メキシコとアメリカの境界線

時事ニュース

メキシコからアメリカに不法に入国を試みる人々が直面するもの

バイデン政権になってから、メキシコからアメリカに渡ってくる人々が増えています。

この現状について、1分30秒で説明しているインフォグラフィックス動画を紹介します。

フランス語学習者向けに、TV5 Mondeが制作したものです。

タイトルは、Du Mexique aux États-Unis : quels défis pour les personnes migrantes en quête d’une vie meilleure ? メキシコからアメリカへ:よりよい人生を求めてやってくる移民にとって困難なこと

1分36秒。フランス語の字幕つき。

トランスクリプション

Parmi les frontières les plus traversées dans le monde, celle qui sépare le Mexique des États-Unis est la plus citée dans l’actualité.

Des milliers de migrants tentent tous les jours de passer cette démarcation
afin d’entrer en Californie, en Arizona, au Nouveau-Mexique ou au Texas.

Ces candidats à l’exil vers les États-Unis proviennent du Mexique, mais aussi du Honduras, du Guatemala, du Salvador, de l’Équateur, du Venezuela ou d’Haïti.

Tous fuient la misère, l’insécurité, ou les deux à la fois.

En 1965, après la suppression des accords bilatéraux avec le Mexique, les États-Unis décident de limiter l’immigration sur leur sol.

Les forces de police se multiplient, mais l’immigration clandestine se poursuit.

En 1991, le président Bush élève un mur de 22 km en Californie.

Renforts policiers, patrouilles civiles, Barack Obama, durant ses mandats, rajoute de nouveaux systèmes de détection.

Une fois élu, Donald Trump décide de rallonger le mur, décrète l’état d’urgence, puis invoque la pandémie de COVID pour remettre au goût du jour une vieille disposition : le Titre 42.

Elle permet d’expulser immédiatement et sans procédure chaque migrant arrêté sur le sol américain.

La pandémie étant terminée, le Titre 42 a été remplacé par Joe Biden par le Titre 8.

Le migrant arrêté risque à présent des poursuites pénales en cas de récidive.

Mais tous les murs ou les dispositions du monde n’arriveront pas à stopper définitivement les vagues de personnes à la recherche d’une meilleure vie.

メキシコからアメリカへ・和訳

世界でもっとも人の移動の多い国境のうち、一番ニュースで話題になるのは、メキシコとアメリカ合衆国の国境です。

日に何千という移民が、この国境を越え、カリフォルニア州、アリゾナ州、ニューメキシコ州、テキサス州に入ろうとしています。

米国に亡命したいと思う者は、メキシコからだけでなく、ホンジュラス、グアテマラ、エルサルバドル、エクアドル、ベネズエラ、ハイチからやってきます。

皆、貧しい生活や、安全でない生活、もしくはその両方から逃げてきます。

1965年、メキシコとアメリカの二国間の協定が廃止されたあと、アメリカは、自国内の移民を制限することに決めました。

警察官の人数は増えましたが、不法な入国は続きました。

1991年、ブッシュ大統領は、カリフォルニア州に22キロの壁を作りました。

警察官と民間人のパトロールを増やし、オバマ大統領は任期中に、新しい検知システムを追加しました。

トランプ大統領が当選すると、壁の拡張を決め、非常事態宣言を出し、COVID-19を理由に、古い規定であるタイトル42を復活させました。

この条例はアメリカ国内で逮捕された移民を、何の手続きもなしに即座に追放できるものです。

パンデミックが終わった今、タイトル42は、バイデン大統領によって、タイトル8に置き換えられました。

逮捕された移民は、再犯したら、刑事訴訟を受ける可能性があります。

しかし、世界中のあらゆる壁も条例も、よりよい生活を求める人々の波を決定的に止めることはできないでしょう。

単語メモ

suppression  廃止

clandestine  内密の

invoquer  ~を引き合いに出す、援用する

disposition  規定、条項

récidive  同じ誤りを繰り返すこと、再犯

À la première récidive, votre fils sera puni. 今度また間違いをしたら、息子さんは罰を受けますよ。

définitivement  決定的に、最終的に

メキシコとアメリカの国境・関連動画

■Pourquoi Trump veut-il construire un mur entre les États-Unis et le Mexique ? – 1 jour, 1 question なぜ、トランプはアメリカとメキシコの愛だに壁を作りたがっているのか?

6年前、トランプ大統領時代に制作された動画です。

■États-Unis et Mexique : la course vers la frontière アメリカ合衆国とメキシコ:国境への道

2023年5月11日、アメリカでタイトル42が失効し、タイトル8が適用されるようになったときのニュースクリップです。

4分42秒 フランス語の字幕あり。

タイトル 42 は、コロナ禍のもと、公衆衛生を理由に使われた条例で、移民を即座に追放できるものです。

タイトル 8 は、タイトル 42 の前に使われていたもので、不法入国を繰り返すと、入国や難民申請を禁じられたり、刑事責任を追求されたりすることがあります。

■関連記事もどうぞ⇒移民を不法入国させる業者たち。

****

メキシコとアメリカの国境を不法に越える人は、メキシコの人より、メキシコより南にある国の人が多いようですね。

不法入国者と書くと、ものすごい犯罪者みたいに聞こえますが、ほとんどの人は、自国でのひどい生活に耐えきれず、べつのもっと安全な国に行こうとして、命がけで国境を渡ります。

世界全体が平和にならない限り、自国から逃げて難民申請する人はあとを断たないはずです。しかし、世界全体が平和になることは、まずないので、移民の問題の解決法も、ほぼない、と言えます。






笑う女性時代や社会によって違うユーモアの使い方。前のページ

大きなプロジェクトを小さなタスクに分けて集中して行う手順~子供向けの説明。次のページベーキング中の女の子

ピックアップ記事

  1. 『星の王子さま』~お役立ちリンク集
  2. 2023年版、フランス語学習用カレンダーの紹介:テーマは「食」

関連記事

  1. ドローン

    時事ニュース

    空の無法地帯に戦略的関心が集まっている。

    アメリカ合衆国上空を飛んでいた中国の気球が撃墜された事件以来、空の高い…

  2. 小麦粉

    時事ニュース

    コムギは地政学上の武器。

    世界の主要な食料であるコムギは、地政学的な戦略に使われる、という内容の…

  3. ニース

    時事ニュース

    ジェイソン・バトン(F1レーサー)と道端ジェシカがサントロペの別荘で盗難に。昏酔強盗の疑い

    F1レーサーのジェイソン・バトンと奥さんのモデル、道端ジェシカが、サン…

  4. スニーカーをはいた足

    時事ニュース

    フランスのティーンエイジャーの間で流行っているファッション。

    最近のフランスのティーンエイジャーのファッションを取り上げたニュースク…

  5. カザフスタンの電線

    時事ニュース

    カザフスタンの村の原因不明の「眠り病」

    カザフスタンのカラチ村という小さな村で、住民が突然眠ってしまい、数日後…

  6. モーリシャス

    時事ニュース

    モーリシャス島の沖で座礁した貨物船から重油が流出。

    7月の終わりに、モーリシャスの沖で、商船三井の貨物船、『わかしお』が、…

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

更新情報をメールで配信中

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

お問い合わせはこちらから

お問い合わせはこちらからどうぞ

封筒
⇒お問い合わせフォームへ


お気軽に^^

☆和文仏訳、仏文和訳の無償サービスは行っておりませんので、ご了承願います。

アーカイブ

PAGE TOP