キューピッド

フランスの暦、年中行事

バレンタインデーとその神秘~その2

先週に引き続き、フランスのWebマガジンにのっている、バレンタインデーの記事を読んでいきます。

タイトルは La Saint Valentin et ses mystères
バレンタインデーとその神秘

きょうは3つめのパラグラフです。



Le conditionnement psychologique 心理的条件付け

恋愛というものは、一年中、多かれ少なかれ、独り者(l’Individu Seul  これを今後は I.S と呼びます)のところとカップル(l’Individu en Couple これを今後はI.C と呼びます)のところにあるものです。

春は、よく知られたよい香りが、愛を思い起こさせ、ホルモンが再び高まる時です。

夏は、そうしたホルモンをわきたたせるように働きかけます。

でも、冬の始めからは、初めの動物的な心のときめきは、暖炉の火とともに消えてしまうものです。愛の冬眠が始まるのです。寒さと、あたりの暗さのせいで、I.SもI.Cもリビドーが枯れてしまいます。

そんな麻痺状態からゆっくり抜け出すように、愛にシグナルが送られるのはこの時です。

ショーウインドにあふれるハートと、とりわけ興奮させる色である赤が網膜をおおい尽くします。そして、キューピッドが歩行者にお尻を見せるのです。

赤、ハート、そしておしり。バレンタインデーの到来です。

※元記事 → La Saint Valentin et ses mystères

初回はこちら⇒バレンタインデーとその神秘~その1

単語メモ

individu (集団、社会の中の)個人、人間;人物;からだ;個体

nommer 命名する

dorénavant これからは、今後は

bouillir 沸騰する

émoi 動揺、興奮

feux feu (火)の複数形

épuiser 使い尽くす;枯渇させる

libido リビドー フロイトの概念では性衝動を発動させる力、またはエネルギー。ユングでは広く生命のエネルギーを示す。

envoie à < envoyer à ~に送る

destiner qc à qc ~を~に向けて行う、~を~のために用意する

Cupidon キューピッド、クピド(後述)

torpeur 麻痺状態、無気力

envahit < envahir あふれる、はびこる

par excellence 典型的な、特に、代表的な

fesses, cul おしり

※名詞構文(名詞が主語の文章)がたくさんありますが、この記事は科学的な文章ふうに、ユーモラスに書いているものなので、あえて、動詞表現にせずに訳してみました。



Cupidon クピド;キューピッド

クピドン

ローマ神話に出てくるクピド
ヴィーナスの子どもで恋の神。

ギリシア神話の愛の神、エロスがクピドに相当します。クピドはラテン語名。キューピッドはその英語化。

アフロディテ(美と愛の女神)とアレス(軍神)の息子とみなされ、とても美しいということになっています。

弓矢を持っていて、金の矢を射て、恋する心を、鉛の矢を射て、嫌悪する心を生み出すことができます。

人間の美女、プシュケを愛し、プシュケを嫌うアフロディテに妨害されますが、彼女と結婚して、プシュケを神々の仲間にしたとされています。

Cupidon の発音はキュピドン ドンは鼻母音。

この続きはこちらから⇒バレンタインデーとその神秘~その3

ギリシャ神話とローマ神話は同じ神さまでも名前が違ってまぎらわしいですね。私たち日本人はどちらかというとギリシア神話のほうに慣れ親しんでいると思うので、クピドはギリシア神話の名前で説明しました。

でもフランス語の先祖はラテン語ですから、フランスの人はローマ神話の神さまにより親しんでいるかもしれません。

たとえばアレスはローマ神話ではマルスで、公園の名前などになっていますね。






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