バゲット

不思議の国のフランス

フランスと日本のパンの違いって?

フランスダイレクトスクールの動画教材『不思議の国のフランス』第9話の受講メモです。

今回は、前回の続きで、フレンチレストランでの会話が収録されています。前半ではパンの話題、後半でヨーロッパ人(少なくともフランス人のティファニーとガブリエル)にとってファッションの中心地はベルリンである、という話が出ていました。

前回、ファッションの話題をとりあげましたので、今回はパンの話題をお伝えします。日本とフランスのパン(バゲット)の違い、固くなったパンの食べ方についてです。

☆きょうのメニュー
・日本のパンとフランスのパンの違いについて
・pain perdu パンペルデュ(フレンチトースト)



日本のパンとフランスのパンの違い

食事が終わったあと、パンがおいしかったという話から、フランスのバゲットと日本のバゲットの大いなる違いについてティファーニーとガブリエルが話します。

2人によると最大の違いは、内側の身の硬さ。フランスのバゲットは日本のそれよりずっと柔らかいそうです。

もう一つの違いは、フランスのバゲットは1日しかもたないが、日本のは2,3日もつということ。

そのあたりの会話の表現を拾ってみました。

その点についてどう思う?

フランスのパンと日本のパンでは少し違うと思う。あなたはどう思う?

ティファニーとガブリエル

Tu sais, le pain français et le pain japonais, c’est un peu différent, je crois. Qu’est-ce que tu en penses ?

Oui, c’est complètement différent, je pense.

ポイントはenの使い方。なかなかenを適切な箇所に入れて話せないので(少なくとも私は)、Qu’est-ce que tu en penses ? はまる覚えしておくとよさそうです。

ちなみにここで話題になっているフランスのパンはいわゆるフランスパン、バゲットです。フランスには日本のような豊富な菓子パンやお惣菜パンはないと思います。

中身が違う

内側の部分が違うわね。
日本のバゲットは、ずっと固いと思うわ。

La mie à l’intérieur est différente.
Je pense qu’au Japon, il est plus dur !

mie パンの身(やわらかい部分) 身もミも一緒なので覚えやすいかも。

On mange la mie et laisser la croûte d’un tartine.
パンの中身を食べて、皮を残します。

中は柔らかいが外は固い

フランスでは、外側は固いけど、中はとてもやわらかい。でも日本のはもっと固いわ。

En France, l’extérieur est dur mais à l’intérieur, c’est très vite mou. Alors qu’au Japon c’est beaucoup plus dur.

mou 柔らかい を強調するのに vite ということばを使っているのがおもしろいです。

イーストの違い

イーストの問題だと思う。

Je pense que c’est une problème de levure.

このあと、フランスのバゲットは水をはじめとしていい材料を使っているという話になります。ティファニーは水と塩が違うと言っていましたが、小麦粉が大きな違いを生むのではないかと思われます。

2,3日もつ

日本でパンを買ったら、2,3日もつの。驚きだわ。フランスでは長くても1日よ。そのあと固くなるの。

J’ai acheté du pain au Japon et ça dure deux ou trois jours ! Alors qu’en France une baguette c’est maximum un jour. Après, ça devient dur.

前半複合過去で、後半が現在形の文は会話ならではだと思います。



pain perdu パンペルデュ(フレンチトースト)

なぜフレンチトーストはフレンチトーストという名前なのか?

フレンチトースト
photo credit: breakfast via photopin (license)

動画では固くなったパンの2つの使い方が出てきました。1つはフレンチトースト、もう1つはチーズフォンデュの具にする、というもの。

Mais on peut faire, après, du «pain perdu», donc c’est bon aussi ! Ou on peut l’utiliser pour la fondue.
(固くなった)あとは、パンペルデュにすると、それもおいしいわよ。またはフォンデュにも使えるわ。

pain perdu  perdu は perdre の過去分詞なので、直訳は『失われたパン』

固くなって、そのままでは食べられなくなったバゲットをミルクと牛乳を混ぜた液に(長時間)ひたし、フライパンにバターなどをひいて焼く料理。パン本来のよさを失ったパンの再生料理なのでこういう名前がついているのでしょうね。

日本でフレンチトーストと言われているものです。French Toastは英語での呼び方です。

これはずいぶん昔からある食べ方で、4世紀のローマの料理本に、すでにレシピがのっています。

フランス人はpain perdu と呼ぶ前は、pain à la Romaine ローマ風パン と読んでいたそう。

この手のパンがアメリカでFrench Toastと呼ばれ始めたのは、フランスからの移民がよく作っていたから。これはフライドポテトがFrench Fries と呼ばれるのと同じ理由です。

日本の家庭で作るフレンチトーストはさして固くないパンを使うこともありますが、固いパンで作ったほうがおいしいですね。

前回の記事はこちら⇒プレタポルテ、オートクチュール、オーダー・メイドの違いとは?

この続きはこちら⇒『就活』システムをフランス人に説明するには?

おいしいフレンチトーストの作り方

単に卵と牛乳を混ぜた液にひたしたあと焼くだけですがレシピを1つご紹介します。

なぜか英語の字幕がついています。

【材料】
1 œuf 卵1個
50g de cassonade  カソナード50グラム 
2 c à s de rhum brun ダークラム酒 大さじ2
1 gousse de vanille バニラビーン1本(ひとさや)
1/4 de litre de lait ミルク250cc
4 tranches du pain rassis 固くなったパン4切れ
20g de beurre  バター20グラム

カソナードは粗糖、赤砂糖とも呼ばれます。日本でも入手可能。
アマゾンにもあります⇒ペルーシュ カソナード 750g

rassis は rassir(パンなどが固くなる)の過去分詞

【作り方】
1.卵液を作る
卵をボールにわりほぐし、泡だて器で混ぜる
砂糖を入れ、混ぜる
ラム酒を入れ混ぜる
バニラのさやに包丁でたてに切れ目をいれて、豆をしごきだし、入れて混ぜる(残ったバニラのさやはバニラシュガーを作るのに使えるので捨てない)
ミルクを入れてよく混ぜる
卵液のできあがり。

2.パンを卵液にひたす
浅いボールや皿、またはバットなどに卵液を移し、固くなったパンを浸す。パンは固ければ固いほど、卵液をよく吸い込みます。

2.パンを焼く
フライパンにバターを熱する。
パンに残りの卵液をふりかけ、フライパンで焼く。
片面を焼いているとき、もう片面にカソナードをふりかける(こうするとパリパリに)
適当なところで裏返して、片面にもカソナードをふりかけキャラメライズ(砂糖をこがす)する。

4.熱いうちに食べる。

このレシピでは、卵1個とミルク250CCの液に砂糖を50グラムも入れています。甘いのが苦手な人や、甘みをあとでつけたい人は、こんなに入れないほうがいいでしょう。

甘みが足りなかったら、食べるとき、砂糖をふりかけたり、メープルシロップをかければいいですから。

以前、日本風の甘いフレンチトーストを作ったら、夫に「これは真のフレンチトーストではない」と言われました。彼は、フレンチトーストの作り方にこだわりがあるようです。

かおりづけのバニラとラムもお好みで。

焼きたてのおいしいバゲットを食べることはフランス人の人生にとってごくふつうのことであり、それは水道をひねればふつうに飲める水が出てくるのと同じようにあたりまえのことだと思います。

ですから、日本でちょっと違ったバゲットを食べると、いきなり「すごく固い、質の悪いパン」に思えるのではないでしょうか?

それは、日本人がやたらお米の味にうるさいのと同じことだと考えます。

ふたりは日本のバゲットは固いと言っていましたが、パン全般を考えると、日本のパンはむしろ柔らかいと私は思います。

特に食パンが柔らかいですね。あまりに柔らかいので、娘は気持ち悪がって食べないぐらいです。

果物もそうですが、日本では食品全体が、より柔らかいもの、より甘いものに向かっていると思えてなりません。






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コメント

    • うさぎのぎい
    • 2015年 2月 17日

    ペン様、毎日興味深い内容のブログ有り難うございます。ハーブとスパイスのお話が少し前にありましたが、フランスの三ツ星レストランのオーナーシェフに東京に出店を依頼する交渉しておりました際、そのシェフが柚子好きで日本から何十個も柚子を持って行ったことを思い出しました。先日、テレビでフランス人のチョコレート職人が柚子を使っているのを見まして、フランス人は柚子好きなのかなぁと思った次第です。オーナーシェフと交渉している際、雑談でそのシェフが最近は「金印」(チューブのわさびを製造している会社)がフランスでわさびを栽培していることも聞きまして、フランス人はわさびも好きなんだなぁと。日本の柚子やわさびを料理に使うのが好きなようでしたので、後日日本のスパイスだと言って「黒七味」を持って行きましたら、少しなめて、これはジョークかとあきられました。その交渉中の通訳の方のフランス語が素晴らしく、それが私のフランス語を勉強するきっかけとなりました。

      • フランス語愛好家
      • 2015年 2月 18日

      うさぎのぎいさん、こんにちは。

      ぎいさんは、日常的にフランス語を使う機会があるのですね。
      それは、勉強のはげみになりますね。

      ゆずやわさびが好きといより、まだ一般的でないスパイスを
      使って、差別化したいんじゃないでしょうかね。違うかな。

      抹茶は市民権を得たから、次は柚子かもしれませんね。
      私は柑橘類の微妙な違いはわかりませんが。

      日本のお菓子も、最近はいろいろと不思議なフレーバーの
      物が出ているし、今後もこういう傾向は続くでしょうね。

      ハーブとスパイスの単語、きのうもまた書きました。

      コメントありがとうございます。

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