11月20日は、国連が定める『世界子どもの日』です。
11月19日にフランスのユニセフが子どもたちにアンケートをとった調査結果の第一弾を発表しました。これは今年の2月から7月まで行われていた大規模なもので、フランス独自の調査のようです。
その調査結果について、1jour1actu!が書いた記事をご紹介します。
Les droits de l’enfant en question
子どもたちの権利を問う
なぜこれがきょうの話題なのですか?
なぜなら、ユニセフが大きな調査の結果を発表したところだからです。それによると100人のうち17人の子どもが、劣悪な環境のもとで暮しています。
6歳から18歳までの22,500人の子どもが子どもの権利に関するこれまで行われたことのない大規模な調査に参加しました。
この調査の目的は子どもたちが「自分たちは守られていて、意見を聞き入れてもらっている」と感じているかどうか調べることです。
フランスのユニセフで子ども問題を担当している、ナタリー・セリュクさんが、この調査結果から課題を引き出しました。
編集部:100人のうち80人以上が良い状況の中で暮らしており、自分たちは守られていて、要求は尊重されていると感じていますね。これはとてもよいニュースです。
ナタリー:ええ、確かに。フランスは先進国の中でも子どもたちの状況がよいほうなのです。それでも、フランスの子どもたちの100人に17人が良くない環境の中にいるというのは心配なことです。これは1,700万人になりますから、すごく大勢なのですよ。
編集部:どうやって調査をされたのでしょうか?
ナタリー:子どもたちに133個の質問をしました。時々、家で誕生日パーティをすることができるのか、とか、毎日新鮮な野菜と果物を食べているのか、30分以内で通学できるのか、といった質問です。
編集部:困難な状況にいる子どもたちは、地域や学校ではよい扱いを受け、バランスをとっているのでしょうか?
ナタリー:それはありません。大部分の子どもはどこでもよくない状況です。家庭でおもちゃのない子どもは、学校でもあまり恵まれておらず、荒れた地域に住んでいることが多いのです。
編集部:そのような不幸な状況が積み重なると、どんなことが起こりうるのでしょうか?
ナタリー:深刻な問題になります。というのも、守られていないとか、愛されていないと感じている子どもは、幸せには成長しません。いったん大人になると、自分の居場所をうまく見つけることができないでしょう。
編集部:そのような子どもたちを助けるためにはどうすべきでしょうか?
ナタリー:ユニセフでは「子どもにやさしい都市(Villes amies des enfants)」というネットワークを作りました。
都市にいつも子どもたちのためになる何かを作るように勧めています。たとえば、ある都市では、学校を作り、そこでは、悲惨な環境にいる子どもたちが自分の居場所を見つけることができたり、極貧の子どもたちには無料の食事が提供されるのです。
元記事 → L’enquête de l’Unicef sur les droits des enfants expliquée aux enfants
トップの画像は、Google.caの2013年11月20日のGoogle doodleです。
単語メモ
tenir compte de 尊重する
toutefois それでも、しかしながら
toute de même = quand même それでも
cumulent < cumuler 累積する avoir du mal à + inf. ~するのが困難である。
不幸の形はさまざま
例によって、子ども新聞はおおざっぱに書いていますが、「守られていない」、と感じている子どもたちは、たとえば、家庭で虐待されていたり、学校でいじめにあっていたり、何かの事情で、家庭や学校で、自分の思いを伝えることができなかったり。
あるいは、貧しすぎて、その日、安心して眠ることができないとか、、おなかいっぱいごはんが食べられない、などさまざまな場合があるでしょうね。
数年前に、やはりユニセフが国際的にやった子どもの幸福度の調査では、日本の子どもは概して孤独や疎外感を感じている、という結果が出て話題になりましたが、不幸の形もさまざまです。
子どもたちには、いつも笑顔でいてもらいたいものです。
こんにちは、子供達が幸せかどうか。
調査の項目のなかに、たんじょうびの日に家でパーティーができるか、というのがあるのをみて、なんかリッチな感じがしました。
国ごとに盛り込まれる項目は文化的なことも考えられてきっとちがうんでしょうね。
何かあったときに、子供が頼ってこれる存在でありたいです。
花南さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
子どもの誕生日を祝うことは、西洋の文化では大事みたいですね。自宅で、ささやかに祝うのはいいですね。
フランスは知りませんが、私のまわりでは、親ががんばりすぎて、愛情からというより、見栄や世間体からすごいパーティをやる場合がありますが、そういうのは、なんかいやだな、と思います。他の子の親と張り合ってるんですよね。
昔の小説を読んでいると、誕生日やクリスマスに、家族からの贈りものとして、その人が書いた詩がたまに登場するのです。そういうのは愛にあふれてるし、お金がかからないし、かさばらないし、いいなと思います。