側にある大きな公園。
この場所は昔、採石場でした。ここから切り出した石で、パリにあるさまざまな建物が作られました。
そのせいか、とても起伏にとんだ地形です。野性的といいましょうか。昔は荒れ果てていましたが、ナポレオン三世が美しい公園によみがえらせました。
神殿(展望台)、湖、渓谷、橋、滝、英国の庭、中国の庭、エキゾチックな木々、鍾乳洞など盛りだくさんのものがあります。
パリで3番目に大きな公園です。
butte 小さな丘、小山
chaumont は chauve(禿げた)と mont(山)がくっついたものではないかと言われています。
こちらはこの公園を案内する動画。
英語ですが、様子がよくわかります。
旅行者にアパートをレンタルする会社のビデオなので、物件が出てきますが、それだけに、周囲の環境のリポートが詳しいです。
6分17秒
きょうの3つのキーフレーズ、どれも使いでがあります。
特に「かわいい!」のセミニヨンは女性ならよく使うことでしょう。
日本の女性はなんでもかんでも「かわいい!」ですませる傾向があります。ボキャブラリーが少ないのか、本当になんでもかわいく見えるのかその理由はわかりません。
本当はかわいくないものであるはずなのに、「キモかわいい」という言葉を作り、むりやりかわいいものの範疇(はんちゅう)に入れようとすらします。
「かわいい」はもうほとんど間投詞、あるいは挨拶となっていて、意味などないような気さえします。
ですからC’est mignon.は絶対覚えておくべき言葉でしょう。フランスに行ったら、なんでもかんでも可愛く見えてしまうでしょうから。
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