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フランス語を読む練習

作家メリメのディクテ:ディクテ~このきわめてフランスらしいもの(後編)。

ディクテが話題の4分の動画の紹介、後編です。

ARTE製作の、Karambolageシリーズの1本です。

タイトルは、La dictée (ディクテ)。

後編では、もっとも有名なディクテである、作家メリメの考えたディクテのテキストの話。

ディクテ

4分。

前編は2分7秒から最後まで。

トランスクリプション

Mais la plus célèbre des dictées, c’est sans aucun doute, celle que l’épouse de Napoléon III, l’Impératrice Eugénie commanda à l’écrivain Prosper Mérimée en 1857 pour amuser la cour.

Prosper Mérimée conçut un texte truffé de difficultés, d’exceptions aux règles les plus complexes de la langue française.

Alors sachez que dans cette dictée relativement courte, l’Empereur Napoléon III fit 75 fautes. Son épouse Eugénie, quoique née espagnole, 62.

Ne vous moquez pas d’eux ! Je crois que si de nos jours, on nous faisait faire cette dictée, nous ferions bien une centaine de fautes sur les 165 mots qu’elle contient.

Mais à votre avis, qui a fait le moins de fautes à cette dictée de tous les pièges de la langue française ?

Un étranger. Ah ! Et plus précisément ?

Un étranger de langue allemande. L’Ambassadeur d’Autriche en France, Richard Klemens, Prince de Metternich-Winneburg, le fils du grand chancelier autrichien Metternich.

Il ne fit que 3 fautes. On voit là bien comment l’influence de la France et de la langue française perduraient en Europe au milieu du XIXème siècle.

On raconte que l’écrivain Alexandre Dumas fils qui avait fait 24 fautes, se tourna vers le Prince de Metternich et lui demanda : « Quand allez-vous Prince vous présenter à l’Académie pour nous apprendre l’orthographe ? »

Bon, de cette dictée, je n’extrairai qu’un seul détail pour vous donner une idée du niveau de difficulté.

Dans ce texte, il est question d’un extraordinaire dîner au cours duquel furent servis des mets tout aussi extraordinaires, notamment, les cuisseaux de veau et les cuissots de chevreuil.

Eh oui, il fallait savoir que le veau et le chevreuil n’ont visiblement pas la même anatomie.

En 1990, la France a décidé de réformer son orthographe pour la simplifier et dorénavant, le cuisseau qu’il soit de chevreuil ou de veau n’a plus qu’une seule orthographe e-a-u. Qu’importe ! Il reste 164 mots sur lesquels buter.

☆トランスクリプションの引用元⇒KARAMBOLAGE (ARTE>info et société): « La dictée » (4min/CO-QCM/dès B2) – DOIT-ON DECLARER SON BAGAGE CULTUREL?

和訳

ですが、もっとも有名なディクテは、間違いなく、ナポレオン3世の妻、ウジェニー皇后が、宮廷を楽しませるため、1857年に作家のプロスペール・メリメに依頼したものです。

メリメはフランス語の中でも、もっとも複雑な規則の例外を盛り込んだ難しいテキストを考案しました。

この比較的短いディクテで、皇帝ナポレオン3世が75も間違えたことは知っていおいてください。妻のウジェニーは、スペイン生まれなのに、62個、間違えました。

彼らを笑ってはいけません。今私たちがこのディクテをやったら、全部で165語のうち100語ほどは間違えてしまうでしょう。

でも、このフランス語の落とし穴だらけのディクテで、もっともミスが少なかったのは誰だと思いますか?

外国人なんです。

ああ! もっと厳密に言うと?

ドイツ語ネイティブの外国人です。

フランスに赴任していたオーストリア大使のリヒャルト・クレメンス、メッテルニ・ヴィンブルグ公爵で、偉大な宰相メッテルニヒの息子です。

彼は3つ間違えただけです。

19世紀半ばのヨーロッパで、フランスとフランス語の影響がどれほど続いていたか見て取れます。

作家のアレクサンドル・デュマ・フィスは、24個、間違えて、メッテルニッヒ公爵に向かって「いつになったら、アカデミー・フランセーズに来て、私たちにつづりを教えてくれるんですか?」とたずねたと言われています。

さて、このディクテからその難しさのレベルがわかるように、1つだけ例を出しますね。

このテキストでは、特別な料理が出た特別なディナーの話をしています。たとえば、子牛のもも肉や、子鹿のもも肉など。

ええ、子牛と子鹿は、明らかに同じ構造(スペルのこと)をしていないことを知っておくべきでした。

1990年、フランスはスペルを簡略化する改革をすることに決め、それ以降は、もも肉(cuisseau)は、子鹿でも子牛でも、1つのスペル(e-a-u)だけになりました。

でも、それがどうしだって言うのでしょう?

まだ、164個もつまづく言葉があるのですから。

単語メモ

Prosper Mérimée メリメ(1803-1870) フランスの小説家。『カルメン』を書いた人。歴史、考古学、言語学の学者でもありました。

Metternich メッテルニヒ(1773-1859) オーストリアのえらい政治家。ウィーン体制の中心的役割を果たした人。ディクテが得意だったのはこの人の息子です。Princeは、公爵という訳でいいと思うけど、よくは知りません。

Alexandre Dumas fils デュマ、息子のほう、小デュマ(1824-1895)。『椿姫』を書いた人。アカデミー・フランセーズの会員でした。

truffé de  いっぱいに詰め込んだ

perdurer  永続する

cuisseau  子牛のもも肉 (m)

veau (満1歳までの)子牛 (m)

cuissot de chevreuil 子鹿のもも肉 (m)

anatomie 体の構造、組織、解剖学的構造 (f)

buter つまずく

★単純過去形

commanda – commander
conçut – concevoir
fit – faire
se tourna – se tourner
demanda – demander
furent – être 3人称複数

メリメのディクテ、関連動画

La dictée de Mérimée(メリメのディクテ)

2分18秒

ナポレオン3世とウジェニーは、毎年秋に100人ほどの人を呼んで、ディクテ大会をしたと言っていますね。

la dictée de Mérimée という言葉でサーチすると、YouTubeに読み上げているい動画や解説している動画が出てくるので興味がある人は見てください。

このディクテは余興ですから、外国人ができる必要はないと思います。

デュマでも15%ぐらい間違えているのですから。

前編はこちら⇒ディクテ~このきわめてフランスらしいもの(前編)。

アカデミー・フランセーズ⇒アカデミー・フランセーズとは その1

******

ややこしい文法やスペルの重箱のすみを突っつくような問題は、よく勉強している外国人のほうが得意だったりしますね。






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