コレーズ

フレンチポップスの訳詞

À nos souvenirs (僕たちの思い出に): Trois Cafés Gourmands : 歌と訳詞

フランスの3人組、 Trois Cafés Gourmands(トロワ・カフェ・グルマン)が歌う、À nos souvenirs という歌を紹介します。

この3人は、Corrèze という場所の出身で、故郷をたたえる歌です。

À nos souvenirs . PV

3分12秒。

いい歌ですね。

ところどころ、口語的な表現が出てきますが、歌詞を見ながらであれば、ついていいけるのではないでしょうか?

À nos souvenirs の歌詞

Comment puis-je oublier ce coin de paradis
Ce petit bout de terre où vit encore mon père ?
Comment pourrais-je faire pour me séparer d’elle ?
Oublier qu’on est frères, belle Corrèze charnelle
Oublier ce matin que tu es parisien
Que t’as de l’eau dans le vin
Que tu es parti loin.
Ce n’était pas ma faute, on joue de fausses notes
On se trompe de chemin et on a du chagrin.
On se joue tout un drame, on a des vagues à l’âme
Tu as du mal au cœur, tu as peur du bonheur.

Acheter des tableaux et des vaches en photo
C’est tout c’que t’as trouvé pour te la rappeler.
Vous me trouvez un peu con
N’aimez pas ma chanson
Vous me croyez bizarre, un peu patriotard.
Le fruit de ma réflexion ne touchera personne
Si vos pas ne résonnent jamais dans ma région.
C’est pire qu’une religion au-delà d’une confession
Je l’aime à en mourir pour le meilleur et pour le pire.
Et si je monte au ciel, il y aura peut-être Joël, Guillaume et Jérémie et mon cousin Piedri.
Johan sera en voyage dans un autre pays.
Allez fais tes bagages, viens rejoindre tes amis.
On veut du Cloudy Musette, à en perdre la tête.
On veut un dernier chabrol, un petit coup de gnôle
Les yeux de nos grands mères
La voix de nos grands pères
L’odeur de cette terre vue sur les Monédières.
C’est pire qu’un testament, au-delà d’une confidence
On est des petits enfants de ce joli coin de France.
Enterrez-nous vivants, bâillonnés s’il le faut
Mais prenez soin avant de remplir notre jabot.
La relève est pour toi, notre petit Lucas
On t’laisse en héritage, la piste, nous on dégage.
Le temps nous a gâté, on en a bien profité.
On a des souvenirs en tête, ce soir, faisons la fête !

Acceptez ma rengaine
Elle veut juste dire «je t’aime»
Soyez sûrs, j’en suis fier, j’ai la Corrèze en cathéter
D’être avec vous ce soir
J’ai le cœur qui pétille
Mimi sers-nous à boire
On a les yeux qui brillent.

Acceptez ma rengaine
Elle veut juste dire «je t’aime»
Soyez sûrs, j’en suis fier, j’ai la Corrèze en cathéter
D’être avec vous ce soir
J’ai le cœur qui pétille
Mimi sers-nous à boire
On a les yeux qui brillent.

僕たちの思い出に

どうしてこのパラダイスのような場所を忘れることができるだろう?
父が今も住んでいる愛すべきこの土地を
どうして、ここ(=コレーズ)から自分を切り離すことができるだろう?
僕たちが兄弟だということを忘れて、美しいコレーズから
今朝、君がパリジャンで
ワインには水が入っていることや、自分が遠く離れてしまったことを忘れて

僕のせいじゃない、調子外れの演奏をしているのは
道を間違えて、苦しんでいる
悲しいことばかりで(←悲劇ばかり演じて)、魂は抜け殻のよう
君はこころに傷を負い、幸せになることを恐れている

絵や牛の写真を買うこと
それだけで、コレーズを思い出せる

きみたちは、僕のことをちょっと馬鹿だと思ってるね
僕の歌を嫌ってる
僕が変だと思いこんでいる、少し故郷を愛しすぎていると
僕の考えることは、誰にも響かないだろう
きみたちが、僕のふるさとにやってこない限り(←足音を響かせなければ)

宗教よりひどい、告白する宗教を越えた宗教より
よくも悪くも僕は故郷が死ぬほど好き
もし僕が天国に行ったら、きっとジョエル、ギヨーム、ジェレミー、いとこのピエドリもいるだろう。
ヨハンは、ほかに国に旅行中かもしれない

さあ、荷物を詰めて、友達と一緒に来て
ミュゼットの演奏がいるね。馬鹿騒ぎをするために
最後のシャブロルが欲しい、もう1杯酒がいる
僕たちのおばあちゃんたちの目が
僕たちのおじいちゃんたちの声が
モネディールの山の上で見たこの土地の匂い
神との契約よりも、打ち明け話を越えたものよりひどいんだ
僕たちは、フランスのこの美しい場所の子供なんだ
生きたまま埋葬されればいい、必要ならば口を封じられて
でも、たらふく食べる前に、気をつけて
次の世代は君だよ、かわいいルカ
きみにこれまでの道を残して、僕たちは道を開けるよ
楽しむ時が来た、思いっきり楽しむぞ。
思い出を胸に、今夜、お祝いをしよう

☆僕の繰り言を勘弁してほしい
彼女(コレーズ)は、あなたにを愛していると言いたいだけ
自信を持って、誇りを持って、僕はコレーズと共にある(←カテーテルの中に、コレーズを持っている)
今夜、君たちと一緒だ
わくわくする気分よ
ねえ、飲み物をおくれ
みな目がキラキラしているよ☆

☆~☆ 繰り返し

単語メモ

Corrèze  コレーズ県、フランス中部リムーザン地方にある県。コレーズ川が流れています。

charnel 物質的な、地上の
cité charnelle は、(天国に対しての)地上の国、この世。歌詞では訳していません。

patriotard 極端な愛国主義者

un fruit 実り、結果

Clody Musette 有名なミュゼット奏者の名前。本名はJean-Claude Yves Maligne

chabrol シャブロル、シャブロ 皿に残ったスープに赤ワインをついで、飲むワインスープ。ワインで皿をきれいにする感じ。フランス南西地方の習慣です。

une gnôle   安物のブランデー (話)

Monédières  = Massif des Monédières モネディエールの山塊。コディールにある山塊。

bâillonner ~に猿ぐつわをかませる、言論の自由を束縛する、沈黙させる

un jabot 胃袋 (話)
se remplir le jabot たらふく食べる

une relève  交代要員

une rengaine 絶えず繰り返される決まり文句、聞き古された歌。(話)

un cathéter  カテーテル

pétiller ぱちぱち跳ねる、(飲み物などが)泡立つ

mimi   きみ、あなた(話)恋人や子供への呼びかけ

補足

訳出していませんが、oublier 2つは、pourrais-je faire …. et oublier … et oublier …. と解釈しています。

pour me séparer d’elle のelle と、Elle veut juste dire の Elle は、ともに Corrèze のことだと解釈しています。

僕たちの思い出に・関連動画

PVでは、誰がトロワ・カフェ・グルマンなのかわかりにくいので、スタジオライブの動画を貼っておきます。

3分28秒

YouTubeにはステージで歌っている動画もあるので、興味のある方はチェックしてください。

ギターを弾いている人もいますが、基本的に3人ともボーカルのコーラスグループだと思います。

このグループは、2013年に結成され、しばらく地元で活動していましたが、2018年の夏に、À nos souvenirs がすごく話題になり(YouTubeの動画先行)、その後は全国的に活動しているようです。

PVは、いかにもお金がかかっていませんが、歌がいいので何回も再生されたのでしょう。

メンバーは、Mylène Madrias、Sébastien Gourseyrol、Jérémy Pauly の3人で、À nos souvenirsを作ったのは、Sébastien です。

3人とも歌がうまいですね。

ちなみに、カフェ・グルマンは、小さなお菓子をセットにしたスイーツのことです⇒フランスで大人気、カフェ・グルモンってどんなデザート?~フランスのお菓子(6)

*****

故郷を愛する気持ちは誰にでもあるから、故郷への愛や、同胞愛を歌う歌が当たったんでしょうね。

ちょっと訳すのは大変でしたし、あまりうまい訳でもありませんが、雰囲気はつかめたでしょうか^^;?






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コメント

  • コメント (2)

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    • ふふ 
    • 2021年 10月 16日 2:43pm

    いいなぁ..こんなに翻訳できたらとても楽しいだろうなぁ。
    私のとって雲の上のレベルです。
    penさんはフランス映画で忘れられない、または印象に残っている大好きな映画はありますか?
    あまりフランス映画やドラマに詳しくないのでもしおすすめがあれば聞いてみたいです。

      • pen(フランス語愛好家)
      • 2021年 10月 17日 2:38am

      ふふさん

      コメントありがとうございます。
      べつに楽しくないですよ。この歌詞の訳詞は苦しかったです。

      実は私は古い日本映画(小津安二郎監督とか)が
      一番好きで、その次に好きなのは、イギリスのヒッチコック監督の作品ですが、
      フランス映画だと、このブログにも書いていますが
      フランソワ・トリュフォー監督が好きです。

      「隣の女」「大人は判ってくれない」あたりは
      いつ見てもおもしろい、と思います。
      どちらも、世間一般に評判がいい映画です。

      若い頃に見た、リュック・ベッソン監督の
      サブウェイ、ニキータもおもしろかったです。
      グラン・ブルーは退屈で長かったので、途中で寝ました。

      好きな映画でも、大好きってほどではありません。
      どんな映画にもおもしろいところとつまらないところがあるし、
      その時の自分の生活や心境によって、
      おもしろく思える映画も変わります。

      途中で止まっていますが、ジャック・ドゥミ監督の映画は
      別のブログで順番にレビューを書いていますので
      よかったら読んでください。

      https://furansugonosekai.com/

      コメントありがとうございました。

      pen

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