笑う女性

フランス語を読む練習

時代や社会によって違うユーモアの使い方。

ユーモアに関する1分半のインフォグラフィックス動画を紹介します。

タイトルは、L’usage de l’humour selon l’époque et les sociétés (時代や社会によるユーモアの使い方)。

TV5 Monde がフランス語学習者向けに作った動画です。

ユーモアの役割

1分28秒、フランス語の字幕あり。

ちょっと単語が難しいですね。

トランスクリプション

Avec les pleurs, le rire est une expression universelle et innée des émotions.

En revanche, l’humour qui le déclenche diffère selon la culture.

Imagé et espiègle en Côte-d’Ivoire, décalé et sarcastique au Royaume-Uni ou provocateur et grivois en France.

En 1869, dans «L’Homme qui rit«, Victor Hugo écrit : «Faire rire, c’est faire oublier». «Quel bienfaiteur sur la Terre qu’un distributeur d’oubli.»

Distributeur d’oubli et surtout d’endorphine, l’hormone du bien-être.

Selon une étude de 2011 de l’Université d’Oxford, ses effets antistress sont même décuplés quand le rire est partagé.

Outil social, donc, l’humour est aussi une arme redoutable dont l’usage varie selon l’époque et les sociétés.

Au Moyen-Âge, le bouffon est le seul à pouvoir se travestir, tourner en dérision le pouvoir politique et même religieux.

Pendant longtemps, l’Église associe d’ailleurs le rire au diable. Car il peut être moqueur, méchant, voire dégradant, et excluant.

Tout au long du XXe siècle, les sketchs racistes sont par exemple très populaires en Occident.

Longtemps l’apanage des hommes, les femmes sont aujourd’hui de plus en plus nombreuses à réussir en tant qu’humoristes.

Les lignes bougent mais l’excellence reste, quand en pleine dictature nazie, Charlie Chaplin tourne en ridicule Hitler dans «Le Dictateur».

Et là, face à ce génie au sommet de son art, désarmés, on rit autant que l’on peut.

ユーモア・和訳

泣くことと並んで、笑いは、普遍的な生まれつきの感情です。

一方、笑うきっかけになるユーモアは、文化によって違います。

コートジボワールでは、イメージ豊かでいたずらっぽく、英国ではねじれて皮肉っぽく、フランスでは挑発的であけすけです。

1869年、『笑う男』の中で、ヴィクトル・ユゴーは「笑わせることは、忘れさせること」「忘却を配る者は、この世のなんという恩人だろう」と書いています。

忘却、特にエンドルフィンという幸福ホルモンの配給者です。

オックスフォード大学の2011年の研究によれば、笑いが共有されると、その抗ストレス効果は10倍にまで高まります。

社会的なツールであるユーモアは、時代や社会によって使い方が異なる恐ろしい武器でもあります。

中世では、道化師だけが、仮装し、技巧を凝らして、社会的、また宗教的なパワーをもからかう力を持っていました。

長い間、教会は笑いを悪魔と結びつけていました。というのも、笑いは嘲笑的で、意地悪で、さらに下劣で排他的でありうるからです。

20世紀を通じて、たとえば、西洋では、人種差別的な寸劇がとても人気がありました。

長い間、男性が専有していましたが、今日、ますます多くの女性がコメディアンとして成功しています。

路線は動いても、ナチの独裁政権のさなかに、卓越したものが残りました。チャーリー・チャップリンが、『独裁者』でヒトラーを揶揄したのです。

芸術の頂点に立つこの天才を前にして、構えることなく私たちは心ゆくまで笑うのです。

単語メモ

espiègle  いたずらな、やんちゃな

grivois  陽気であけすけな

bienfaiteur  恩人

décuple  10倍の

redoutable  恐ろしい

le bouffon  (昔の王侯に仕えた)道化師

se travestir  変装する、仮装する

dégradant  価値を落とす、品位をけがす

un apanage  特性、特権

ユーモア・関連動画

クイーンエリザベス2世のユーモア。

2分40秒。

エリザベス女王にはカリスマ性がありましたね。

■関連記事もどうぞ⇒ヴィクトル・ユゴーの生涯。

*****

確かにユーモアは文化によって違うから、違う文化のユーモアは全く笑えないときがありますね。

時にユーモアはとても残酷ですが、ユゴーが言うように、笑うことができるから、深刻な世の中でもなんとか生きていられます。

生きるのに必要だから、ユーモアや笑いの文化が発展したのでしょう。






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