フランスの子ども新聞よりトランプ大統領の就任式に関する短いニュースを紹介します。まあ、すでにこのことは誰でも知っているでしょう。
この記事ではトランプ大統領がどうしたこうした、ということではなく、大統領の就任式(investiture)とは何であるのか、説明しています。
1月20日の朝投稿された記事であり、この時点ではまだ就任しておらず、「就任します」と近接未来形や未来形で書かれています。
就任とは何?
C’est quoi une investiture ?
ドナルド・トランプ氏がアメリカ合衆国の第45代大統領に選出されました。1月20日の金曜日、彼は就任式で新しい権力を手にします。
権力を受理 Recevoir ses pouvoirs
選出されただけでは大統領にはなれません。就任式と呼ばれる式典で、その権力を受理する必要があります。
ドナルド・トランプ氏は去年の11月8日に合衆国の大統領として選ばれました。しかし、彼の大統領としての任務はまだ始まっていません。
大統領の就任式のあと、初めて大統領として仕事を始めます。
宣誓と伝言 Serment et petit mot
この式典で、大統領の権力が彼に渡されます。トランプ氏は全力で、自分のミッションである国の統治を行うと約束するのです。
まず聖書に手を置いて誓いの言葉を述べます。以下の言葉です。
« Je jure solennellement que j’exécuterai loyalement la charge de président des Etats-Unis et que du mieux de mes capacités, je préserverai, protégerai et défendrai la Constitution des Etats-Unis. »
「私は合衆国の職務を忠実に遂行し、全力で合衆国の憲法を維持し、守り、擁護することを誓います」。
2009年、バラク・オバマ氏は偉大なるアメリカの大統領、アブラハム・リンカーンが1861年に使用した聖書に手を置いて宣誓しました。
その後、トランプ氏は大統領として就任後、初のスピーチを行います。
前の大統領が、執務室に次の大統領にちょっとした言葉を残す慣習があります。
たくさんの人々が式典に出席します。元大統領のバラク・オバマ氏も列席します。
investiture の語源
investiture はラテン語の « investire »で意味は「衣類でおおうこと」です。
人の肩にかけられるのはコートではなく、その権力と責任の重さです。
中世では主君が騎士に封(封地、領地)を与えるときにinvestitureの式典が行われました。
元記事 → A la Une | C’est quoi une investiture ?
単語メモ
investiture 公認、指名
mandat 任務
prêter serment 宣誓する
petit mot ちょっとした言葉、メモ
宣誓する言葉はこれです。
“I do solemnly swear (or affirm) that I will faithfully execute the Office of President of the United States, and will to the best of my Ability, preserve, protect and defend the Constitution of the United States. So help me God.”
合衆国は宗教国家というか、宗教を大事にしている国なので、大統領は就任するとき、聖書に手を置いて宣誓します。
大丈夫なのか、トランプ大統領
多くの議員やセレブ(エルトン・ジョンとか)が式典をボイコットしたので、出席者はいつもより控えめでした。
マスコミが「人の集まりが悪かった」と嘘の情報を流しているとトランプ大統領は怒っています。国の結束を固めるときに、なんて報道するんだ、と。
しかし、実際に出席者は少なかったです。就任式の翌日、あちこちで抗議デモが起こっています。
トランプ大統領は演説では、権力を国民に返します、と言っていました。
選挙では、中流の下ぐらいの貧しい層、社会に不満を持っている人達にアピールして勝利した彼ですが、この人たちの不満を本当に解消できる社会にできるのでしょうか?
というよりちゃんと4年持つのでしょうか?
2016年は個人的に良い年でしたが、ブレグジット(イギリスのEU脱退)とトランプ大統領の当選はショックでした。
トランプ大統領は実業家で、政治家って感じじゃないと思うし(個人的な見解です)、数々の暴言を吐いているのに、そういう人でも大統領になれてしまうのですね。
まあ、あの暴言が人気の元というか、あれを聞いて日頃の憂さを晴らしている人もたくさんいるようです。
すべてはタイミングですね。ヒラリーは一部の人には不人気でしたから。
トランプ大統領の今後に、世界が注目しています。
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