パルミエ

フランスのお菓子

パルミエの作り方:フランスのお菓子39

フランスのお菓子、今回はパルミエのレシピを2種類紹介します。

パルミエとは?

パルミエは、Le palmier で、一見、ハートの形をしたパイ菓子です。私が子どものころ、『源氏パイ』というお菓子をよく食べていましたが、あれがパルミエです(源氏パイは、パルミエから考案されました)。

20世紀にパリで生まれたお菓子ですが、誰が考案したかはよくわかっていません。

パルミエはハートの形に見えるし、ハートだと思っている人も多いでしょうが、palmier という名前のとおり、ヤシの木の葉っぱに形が似ているから、パルミエです。

ヤシの葉っぱにはいくつか種類がありますが、この葉っぱと形が似ています。

ヤシの葉

では、レシピを紹介します。まず市販のパイシートを使うレシピです。

パルミエのレシピ(市販のパイシート使用)

Palmiers au sucre(シュガーパルミエ)

3分42秒

材料

1 pâte feuilletée パイシート1枚

50g de sucre 砂糖50g

Un peu d’eau  水、少々

作り方

1.パイシートを広げて水をぬり、上から砂糖をまぶす。

2.パイシートをはしっこから真ん中まで巻き、今度はもう1つのはしから、真ん中まで巻く。

3.ラップに包んで、冷蔵庫で2時間(フリーザーなら30分)冷やす。

4.生地をとりだして、4~5ミリの輪切りにし、クッキングシートの敷いた天板の上に並べる

5.180度のオーブンで15分ほど焼く

密封容器に入れておけば、1週間もちますが、おいしいのですぐになくなってしまうでしょう。

密封容器:boîte hermétique

次はパイ生地から自作するレシピです。けっこう大きなパルミエです。

パルミエ(折り込みパイ生地)

3分18秒

材料

2kg de beurre バター2キロ

du sucre 砂糖

1kg de farine 小麦粉1キロ

25g de sel 塩25グラム

540g d’eau  水

☆バターと小麦粉をいっぱい使うので失敗したくないですね。小麦粉はともかく、バター、高いですから。

ですが、ある程度量があるほうが、パイ生地は作りやすいです。

作り方

A: pâte feuilletée 折り込みパイ生地

ボールに小麦粉と水と塩を入れて、フードプロセッサーに3~4分かけて、だいたいまとまったら取り出して、手でまとめ、室温に3分おく。

première vitesse と言っているのですが、これは一番、遅いスピードだと思います。

クッキングシートの上にバターをのせて綿棒でたたいてちょっとのばす。

パイ生地をバターの倍の長さになるようにのばす。横幅はバターより1センチほど余分にとる

バターをはさんで、生地をのばし、両脇からそれぞれ中央に折り曲げて、真ん中でもう1回折る(動画参照)

クッキングシートで包んで冷蔵庫で45分冷やす。

1回目の折り込みと同じことを繰り返す。

また紙に包んで30~40分冷蔵庫で休ませる。

また生地をのばして、はしから3分の1のところで折り、もう片方のはしを折り重ねる(動画参照)。その生地をのばして、帯状にする。生地の厚さは4~5ミリ。

はしを切り落として、パイ生地のできあがり。

B: façonnage 成形

生地の表面に水をぬり、砂糖をたっぷりまぶす。

手前から真ん中に折り、もう片方も真ん中に折り、最後に中央を折る(4枚重ねになる)

(折り目が見えるように)包丁で切る(切る方向を間違えるとパルミエになりません)。幅は1.5センチぐらい。

クッキングシートを敷いた天板で、180度で25~30度で焼く(200度まで予熱する、とシェフは言っています)。

おいしそうですね。

おまけ:パルミエ(練り込みパイ生地)

上で紹介した動画では本格的な折り込み生地を作っています。

もう少し手軽にやりたい方は、フードプロセッサーで生地を作るとき、バターをまぜこむ練り込みパイ生地にするといいでしょう。

こちらは練り込みパイ生地を使っています。

フランス語の字幕を表示させることができます。4分50秒。

材料:

• 小麦粉250g
• 冷やしたバター200g
• 塩、小さじ1/4
• 水、100ミリリットル(10センチリットル)
• ブラウンシュガー
• 粉砂糖(白)
• バニラパウダーひとつまみ

3つめのレシピは、作り方を書きませんでしたが、必要な方はリクエストしてください。

折り込みでも練り込みでも、パイ生地を作るのは手間がかかりますが、手作りしたほうがおいしいです。

しかし、手軽に作りたいなら市販のパイシートを使ったほうがいいですね。

ところで、源氏パイは、なぜ源氏なのかしらべたところ、発売(1965年)翌年の大河ドラマが「源義経」に決まったから、「源氏」にしたと、Wikipediaにありました。

メーカーは、もともと和風の名前をつけたいと思っていたそうです。






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