「秘密のパリへ連れてって」第7話の受講メモです。この動画、半年ぐらい前に配信されましたが、諸事情により今頃学習するわたしです。
パリの日本文化会館
さて、今回は、レイモン・アレクサンドルさんが、パリ日本文化会館(La maison de la culture du Japon)という建物を紹介してくれます。
ここは、その名のとおり、パリにある日本文化を紹介するための建物です。前に、ディノさんが、アラブ世界研究所ということころを紹介してくれましたが、それの日本版みたいなものです。
レイモンさんのフランス語はとても聞きやすいのですが、語彙と構文が難しいです。1文、1文が長いのです。
本人は楽しそうにたくさんしゃべっていますが、私は、消化不良をおこしました。3回ぐらいに分けて勉強することにします。
字幕なし動画がVimeoにアップされているので、ごらんください。
動画の中で、自己紹介していますが、レイモンさんは大学教員であり作家でもあります。大学では、フランス語が母国語でない学生にフランス語を教えているそうです。
映画のコメンテーターなどもしているので、しゃべるのが得意なうえに、ひじょうにボキャブラリーが豊富な方ですね。典型的なインテリと呼べましょう。
フランス語の音は聞き取れる(ような気がする)けど、意味がわからない、というもやもや感の残る動画です。
まずは、2分25秒までのところまでに出てくるちょっと難しげな単語を紹介しますね。
単語メモ
en tant que + 無冠詞名詞 ~として
En tant que spécialiste, je vous donne mon avis.
専門家として、私はあなたに意見を述べます。
éditeur un livre à compte d’auteur 本を自費出版する
à compte de qn ~の負担で
ouvrage 仕事
devrait devoirの条件法、現在 ここでは、日本映画は本当に魅力的ですね、といった意味。
revenir à もとの状態に戻る
Revenons à nos moutons. 本題に戻ろう。
dépendre de 依存する、所属する
défrayer la chronique うわさの中心となる
encablure 鏈(れん)。海洋用語。昔の距離の単位で120尋(ひろ)、約200メートル
à quelque encablures すぐ近く
この言葉のあとに、métaphore maritime と言っているので、「海の言葉を使えば、すぐ近くですが」というような感じです。
encablure はその数行あと、2分22秒ぐらいでも、
nous sommes également à quelques encablures de ligne de métro aérien de Paris. パリの高架地下鉄沿いのすぐそばでもあります。
という文章で登場します。
métro aérien 高架地下鉄
connoter 内包する、含意として示す
やはりちょっと語彙が難しいですよね?全く知らない単語もあるので、聞き取れなくても当然だ、という気がします。
内容の要約
パリのアジア文化と文明の大使として、パリにある日本文化会館を紹介。
日本文化会館は東京文化大使館のこと。
その後自己紹介をはさんで、この建物の説明です。
●日本文化会館は日本の文化庁と関係がある。
●1998年に発足していたとき、自分は文化省に勤めていたから、当時のことをよく知っている。
●特にキャンペーンが見事だった。
●そのキャンペーンは、この建物が、パリのメインの場所(セーヌ川、エッフェル塔、オーストラリア大使館のそば)であることを強調した。
こんなことを話しています。
冗談を言っている箇所があるので、その文を紹介します。
Il me semble important, pour nos très nombreux spectateurs, aussi nombreux que sur la NHK de savoir qu’effectivement ce site est très très connoté donc, …
NHKを見ているのと同じくらいたくさんの方が、このビデオを見ていると思いますが、その方々がこの場所には大きな意味があるんだ、と知ってくださることは、とても重要に思います。
また、一番最初の、en tant qu’Ambassadeur de la Culture est des civilisations Asiatiques à Paris 「パリのアジア文化と文明の大使」というのも、本当にある役職ではなく、レイモンさんが、非常にアジア文化に詳しいのだ、ということを言いたいのだと思います。
丁寧で教養のあるフランス語のポイントとは?
文法ポイントとしては、条件法を使って、ひじょうに丁寧に話しているところが多いことと、言葉の言い換えが多いので、教養を感じさせる点です。
言い換えの例としては、2分25秒までのところでは、
~の近く という意味で
à proximité immédiate de
à quelques encablures de
の2つが使われています
またLa maison de la culture du Japonも
ce bâtiment
ce grand projet
cette maison
cette nouvelle institution
と少しずつ違う言葉を使っています。
フランス語は同じ言葉を繰り返さないほうがよいと考えられおり、語彙が豊富なほうが、教養のある人と思われます。
パリの日本文化会館(La maison de la culture du Japon)について
日本文化会館ではどんなことをやっているのか、よくわかる動画をごらんください。4分ほどで、映像だけです。
パリ日本文化会館は15区にある文化会館です。国際交流基金が運営しています。1997年に開館しました。
図書館では日本語の本やアニメを見られるようですね。日本文化を紹介するさまざまな催しがあり、古い日本映画の上映も行われています。
日本文化に興味があるのは、アニメが好きなフランスの若者と、レイモンさんみたいなインテリではないかと思います。
フランスの若者には、日本のアニメのストーリー性があるところが受けている、と以前ラジオ講座で聞きました。
たぶん、フランスにはそもそもアニメが少ないのでしょうね。
アメリカにはマンガがたくさんあるので、日本のアニメが進出する余地がないのだと思います。
パリ日本文化会館のホームページはこちら⇒Maison de la Culture du Japon à Paris 今、日本のミニチュアフードのワークショップとか、江戸川乱歩の小説が原作の映画など見られるようです。ともにおもしろそうですね。
パリの日本文化会館は、日本以上に日本文化を味わうことができそうな場所です。ここにいけば、日本のものは何でもありそうな感じ。
パリには日本食レストランも多いし、ブックオフもあるし、日本が恋しくなることはなさそうですね。
私は書道(習字)は小学校でやったきりだし、囲碁については何も知りません。外国に住むと、自分が自国の文化を何も知らないな、と思い知らされることが多いです。
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