今週の「虎と小鳥」はパリの田舎町「虎と小鳥のフランス日記」第105話に引き続き、パリ18区が舞台です。
ひと味違ったパリの観光コース?
同じ日の撮影ですね。午後、パリの田舎町をさくらんぼを食べながら散策。その夜、とてもおいしいレバノン料理レストランでヘルシーな食事をし、夜はジャズクラブで、演奏をきいたり、ジャムセッションに参加。
パリによく遊びに行く人は、一度このコースで休日を過ごしてみるのもいいかもしれません・・・そのうち「虎と小鳥のフランス日記」の特定のエピソードのコースをめぐるツアーなんてのができたら、この回は人気を集めるのではないでしょうか?
ただし夜型の人むけです。カミーユがジャムセッションに参加してたとき、時間は夜中の12時半でした。
彼女は歌手だから、朝型の生活をするのは難しいでしょうね。
私の思うこの回のみどころ
・使いでのある表現いろいろ
・レバノン料理屋さんの料理(あまりに先生が強く勧めるので別エントリーにします)。
・ジャズクラブの演奏とカミーユの歌
(おまけ)楽しそうなカミーユと友達の
3つのキーフレーズ
キーフレーズその1
冒頭カミーユがカメラに向かって「まずレストランに行きましょう」と言ってから、
私が思うにパリ18区で最もおいしいレバノン料理のお店に行きます。
On va aller dans un super libanais qui, d’après moi, est le meilleur libanais du 18ème arrondissement.
キーフレーズその2
食事がおわり、レストランをあとにして次の目的地へむかう道すがら、ヴァロンティーナが
デザートを食べるのはがまんしたわ。
J’me suis retenue de prendre un dessert.
キーフレーズその3
クラブの演奏について話しているとき、
うん、それに私は、もともとオリジナルバージョンより彼のカバーのほうが好きだわ。
Ouais. Et j’ai préféré d’ailleurs sa, sa reprise, que la version originale.
補足説明
1.この言葉の前に …on va commencer par le restaurant. とレストランを話題にしているのでここでは
un super libanais や、le meilleur libanais のあとにrestaurantをつけていません。
libanais = レバノンの
18ème = dix-huitième
2.J’me = Je me 早く話しているのでJeのeの発音が脱落
me suis retenue < se retenir の複合過去形 主語が女性なので過去分詞が性数一致しています。
3.que la version originale のqueは比較の対象を導くque。préférer に 〇〇より◇◇を好む、という意味がはいっているので、比較のplusは出現していません。
★関連記事もあります★
※レバノン料理についてこちら⇒パリ18区で一番おいしいレバノン料理レストラン、キファック(Kifak)
※クラブで演奏されていた「ベラチャオ」についてはこちらを⇒ベラチャオはチャウチャウとチャウで
使える表現いろいろ
この回はわりと簡単で使えそうな表現がいっぱいありましたので、ここで5つご紹介します。
●le meilleur libanais du 18ème arrondissement 18区で最高のレストラン
le meilleur 何か de 比較の範囲 という形です。「何か」に好きな名詞を入れ、de以下で範囲を設定します。
私の例文:Kaori Momoi est la meilleure actrice de son temps.
桃井かおりはその時代の最もすぐれた女優だ。
●Ça y est ! 待ってました!
料理がテーブルに来たとき言ってました。このレストランは料理が出てくるのが遅いそうですから(味はとてもいいそうです)、本当に待ちに待ったものがやっきた、というニュアンスです。
Ça y est の使い方についてはこちらでも書いています⇒恋愛で学ぶフランス語 : その27「いきましょう」
●Je me suis retenue de prendre un dessert. デザートを食べるのをがまんした。
se retenir de + 不定法 ~するのをがまんする
私の例文:Je me suis retenue d’aller aux toilettes.
私はトイレに行くのをがまんした。(だってトイレが汚かったから・・)
●Parce ce que tue es une fille très raisonnable.
だって、あなたえらいもんね(理性があるものね)。
上の「デザートをがまんした」というのに対して、カミーユの言った言葉です。
これはこのまま覚えるといいでしょうね。
●Il faut se jeter à l’eau. 思い切ってやらなければいけません。
se jeter à l’eau の直訳は「水に飛び込む」。比喩的に、思い切った決断をする、新しいことに果敢にチャレンジする、という意味です。
日本語の「清水の舞台から飛び降りる」と似てますね。
私の例文:(何かをうじうじ迷っている人に)
Allez,il est temps de se jeter à l’eau.
ほら、今が決断する時だよ。
以上5つ、フランス語で日記を書いている人は、ちょっと使ってみてくださいね。
きょうの演出
今回出てきたレバノン料理店はフランス語脳プロジェクトの主催者、織田先生のアパルトマンから徒歩30秒だそうです。
また、虎と小鳥のフランス日記を撮影している、アントワーヌがこのレストランをとても気に入っており、ここが二人の月に一度の打ち合わせの場所です。
先生によりますと、今回のキーフレーズ、その1にあたる「パリ18区で最もおいしいレバノン料理店に行きます」とカミーユが言ってるのは、アントワーヌがそう言うようにしむけたのではないかとのこと。
というのも、そのせりふを言っているとき、となりのヴァロンティーナが笑っているからです。
仕向けるというと変ですが、要するにディレクターの演出です。カミーユって、自然体で思ったことをふつうにしゃべって、あんまり、如才ないタイプじゃない気がします。よく言えば正直で、飾らなくてそこが魅力的ですけどね。
アントワーヌは教材を作っているという意識があるので、生徒の勉強になりそうな街の看板の文字とか、日本に関係するものがあるといつも映してくれます。
たとえば今回もこんなショットがありました。
そんな2人に、これまた独特な世界観を持つヴァロンティーナが加わって、この回と前回はいつもよりさらに楽しいエピソードになっていました。
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