レトロスーツケースを持って旅立つ女性

penのこと

私がカナダに来た理由~penのプロフィール(2014年版)~前編

こんにちは。フランス語愛好家のpenです。
ブログ開設1周年を記念して、きょうは私の自己紹介です。

え、自己紹介?
はじめまして~フランス語愛好家とは?にあるじゃん?

そう思う方はこのブログを、すみずみまでごらんになっていますね。
ありがとうございます。

きょうはその中の「昭和のOL時代」にある1行、
会社をやめたあとカナダに留学。
このあたりの事情を書いてみます。

というのも、今私がフランス語を学んでいるのはこれがきっかけ。

毎日わくわくしながら暮せているのは、
ここにつながっているな~、と思うからです。

語学には関係ありませんが、興味のある方はごらん下さいね。
ちょっと長いですよ。

20代後半のころ

私は息苦しさを感じていました。
未来が感じられなかったから。

「このままじゃだめだよね。」

ても、何も行動が起こせませんでした。

会社では貿易関係の事務員。
時に、海外から来たお客さまのアテンドをしたり。

多少英語ができたのです。
短大で英語を専攻していたから。

とはいえ私はただのOL。
自分の仕事以外に、雑用が多かったです。
どんどん雑用を受けました。

なまじ、仕事ができたのです。

毎朝のお茶くみはほかの女子社員と交代で。
お客さん用に果物の盛り合わせを作ったり。

どんなに熱心に働いても、昇給や、昇進とは関係ない。

男子社員に頼まれ近所に買い物に出た時のこと。
同じ会社のデザイナーさんに会いました。
彼は私にこう言ったのです。

「あ、お使い?」

そう、お使い。

私は親にお駄賃をもらってお使いをする子ども。
隣に座っている男子社員の使い走り。

これから、何十年も使い走りなのかな?
給料も上がらない雑用係?

むなしい気持ちでいっぱいでした。

仕事は嫌いではなかったです。
でも、正当に評価されていないと思っていました。

キャリアアップめざし、資格を取ったこともあります。
簿記やワープロの検定は2級まで。
英語も続けていました。

ある日趣味で習っているピアノの先生に、
「検定に受かりました。」
と報告しました。

先生はこう答えました。

「すごいわね。
でもそうやっていろいろ資格をとっても、
仕事に活かせないのね。」

・・・確かにそうです。
いくら資格をとっても、
虚しい気持ちに変わりなし。

結局は自己満足。

「どうしよう。このままじゃだめだ。
もっと何か決定的なことをしないと。
決定的なことって?・・・今の会社をやめる?」

会社では、夏ごろ上司が女子社員に質問します。
「まだやめませんよね?」と。

女子は結婚で退職する可能性があるから。
欠員が出るなら採用しなければなりません。

「来年もお世話になります。」

そう私は答えていました。

ある雨の朝、出勤してくる上司を待ちぶせしました。
折りたたみ傘を畳んでいる上司に、突然

「すみません。やっぱりやめます。」

言い放ちました。
驚いていた上司の顔をまだ覚えています。

私は27歳でした。

派遣写真になって

会社をやめて派遣社員になりました。
でも、状況は変わりません。
派遣先で便利に使われる存在になっただけ。

派遣は専門職だと思っていたのに。
前にもましていろんな仕事をしました。

「penさんは、何でもこなされるね。」
派遣先では、重宝されました。

でも、それだけです。

時給はあがりました。
が、社会保険とボーナスがないぶん、
年収はマイナス

10ヶ月の契約で入ったある派遣先。
契約更新が続き3年以上いました。

となりに座ってる正社員より働いていました。

次の契約更新はしませんでした。
「お願いだから続けて!」
先方にも派遣会社にも懇願されたけど。

突然私が、わがままでやめたかのようでした。

前の会社の雨の日と同じ。
あの時から5年もたっていたというのに。

契約を切られるときは文句は言えない。
でも、更新を断るときは、
そんなに簡単ではない。

「これじゃだめだ。
正社員より、もっと先が見えない。」

会計事務所の正社員になる

派遣社員はやめ、また正社員になりました。
勤務先は小さな会計事務所。
雑用係に戻ったのです。

ある日千種駅で、チラシを手渡されました。
パソコンスクールのチラシです。
当時は1990年代。Windowsが出たばかりの頃。

「パソコンスキルを身につけて、何かやれるかも?」

仕事のあと、ここに通い始めました。
中区にある高層ビルです。
できたてのビルはキラキラしていました。

ここでベーシックを学びました。
プログラミング言語です。

学んだといっても、パソコンに向い、
説明をどんどん読んでいくだけ。

なんにも頭に残りません。
しかもすごく退屈。
途中からわけがわからなくなりました。

質問できるインストラクターはいました。
けれど、質問を思いつきません。
ほどなくベーシックは挫折。

次にグリーティングカード作りにチャレンジ。

すぐにできました。

「カードを作って、それでどうするの?
「パソコンスクールに入ったのは失敗だったかも。」

ふと見渡すとワープロや英会話のクラスがあります。
そこはワンフロアで3つ教えていたのです。

1年分の授業料を払っていた私。
ワープロを試すことにしました。
すでに、経験があったけど。

ワープロはお年を召した先生。
ソリがあわず、数回で辞めました。

「パソコンはもういやだし、英会話をやるしかないか。」

しばらくご無沙汰していた英語。
再開することにしました。

英語を再開

ここで、いい先生に出会いました。
私より8歳年下のD先生。

「それまで会った先生の中で教え方が一番うまい。」

そう思いました。
相性がよかったのかもしれません。

D先生とお話をするのが楽しみでした。
私のレベルはどんどん上がりました。
レベルといっても、英語のスキルではありません。

単に、この学校のクラス分けのレベル。

一番上のレベルになりました。
プライベートレッスンが多くなります。

社会に失望してることを話しました。
自分に自信がないことも。勇気がないことも。
どうしたらいいのかわからないことも。

先生には英文日記の添削もしてもらっていました。

「penは書く力があるから、そっちに進んだら?」
「え? 間違いだらけでしょう?」

「文法が正しくてもつまらない文はいくらもある。
penの文章はおもしろいから。
そうだ、カナダに留学しなさい。」

D先生はカナダ出身なのです。
カナダなら日本社会より女性が活躍できるから、と。

「それならば」、とカナダに行くことにしました。

私は留学の準備を始めました。
下宿先は先生の弟さんの家。

半年後カナダに旅立ちました。

18年前の1996年の3月15日。
あと1ヶ月ほどで37歳でした。

この続きはこちら⇒カナダには試練が待っていた~penのプロフィール(2014年版)~後編






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コメント

    • にゃんチキ ただいま37歳!
    • 2014年 3月 14日 8:13pm

    読んでいて、わくわくしました!続きが気になります!

      • フランス語愛好家
      • 2014年 3月 15日 8:55pm

      にゃんチキさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
      あら、37歳でしたか。お若いです。

      続きはきのう書きましたよん。

  1. またまた、凄く前の記事にコメント致します。

    penさんが大きな決断をされた1996年、私は高校三年生でした。そうだったんですね!カナダへ渡る前のpenさんのお気持ち、伝わりました。

    penさんの強い気持ちを尊敬致します。
    もっと、もっと、日本で評価されるべき方ですね!
    社会は2021年も矛盾だらけですが、女性の社会進出は少しは進んでいると思います。
    でも、潰されてしまうこともあります。
    諦めず進みたいです!

      • pen(フランス語愛好家)
      • 2021年 3月 09日 7:25am

      モコさん、こんにちは。

      いろいろな記事を読んでいただき、ありがとうございます。
      「日本で評価されるべき方」だなんて、大げさな。
      昔のことなので、ほとんど忘れましたけどね。

      今は、楽しく暮らしています。

      コメント、ありがとうございました。

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