最近、日本の女子高生のあいだに流行っているらしい「かめはめ波」現象を報じる記事を読みました。
友だちに「かめはめ波」をかける(?)のです。そういう遊びなら昔もあった気がしますが、この流行はそれを写真にとって、ツイターに投稿するというところがポイントです。
きょうびの高校生はみんなスマートフォンや携帯電話を持っていますからね。
La nouvelle mode au Japon? Faire des «kamehameha» à la Dragon Ball
日本の新しい流行? ドラゴンボールの「かめはめ波」をすること
DRAGON BALL – Depuis quelques jours, une nouvelle mode a envahi les lycées japonais: jouer à Dragon Ball Z, le mythique manga d’Akira Toriyama, dans la vraie vie.
ドラゴン・ボール:数日前から日本の高校でにわかに大流行しているものがあります。それはドラゴン・ボールZという鳥山明の神話のまんがを実生活で演じることです。
Comme le note le site Dannychoo, des photos reprenant les postures de Sangoku et de ses compères pullulent sur les comptes twitter d’adolescentes au Japon.
En général, on y voit une fille en train de faire un Kamehameha, ou une des autres super attaques de ce manga, et “projeter” en arrière ses amis
Dannychooのサイトの記事にあるように、日本のティーンエイジャーが孫悟空のポーズを何度もやってその写真をツイターに投稿し、またそうした写真がどんどん拡散しあふれています。
たいてい一人の少女が「かめはめ波」か、その漫画のほかの攻撃のどれかを友だちにむかって「投げかけている」ものです。
Cette nouvelle mode s’appellerait “Makankosappo”, du nom de la fameuse attaque qui coûta la vie à Sangoku dans son combat contre Piccolo (Petit coeur, dans la version française).
この新しい流行は「マカンコウサッポウ(魔貫光殺砲)」と呼ばれます。これはピッコロ(フランス語版ではプチ・クール)が悟空の命を奪ったとき使った有名な攻撃の名前です。
Pourquoi ce nom alors que la plupart des photos évoquent plutôt le kamehameha de Sangoku ou encore des attaques à aire d’effet ?
Mystère.
Ce qui semble évident, c’est que l’émergence de cette mode est très certainement liée à la sortie du film Dragon Ball Z: Battle of Gods, qui signe le retour des Saiyans, avec la bénédiction d’Akira Toriyama:
ほとんどの写真がむしろ孫悟空の「かめはめ波」を思わせるものなのになぜこの名前なのでしょうか?それとも範囲魔法なのでしょうか?
謎です。
確かなのは、この突然の流行が「ドラゴンボールZ 神と神」という映画の公開に関係があるらしいことです。この映画は鳥山明の生み出したサイヤ人の再来を描いています。
元記事 → La nouvelle mode au Japon? Faire des «kamehameha» à la Dragon Ball (PHOTOS)
単語メモ
envahir あふれる
reprendre 繰り返す
compère 相棒
pulluler 急激に増殖する
aire d’effet=AOE 範囲魔法(ゲーム用語)
ある範囲にかかる魔法。反対語は単体魔法。
ゲームをしないので今ひとつよくわかりません。
bénédiction 祝福、恵み→うまく訳せなかったので「生み出した」としておきました。
「ドラゴンボールZ 神と神」の予告編
日本語音声、フランス語の字幕つき 1分52秒
日本のアニメ文化やアニメ的なものはフランスではとても人気があります。
私はアニメはほとんど興味がありませんが、フランス語を学習しているので、ひとつの常識を得るために、なるべく心を広くもってこうした記事も読むようにしています。
かめはめ波の始まり
誰か一人が波(は)を友だちにかけてるところを写真にとってツイターに投稿するのは女子高校生が始めたとのこと。
男子じゃなくて。私のリサーチによりますと、卒業で離れ離れになってしまうから、仲のいい子たちと記念の写真をとろうということが始まりだったらしいです。
それがツイターでどんどん拡散したわけです。
女子高校生がやるから可愛いので、海外のアニメ好きな若者の間でもこの手の投稿がひろがっていきました。おそろいの制服を着てやっているというところも、海外ではポイントが高いです。
こういった写真は彼らにとってはひじょうにアニメ的なものに写るのだと思います。
英語圏では、この「かめはめ波」をやっていることを、Hadokening(ハドーケニング)と呼ぶことが多いようです。
hadoken(波動拳)は何か別の漫画かゲームの技で、アメリカでは「かめはめ波」よりよく知られています。
総合力の試される翻訳は一つの作品で書きましたように、訳をするとき背景知識を調べる力が必要です。
実は私、ドラゴン・ボールに関する背景知識、ほぼゼロです。
鳥山明は知ってますが「Dr.スランプ あられちゃん」を読んだのみ。しかも内容はきれいさっぱり忘れています。
それで「かめはめ波」とか「ドラゴン・ボール」をウィキペディアで読んでみたのですが、日本語なのに今ひとつよくわかりませんでした。多方面での勉強の必要性を感じました。
この記事へのコメントはありません。