3月10日の日曜の午前2時に、私の住んでおります北米はほぼ全体的にデイライトセイビングタイム(daylight saving time)となりました。
デイライトセイビングタイムとは?
デイライトセイビングタイムは日本語では「夏時間」「サマータイム」と訳されますが、夏のあいだだけ、時刻を1時間進めて、日照時間を有効に使うシステムです。
毎年3月の第ニ日曜日の午前2時に1時間進ませ(午前2時なのに午前3時にする)、11月の第1日曜日の午前2時に、1時間戻し午前1時にします。
時間が切り替わった日曜の朝、たとえばいつものように午前8時に起きたとすると、すでに午前9時になっていたり、まだ7時だったりするのです。
今年は3月10日から11月3日までがサマータイムです。
このシステムは18世紀後半に、ベンジャミン・フランクリンが、ろうそくを節約するために提案したそうです。ただ、彼の時代には実現しませんでした。
サマータイムがなぜエネルギーの節約になるのかきわめておおざっぱに説明します。仕事を終えて帰宅してももまだ明るく、夕食を食べてもまだ明るく、夜寝るときもまだ明るい。よって家庭で電灯が不要だから、電力の消費が減る、ということなのです。
また、日の明るいうちに仕事が終わるとその後の余暇時間が増え、経済が活性化するとも言われています。
とはいえ突然時間が変わると、たとえ1時間でも調子が狂うのは確かです。時計は針を1時間進めれば何事もなかったかのように時を刻み続けますが、人間はそうはいきません。
サマータイムに切り替わった翌日の月曜は統計的に交通事故が多いのです。私は日曜日以来、毎日みょうに眠くて、仕事がはかどりません。
また家にある時計の針を進めたり、戻したりするのも面倒です。以前は時計がたくさんあったのですが、あまりに面倒なのでばさっと処分してしまいました。
フランスのサマータイム
さて、フランスにもサマータイムがあります。
フランスを含む欧州のほとんどが、中央ヨーロッパ時間なのですが、3月の最終日曜日に始まり、10月の最終日曜日に終了します。
2013年のサマータイムは3月31日(日)から10月27日(日)です。
フランス語でサマータイムは
le passage à l’heure d’été
直訳は「夏時間の状態」になりますね。
passer à l’heure d’été (夏時間に変更するために)時計の針を1時間進める
passer à l’heure d’hiver 秋にもとの時間にもどす
また、passer à l’heure d’été の l’heure d’été を
l’heure avancée
l’horaire d’été
とすることもできます。
フランス語では文字通り「夏時間」です。ブリティッシュ・イングリッシュでもsummer time です。
しかし北米ではdaylight saving time(略してDST)です。だいたい、外がこんなに寒いのに「サマータイム」というのは変な気がします(ケベックなどフランス語圏はのぞく)。
私の住んでいるところは3月でも雪が降ることは珍しくありません。問題なのは気温ではなく、日照時間だとしても、「夏時間」と言われると違和感がありますね。
時差を調べるのに便利なサイト
現在、フランスと日本の時差は8時間で、日本のほうが8時間進んでいますが、サマータイムになると、それが7時間になります。
■日本とフランス(そのほかの国も)の時差などを調べるときはこのサイトが便利です。
フランス / パリの時差と現在時刻 – Time-j.net
■私は、どの地域の時刻でも同じページで参照できるこちらのサイトをよく利用しています。
最近はパソコンやiPhoneが勝手にデイライト・セービング・タイムに切り替わっているので、時間が変わったことを知らず、昼過ぎまで過ごしてしまう、ということがなくなりました。
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