アランドロンイメージ画像

時事ニュース

88歳で逝去:2分で振り返るアラン・ドロンの映画人生。

2024年8月18日に88歳で亡くなったアラン・ドロンのキャリアについて2分で説明しているラジオカナダのニュースクリップを紹介します。

タイトルは、Alain Delon n’est plus : retour sur la carrière de ce monstre sacré du cinéma français(アラン・ドロンはもういない:フランス映画界のこの偉大な人物のキャリアを振り返る)

Alain Delon n’est plus

2分、フランス語の字幕あり。

トランスクリプション

Alain Delon n’est plus : retour sur la carrière de ce monstre sacré du cinéma français”

Monstre sacré, géant du cinéma, figure controversée.

De ses premiers pas sur des plateaux de tournage jusqu’à ses dernières années, Alain Delon n’aura laissé personne indifférent.
 

– Quand Delon arrivait dans une pièce, le temps s’arrêtait.

Né en Hauts-de-Seine en 1935, il vit une enfance malheureuse, marquée par la séparation de ses parents.

– On se tire ! En une heure, on a le temps d’aligner des bornes, passer un chrono sur l’autoroute.

Après un passage dans l’armée, il fait ses débuts au cinéma en 1957, dans “Quand la femme s’en mêle”.

Mais c’est dans les années 60 qu’il atteint la gloire, d’abord avec “Plein soleil” de René Clément, puis dans les films noirs de Jean-Pierre Melville, dont “Le Samouraï”.

– Que voulez-vous?
– Vous tuer.

– Là on parle d’une décennie gagnante.

Le grand Delon a été là dans les années 60. Après, il s’est un peu cherché, un peu égaré.

Sa beauté, son charisme et son jeu instinctif lui ouvrent la porte des plateaux les plus prestigieux et du cœur des plus grandes actrices.

– Comment tu la trouves?

– C’est à toi qu’il faut demander ça.

Notamment Romy Schneider, avec qui il formera un couple, qui fera la joie de la presse à potins.

Il aura toutefois du mal à se détacher de son personnage d’anti-héro ténébreux et parfois sans scrupule.

Malgré une carrière prolifique pendant laquelle il a interprété près d’une centaine de rôles, il ne remporte qu’un seul César, en 1985, puis une Palme d’or d’honneur à Cannes en 2019.

Au cours des dernières années de sa vie, ce sont surtout les conflits familiaux, et ses positions politiques très à droite qui défraient la manchette, notamment ses propos sur l’homosexualité qu’il avait qualifiée de contre-nature.

– Alain Delon, c’est le mâle alpha par excellence. C’est vraiment l’homme à l’ancienne on va dire. Et c’est aussi pour ça qu’aujourd’hui, il était quand même depuis un certain temps en décalage avec son époque.

Déjà une légende de son vivant, Alain Delon prend aujourd’hui sa place chez les immortels.

Ici François Joly, Radio-Canada, Montréal

アラン・ドロンの軌跡・和訳

偉大なる存在、映画界の巨人、物議を醸す人物。

はじめて撮影現場に足を踏み入れてから晩年まで、誰も、アラン・ドロンに無関心ではいられませんでした。

– ドロンが部屋に来ると、時が止まったものです。

1935年、オー=ド=セーヌで生まれ、彼は不幸な幼少期を過ごし、両親の離婚を体験しました。

– 行こう、1時間あれば、高速道路を飛ばしてかなり先まで行ける(←1時間あれば、いくつも標石を稼いで、高速道路でタイムを超える)。

兵役を務めたあと、1957年に映画、« Quand la femme s’en mêle » 『女が事件にからむ時』で映画デビューを果たしました。

しかし、彼が名声を手にしたのは1960年代です。まずルネ・クレマンの « Plein soleil » 『太陽がいっぱい』、そしてジャン=ピエール・メルヴィルのフィルム・ノワール、« Le Samouraï » 『サムライ』で。

– 何が欲しいんだ?

– お前を殺す。

– まさに成功に彩られた10年間でした。偉大なドロンは1960年代に存在しました。その後、彼は少し自己を探し、道に迷うこともありました。

彼の美貌、カリスマ性、そして直感的な演技のおかげで、彼は最も権威ある撮影現場や大女優たちの心に入ることができました。

– 彼女をどう思う?

– それはあなたが自分に聞くべきことよ。

特にロミー・シュナイダーとは、恋愛関係になり、ゴシップ誌を賑わせました。

しかし、彼は、暗く、時には非情なアンチヒーローという役から抜け出すのに苦労しました。

彼はおよそ100の役を演じ、多くの作品に出演しましたが、1985年にセザール賞を1度、そして2019年にカンヌで名誉パルム・ドールを受賞したのみでした。

晩年は主に家族間での対立や非常に右翼的な政治的立場を取って注目を浴び、特に同性愛について「自然に反する」と発言したことが物議をかもしました。

– アラン・ドロンは、典型的なアルファの男です。言うなれば、昔ながらの男なんです。まさにそのために、彼は既にずいぶん前から時代とずれていました。

生きながら伝説だったアラン・ドロンは、今日、不滅の存在となりました。

モントリオール、ラジオカナダのフランソワ・ジョリーでした。

単語メモ

plateaux = plateau 舞台 

aligner 一列に並べる、列挙する aligner des chiffres 数字を数えあげる

borne  標石;境界標識

un chrono  タイム = chronometer

potins  うわさ、ゴシップ

ténébreux  暗い、陰険な

defrayer  (話などの)種を提供する

manchette  (新聞の第1面)の大見出し

par excellence  典型的な

le mâle alpha アルファの男、ボスザルのことを「第一順位」の意味で「アルファ」と呼び、「第二順位のオス」をベータと呼びます。映画やドラマでは、アルファはヒーローです。

アラン・ドロン関連動画

Pourquoi Alain Delon a obtenu l’autorisation d’être enterré chez lui(なぜアラン・ドロンは自宅に埋葬されることを許されたのか?)

1分26秒。フランス語の字幕あり。

アラン・ドロンのような特別な人は、希望し、いくつかの条件をクリアすれば、自宅にお墓を作ってもいいのですね。

彼は犬好きで、生前から、死んだ犬のために自宅の庭に墓を作って、礼拝堂まであるそうです。

Alain Delon: a look back at the actor’s prolific career(アラン・ドロン:多作なキャリアを振り返る)

代表作を見せている動画。

1分57秒。

もちろん、フランスのメディアでも、彼の死は報じていますが、長い動画が多いので、ここでは紹介しませんでした。

■アラン・ドロン、関連記事もどうぞ。

アラン・ドロンのダーバンのCMでフランス語を学ぶ。

あまい囁き(Parole parole)、ダリダとアラン・ドロン(歌と訳詞)

*****

彼は日本でも、60年代、70年代にすごく人気がありました。

私は大ファンというわけではありませんが、「太陽がいっぱい」「太陽が知っている(La Piscine)」「サムライ」あたりは、わりと最近、ストリーミングで、また見ましたし、昔は、テレビの洋画劇場で彼の作品をよく見て、印象に残っています。

1時台を画した大スターなので、自宅にお墓を作る許可が出るのもうなずけます。でも、彼の遺族は、「僕が死んだら墓に一緒に入れてくれ」とドロンが指定した犬を殺すことは拒否したそうです。






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