チェリークラフティ

フランスのお菓子

こんなに簡単でいいの?さくらんぼのクラフティーの作り方~フランスのお菓子(8)

フランスのお菓子を紹介しているシリーズ。今回はクラフティです。

クラフティ(clafoutis、あるいは clafouti)は耐熱容器に果物とクレープ生地を流して焼き、あつあつのところを粉砂糖をふりかけて食べるデザート。フルーツのグラタンとも言えます。

もともとはフランスの中央にあるリムーザン地方( Limousin)の郷土菓子です。この地方のさくらんぼ(ブラックチェリー)を使ったクラフティーが有名です。

さくらんぼはフランス語でcerise(セリーズ)。さくらんぼは夏が旬なので、夏のおやつです。

このお菓子がいつできたのかわかっていませんが、19世紀には大変人気のお菓子となり、リムーザン地方以外でもさまざまな果物を使ってクラフティーが作られるようになりました。

リムーザン地方はリモージュ焼きで有名な場所です。

さくらんぼのクラフティーの作り方

クラフティーは器に果物を入れて、そこにクレープ生地を流して焼くだけなのでとても簡単です。生地も材料を順番に入れて混ぜればできあがります。

材料

600g de cerises  さくらんぼ600グラム
20g de beurre pommade (pour le plat)  ポマード状にしたバター(器に塗る)

4 oeufs  卵4個
60g de sucre blanc  白砂糖60グラム
100g de farine  小麦粉100グラム
25 cl de lait  ミルク250cc ※clについては後述
60g de beurre fondu  溶かしバター60グラム

作り方

オーブンを180度に余熱。

具(果物)の用意

1.耐熱容器にバターを塗る

2.容器にさくらんぼを入れる
フランスでは、柄の部分はとりますが、さくらんぼの種は取りません。

クレープ生地( l’appareil)を作る

1.卵をボールに割り入れる

2.砂糖を入れてよくかき混ぜる

3.小麦粉を少しずつ入れながらかき混ぜる

4.ミルクを入れてかき混ぜる

5.溶かしバターを入れてかき混ぜる⇒生地のできあがり

6.生地をさくらんぼの上から流す

7.180度に余熱したオーブンで、30分~50分ぐらい焼く。表面をかりかりに、キャラメリゼしたいなら、最後のほうで粉砂糖をかけて、温度を190度にして焼きます。

これでできあがり。
熱々を粉砂糖をふりかけたり、ホイップクリームと一緒に食べることが多いです。

☆きょうのフランス語
burre pommade  ポマード状のバター pommade はもともと「軟膏」。料理用にすりつぶしたり柔らかくしたものも、pommade といいます。

バリエーション:りんごのクラフティの作り方

>

材料

4 pommes りんご4つ
3 œufs 卵3つ
100g de sucre 砂糖100グラム
40 cl de lait ミルク400cc
30g de farine 小麦粉30グラム
Une gousse de vanille バニラひとさや
zeste de citron レモンの皮1個分

作り方

りんごは乱切りして、型に入れ、クレープ生地を流して焼きます。生地を作る要領はさくらんぼのときと同じ。このレシピでは生地に溶かしバターは入りません。

補足:clという単位について、cl は centilitre (センチリットル)で、1リットルの100分の1です。前回換算を間違えていましたので、換算サイトを紹介しておきます。

Convert cL to ml – Conversion of Measurement Units

Metric Conversion charts and calculators

次のフランスのお菓子はこちら⇒りんごのおいしさがギュッと凝縮~タルトタタンの作り方:フランスのお菓子(9)

☆関連記事もどうぞ⇒かわいいフランス語、教えます~その2果物編

日本でブラックチェリーは高いと思うので、りんごを使って作るのがお財布にやさしいでしょう。

簡単なので試してみてください。






赤いバラ「殺意は薔薇の香り」後編~予告編のフランス語前のページ

モンマルトルにある名所を簡単に説明する便利なフランス語次のページモンマルトル

ピックアップ記事

  1. 『星の王子さま』~お役立ちリンク集
  2. 2023年版、フランス語学習用カレンダーの紹介:テーマは「食」

関連記事

  1. シュケット

    フランスのお菓子

    簡単おやつ、シュケットの作り方:フランスのお菓子(22)

    フランスの子どもたちが大好きなおやつ、シュケット(シューケット)を紹介…

  2. 抹茶クグロフ

    フランスのお菓子

    アルザス名物、クグロフの作り方:フランスのお菓子(45)

    アルザス地方の代表的なお菓子、クグロフ(kouglof)を紹介します。…

  3. ヌガー

    フランスのお菓子

    モンテリマールのヌガーの作り方:フランスのお菓子(31)

    モンテリマール(Montélimar)というフランスの小さな街の銘菓、…

  4. クリスマスツリー

    フランスのお菓子

    クリスマスの13種のデザート(プロバンス地方の伝統)

    プロバンス地方で伝統的にクリスマスのごちそうのあとに食べる13種のデザ…

  5. ファーブルトン

    フランスのお菓子

    ファー・ブルトンは簡単でおいしい:フランスのお菓子(24)

    フランスのお菓子を1つずつ紹介しています。今回はファー・ブルトン(ファ…

  6. みかん

    フランスのお菓子

    クレマンティーヌのグラタン:フランスのお菓子(17)

    冬場、フランスで人気のあるクレマンティーヌのグラタン(Gratin d…

コメント

  1. ペンさん、こんにちは。
    外は雨、時折風が吹き荒れています。
    今週のフランス語の予習をしていますが、
    疲れてしまって(笑)、ペンさんのblogに遊びにきました。
    いつ読んでも、可愛い&丁寧&知的なblogですね。

    ペンさんがどんな方なのか、知りたいけれど
    知らない方が ワクワクして 楽しいです!

    目標ができました。
    私が卒業したLe Cordon Blue東京校で
    通訳兼製菓シェフの助手を募集している事が昨日わかりました。私、すぐには出来ないけれど、
    この仕事を目指して頑張りたいんです。

    お菓子の仕事にはトータル10年くらい関わっていて、
    今は自宅でお菓子の注文を受けて作っています。

    自分の特技が活かせるなら、
    努力してみたいんです。
    ペンさんみたいな、凄いかたからしたら、
    私なんてどうしようもないけれど
    それでも、やってみたいんです!

    いつも、入魂ブログを楽しみにしています。
    モコ

      • フランス語愛好家
      • 2016年 3月 01日 9:02am

      モコさん、こんにちは。
      ブログにお越しいただき、ありがとうございます。

      >通訳兼製菓シェフの助手
      素晴らしい目標ですね。
      とりあえず、応募してみては?

      好きなことを仕事にできるって
      いいですね。

      >ペンさんみたいな、凄いかたからしたら、
      私なんてどうしようもないけれど

      いえ、私は特にすごくも何とも
      ありません。

      ふつうのペンギンですよ。

      モコさんみたいに、特技もないですしね。
      フランス語も趣味でやっているし。

      目標に向かって、がんばってくださいね。

      コメント、ありがとうございました。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

更新情報をメールで配信中

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

お問い合わせはこちらから

お問い合わせはこちらからどうぞ

封筒
⇒お問い合わせフォームへ


お気軽に^^

☆和文仏訳、仏文和訳の無償サービスは行っておりませんので、ご了承願います。

アーカイブ

PAGE TOP