1枚の写真がきっかけで、夢を叶えることができたフィリピンの少年ダニエルのことを伝えるこども新聞の記事をご紹介します(トップの画像はイメージ画像で、彼ではありません。)
この写真は7月に、いろいろなところでシェアされていたのでご覧になった方もいたと思います。
フェイスブックの投稿です。
I got inspired by a kid ❤️
Posted by Joyce Gilos Torrefranca on Tuesday, June 23, 2015
この男の子、家がない(ありますが、実質勉強する場所も灯りもない)ので、マクドナルドの横に座り込んでその灯りを頼りに勉強しています。
昔は蛍の光や窓の雪の灯りで人は勉強したと言いますが、彼はマックの灯りで勉強をする苦小学生なのです。
人々はこの写真にいたく感激し、援助の手を差し伸べ、彼はもう道端で勉強する必要がなくなりました。
それでは記事を訳します。
Un enfant réalise son rêve grâce à une photo 1枚の写真のおかげで夢を叶えることができた少年
Un petit garçon philippin va pouvoir étudier grâce à cette photo, postée sur Facebook. Elle a tellement ému les internautes qu’ils se sont mobilisés pour l’aider à poursuivre des études. 1jour1actu te raconte cette jolie histoire.
フィリピンの少年が、フェイスブックにのったこの写真のおかげで、勉強できるようになりました。
ネットの利用者はこの写真に感動し、彼が勉強できるように援助したのです。1jour1actuはこの素晴らしい話しをお伝えします。
Daniel Cabrera a 9 ans. Il vit aux Philippines, un pays d’Asie du Sud-Est, situé à plus de 11 000 kilomètres de la France. Les Philippines sont constituées de plus de 7 000 îles. Daniel vit à Cebu, une île située au centre de l’archipel philippin.
ダニエル・カブレラは9歳。フランスから11000キロメートル以上南東の、アジアの国、フィリピンに住んでいます。フィリピンは7000以上の島から成っています。ダニエルはフィリピン島の中央にあるセブ島にいます。
Que nous montre cette photo ? この写真が物語るものは?
Daniel est assis dans la rue, la nuit est tombée ; il a posé son cahier sur un tabouret et il fait ses devoirs à la lumière d’un fast-food, près de chez lui. Le petit garçon est très déterminé, il veut devenir policier… et médecin. Il sait que pour réussir il lui faut aller à l’école.
Daniel est d’autant plus motivé qu’il vit dans un pays très pauvre : 1 Philippin sur 4 vit dans un bidonville, et n’a pas toujours de quoi manger. Beaucoup de petits Philippins travaillent ou mendient au lieu d’aller à l’école.
ダニエルは夜、道端で座っています。彼は椅子にのせたノートに向かっています。家の近くのファーストフード店の灯りで宿題をやっています。
彼はとてもしっかりしていて、警察官…そして医者になりたいと思っています。成功するためには、学校に行かねばならないことを知っているのです。
ダニエルの家はとても貧乏なのにとてもやる気があります。フィリピン人4人のうち1人は、スラム街に住んでおり、いつも食べ物があるわけではありません。
多くのフィリピンの子どもたちは学校に行くかわりに、仕事をしているか物乞いをしています。
Pourquoi Daniel fait-il ses devoirs dans la rue, et pas chez lui ? なぜダニエルは、家ではなく道端で宿題をしているのでしょうか?
ダニエルは母親と2人の弟や妹と小さな食料品店に住んでいます。実際は電気のないただの小さな場所です。
彼には電気も宿題をする場所もないのです。お母さんはとても貧乏です。日に、1.5ユーロほどしか稼ぎません。フィリピンの生活費はフランスに比べてずいぶん安いのですが、それでもこれではまともな生活はできません。
Qui a pris cette photo ? この写真を撮ったのは誰?
ジョイス・トレフランカはダニエルと同じ街に住む若い医学生です。道端で宿題をするダニエルを見て感動したジョイスは、写真をとり「ある男の子に感銘を受けました」と添えてフェイスブックに投稿しました。彼女はダニエルはとても信念があると言いたかったのです。
Comment les internautes ont-ils réagi ? ネットの人たちの反応は?
SNSでこの写真がシェアされるやいなや、大きな話題になりました。人々はダニエルのやる気に感動したのです。
写真は7000回以上シェアされ、多くの人が彼を援助しようとしました。
ダニエルが学業を続けられるように、母親にさまざまな寄付をしました。現金や、学用品、彼が大学に行ける奨学金まで。
がんばれダニエル!
元記事 → Un enfant réalise son rêve grâce à une photo – 1jour1actu.com – L'actualité à hauteur d'enfants !
単語メモ
tabouret (背、肘掛けのない)腰掛け、スツール
internaute インターネット利用者、ネチズン
bidonville スラム街
ネットで話題になったので、フィリピンのテレビ局が、この少年が誰であるか突き止めたそうです。
そして、さまざまな寄付が彼のもとに舞い込みました。
ダニエルの家は5年前に火事で消失、お父さんは2年前に病死。現在は、お母さんが勤めている食料品の一角に住んでいます。
ここ、電気がありません。
お母さんは店の仕事とその店のオーナーの家の家政婦の仕事をしていて、日給200円に満たない額を稼いでいます。
生活費を賄うために、道で行商(タバコとお菓子を売る)もやっているとか。
フィリピンにはまだまだ貧しい人が多く、1日1人あたり100円で暮らしている人もたくさんいます。
さまざまな寄付が彼のもとに届き、地元の政治家が奨学金を提供したり、お母さんも、自分の店が始められるように資金をもらったそうです。親孝行な息子ですね。
ダニエルは学校に行っているそうで、ものすごくやる気があるそうです。
ずっと貧乏のままでいたくないから、がんばって勉強をしているとか。ちゃんと働いているのに、家に電気がなく、食べ物もない日があるというのは、日本人の感覚にしたら、かなりの貧乏です。
毎日つらいことがいっぱいあると思います。
貧すれば鈍する、と言いますが、彼はそんなことは関係なく、貧乏に負けない強い少年です。安心して勉強できるようになってよかったです。
フィリピンは生活費も安いし気候もいいので、日本では老後に移住する人が多いですね。実際、生活にどのぐらいかかるのか調べようとしたのですが、生活形態によってあまりにもばらつきがあるので、確かな数字は出せませんでした。
確実に言えることは日本より安いということです。できるだけ現地の人みたいに暮らせば暮らすほど安くあがるでしょうね。
しかし近年物価は上昇しているし、やはりそれなりにお金はかかるようです。
それでは次のこども新聞の記事をお楽しみに。
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