アメリカと中国の国旗をデザインした家。

時事ニュース

世界の二大強国、中国とアメリカの対決。

中国の気球がアメリカの上空を飛んだので、「スパイ行為だ」とアメリカは気球を撃ち落としましたが、中国は違うと言い、両国の緊張が高まっています。

今回は、この2つの超大国について説明しているLumniの4分の動画を紹介しますね。

タイトルは、Chine / Etats-Unis : le bras de fer (中国とアメリカの対決)

le bra de fer は鉄腕ですが、対決、抗争という意味もあります。また、avoir un bras de fer で、絶大な権力を持っている、という意味です。

Chine / Etats-Unis

2022年の4月にアップされた動画です。フランス語の字幕あり。

トランスクリプション

En l’espace de 20 ans, la Chine est passée de septième à deuxième puissance économique mondiale, derrière les Etats-Unis.

Et d’ici 2030, elle devrait se hisser à la première place, selon la Banque mondiale.

C’est en tout cas l’ambition du président chinois Xi Jinping, arrivé au pouvoir en 2012…Une ambition qui inquiète Washington.

Outre la course pour la première place de leader économique, l’opposition entre les deux pays est aussi idéologique.

Victorieux de la Seconde Guerre mondiale puis de la guerre froide, Washington est depuis 1945, la tête de file des démocraties occidentales.

La Chine, elle, est un régime communiste et autoritaire.

En 2001, le pays entre à l’Organisation mondiale du commerce.

Les Etats-Unis ont cru alors que le développement commercial et économique de la Chine allait pousser le pays vers une transition démocratique.

Ce qui n’a pas été le cas, renforçant l’inquiétude des Etats-Unis.

Cet essor économique de la Chine se double d’une volonté d’être aussi une grande puissance technologique.

De grandes entreprises chinoises, à l’image des BATX, deviennent des concurrentes redoutables des GAFAM.

L’entreprise chinoise Huawei est devenue leader dans le développement de la 5G, technologie qu’elle seule maîtrise.

Le bras de fer entre les deux puissances s’est aussi illustré par l’annonce de l’ancien président américain Donald Trump, le 8 mars 2018, d’imposer 25 % de taxes sur les produits importés de Chine.

Pékin a répondu par les mêmes mesures, engageant les deux pays dans une longue guerre commerciale.

Et dans cette guerre commerciale, la Chine veut aussi accroître son poids et son influence dans les organisations internationales, voire créer ses propres organisations.

Elle crée par exemple la Banque d’investissement dans les infrastructures, qui ambitionne de concurrencer le FMI.

Enfin, elle a lancé ses Routes de la soie, projet titanesque de construction d’infrastructures commerciales.

Les investisseurs chinois s’installent en Afrique, Asie, Amérique latine ou même Europe.

Ils y achètent des terres cultivables, des matières premières et de l’énergie, des entreprises ou des ports.

Régionalement, enfin, la Chine affiche sa volonté de réunifier le pays en réintégrant Taïwan à la République populaire.

Taïwan est depuis 1949 une démocratie indépendante, soutenue par les Etats-Unis.

Ces derniers ont renforcé leur présence militaire dans la zone, au risque que ce soutien ne conduise à la guerre.

La situation peut donner l’impression de la formation de deux blocs, comme au temps de la guerre froide : d’un côté, le bloc occidental et les démocraties, de l’autre, le bloc ralliant la Chine et ses soutiens.

Le féroce bras de fer entre la Chine et les Etats-Unis pourrait diviser le monde en deux camps.

Pourtant, aujourd’hui, les intérêts économiques et environnementaux les poussent plutôt à coopérer.

中国とアメリカ

この20年間で、中国は世界第7位から、アメリカに次ぐ第2位の経済大国になりました。

世界銀行は、2030年までに、中国が1位になるとしています。

いずれにしろ、それこそが、2012年に権力の座についた、中国の習近平国家主席の野望であり、この野望はアメリカ政府を悩ませています。

経済の首位争いのほかにも、両国はイデオロギーが対立しています。

第二次世界大戦、そして、その後、冷戦で勝利したアメリカ政府は1945年以来、西側の民主主義のリーダーです。

中国は共産主義で独裁政権国家です。

2001年、中国は世界貿易機関に加入しました。

当時アメリカは、中国の商業や経済が発展すれば、民主主義になっていくだろうと信じていました。

実際はそうならなかったので、アメリカの懸念が高まりました。

中国の大きな経済成長は、「技術大国になりたい」という野望と一体のものです。

BATXに代表される中国の大企業は、GAFAMの手強い競争相手となっています。

中国の Huawai は5Gの開発のリーダーとなり、この技術を一手に支配しています。

2つの強国の争いは、2018年3月8日にドナルド・トランプ前大統領が、中国から輸入された製品に25%の税金を課すと発表したことで、より目に見える形となりました。

中国政府も同様の措置で対応し、両国の長い貿易戦争が始まりました。

この商業戦争においても、中国は、国際機関における重みと影響力を強め、自身の組織を作りたいと望みました。

たとえば、IMFに対向するため、インフラ投資銀行を作りました。

さらに、商業インフラを構築する巨大なプロジェクトである、シルクロードを立ち上げました。

中国の投資家は、アフリカ、アジア、ラテンアメリカ、欧州にも腰を据えています。

彼らはそこで、耕作可能な土地や、原材料、エネルギー、企業、港を購入しています。

地域圏の話をすれば、中国は、台湾を再び人民共和国に統合し、国家を再統一したいと願っています。

台湾は1949年以来、独立した民主国家で、アメリカの支援を受けています。

アメリカは、台湾をサポートすることが戦争につながるかもしれない危険をおかして、この地域での軍事的な存在を強化したのです。

今の状況は、冷戦時代のように、2つのブロックが形成されているように見えます。一方は西側の民主主義のブロック、もう一方は中国とそれに賛同する国のブロックです。

中国とアメリカの熾烈な戦いは、世界を2つの陣営に分断する可能性があります。

しかし、今のところ、経済や環境における利益のために、両国はむしろ協力する形になっています。

単語メモ

se doubler  ~を伴う、兼ね備える

concurrent redoubtable  手強い競争相手

BATX: Baidu、Alibaba、Tencent、Xiaomi。中国のIT世界の4大企業。

GAFAM: Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft

Banque d’investissement dans les infrastructures インフラ投資銀行。先進国が中心となって拠出した資金を途上国に融資し、経済発展に必要な道路や鉄道、発電所、水道施設などのインフラストラクチャーの整備を支援する銀行。

FMI Fonds monétaire international 国際通貨基金。IMF

アメリカの上空を飛んだ中国の気球・関連動画

États-Unis : un ballon “espion” chinois abattu, la crise politique s’accentue (米国:中国のスパイ気球を撃墜。政治危機が高まる)

Euronewsのクリップです。気球のニュースは最初の1分間です。

4分48秒。

■中国関連記事もどうぞ

中国各地で起きているゼロコロナ政策への抗議デモ。

国連が中国政府のウイグル族への弾圧に関する報告書を発表。

中国の新年の祝い方。

****

スパイ行為なら、こんなによくわかる形で飛ばしませんよね。ふつう、スパイ行為はこっそりするものですから。

何かの牽制行為か、何かから目をそらす作戦でしょうか。

中国が世界経済のトップに立つ日も近そうですが、中国は多民族国家で、むりやり国民を押さえつけているから、ガッツリまとまることはまずありません。

国の分断が進んでいるのはアメリカも同じですね。

環境破壊が進んでいるので、喧嘩している場合ではありません。






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