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フランスにまつわるあれこれ

フランスの基本的理念の1つ、ライシテとは何か?

ライシテ(laïcité)について、子供むけにやさしいフランス語で紹介している、1 jour, 1 question の動画を紹介します。

タイトルは、C’est quoi la Laïcité ? (ライシテって何?)

ライシテは、教育と宗教を切り離す原則(政教分離)で、フランスの基本理念の1つです。

1945年の12月9日に、ライシテが誕生しました。

ライシテって?

1分42秒。

トランスクリプション

La laïcité a vu le jour en France avec une loi votée le 9 décembre 1905.

Cette loi a imposé un principe nouveau pour l’époque : la séparation entre l’État et les religions.

Depuis, la France n’impose pas de religion et n’en interdit aucune. Elle respecte les idées et les religions de ses habitants.

Ses habitants eux peuvent exprimer librement leurs idées, mais toujours dans le respect des celles des autres et de la loi.

Ce respect permet à tous de vivre en paix, les uns avec les autres.

Mais est-ce que la laïcité concerne les enfants ?

La laïcité s’applique à tous ceux et celles qui habitent en France.

Elle concerne aussi bien les adultes que les enfants.

Pour expliquer comment la laïcité s’applique à l’école, une charte de la laïcité a été affichée dans les écoles et les collèges de France.

Cette charte est un texte très important qui rappelle un certain nombre de règles pour bien vivre ensemble à l’école.

Par exemple, la charte indique que personne ne peut être exclu de l’école à cause de la couleur de sa peau, de sa religion ou de son sexe.

Elle autorise à dire ce que tu penses, à condition de respecter les autres.

Elle signale ainsi que personne n’a le droit ni de t’insulter ni de te faire violence et que les insultes et les mots racistes sont bien sûr interdits.

Autant de règles simples et incontournables qu’il est bon que tout le monde respecte, enfant et adulte, pour se sentir bien dans notre pays.

☆トランスクリプションの引用元⇒C'est quoi, la laïcité ? – Vidéo Enseignement moral et civique | Lumni

和訳

ライシテは、1945年の12月9日に可決された法律とともに、フランスに生まれました。

この法律は、当時としては新しい原則を課しました。政府と宗教の分離です。

それ以来、フランスでは宗教を押し付けることも禁止することもありません。国民の思想や宗教を尊重しています。

国民は自由に考えを述べることができますが、常に他の人の考えや法律を尊重しなければなりません。

尊重すれば、全員がお互い平和に暮らせます。

ライシテは、子どもたちにも関係があるのでしょうか?

ライシテは、フランスに住んでいる人全員に適用されます。

大人も子供も同じように関係があるのです。

学校において、どのようにライシテをあてはめていくか説明するために、ライシテの憲章がフランスの小学校と中学校に貼ってあります。

この憲章はとても重要な文言で、学校でうまく共同生活できるように、いくつかのルールを促しています。

たとえば、何人も、肌の色、宗教、性別によって、学校から締め出してはいけないと言っています。

他の人のことを尊重しているのであれば、きみが考えていることを言ってもいいと許可しています。

また、誰も、君を侮辱したり、暴力を振るったりしてはいけないし、侮辱の言葉や人種差別をする言葉はもちろん禁止されています。

こうしたシンプルだけど、避けて通れないさまざまなルールを尊重するべきです。すると、私たちは大人も子供も、気持ちよく我が国で暮らせます。

単語メモ

voir la jour  生まれる、始まる

il est bon que + subj.  ~が望ましい、すべきである

ライシテ・補足

1905年の法律とは、政教分離法のことです。その後、ライシテの原則は、憲法にも組み込まれ、第1条に、フランスはライシテの共和国であることが名言されています。

laïcité は、laïque (宗教とは無関係の)という形容詞の名詞形です。laïque は、もともとは、カトリック教会の聖職者ではない人、一般の信徒という意味。

政治と宗教は完全に切り離し、国家は宗教に対して中立な立場でいなければなりません。

動画で言っていたように、ライシテの原則は、信仰の自由を保証しています。

何を考えても、何を信じても、何を表現してもいいのです。他の人の気持ちへの配慮があれば。

ライシテがあるので、フランスの公立の学校では、大ぶりの十字架や、ヒジャブ(イスラム教徒の女性がかぶっているスカーフ)を、あからさまに着用してはいけないことになっています。

しかし、ライシテは、宗教の自由を認めているから、宗教的なアクセサリーをつけちゃだめって、おかしくない? という矛盾が生じています。

もともとライシテは、昔、フランス社会で大きな影響力をもっていた、カトリック教会を抑える文脈で生まれました。

最近のフランスでは、イスラム教徒が増えており、イスラム教対策なの? と思わせる部分もあります。

イスラム過激派のテロがあるたびに、言論の自由やライシテが議論になっています。

ライシテ、関連動画

■La laïcité un concept à géométrie variable ?(ライシテ、変数のコンセプト?)

géométrie は、ジオメトリー、幾何のことで、ここでは、幾何学的な構造です。

人によってライシテの適用の仕方が違うので、「変わる構造」と言っているのでしょう。

比較的リベラルなライシテと、厳密なライシテがある、と説明に出てきます。

3分27秒。

■La Laïcité en 3 minutes(3分で説明するライシテ)

ライシテの歴史について詳しくわかります。

4分33秒。フランス語の字幕あり。

*****

日本もライシテですが、日本人は、同時にいろいろな神様や仏様を信じている(?)人が多いので、フランスのように、ライシテに関して熱い議論がなされることはないですね。






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