カメルーンの国旗

時事ニュース

ヤウンデ(カメルーン)の心のレストラン。カメルーンの歴史つき。

さまざまなフランス語の学習教材を提供しているTV5 Monde の Enseigne le français のページから、カメルーンの首都、ヤウンデのニュースを紹介します。

タイトルは Resto du cœur à Yaoundé(ヤウンデの心のレストラン)です。



ヤウンデの「心のレストラン」

なぜか動画を表示できないのでこちらで見てください⇒⇒Parler de réinsertion sociale et professionnelle en classe | Enseigner le français avec TV5MONDE

フランス語字幕を表示させることもできます。

以下はスクリプトの和訳です。多少意訳しています。

背景:1年前から、ヤオンヌでは路上で暮らす若者に無料で食事がふるまわれています。

身体だけでなく心も養われるプログラムです。

~~~~

週に6日、このカメルーンの若者たちは日々の食事の支度を手伝い、貧しい人たちにふるまっています。

料理をするのを手伝ったり、食器を下げたり、食事をしながらおしゃべりをしたり。路上で暮らすようになってから、忘れていたことをしています。

ジャン・クロード(恩恵を受ける人):すべて家庭でしてきたことばかりですが、野外で暮らすようになってからは、珍しいことばかりです。

ジャン・クロードと同じように、ヤオンヌの界隈に住む50人ほどの人たちが、毎日、食事を提供してもらっています。

この組織は、フランスの「心のレストラン(Les Restos du Cœur)」という団体にちなんだ名前がつけられましたが、この街の教区の主任司祭であるベルトランドさんが設立しました。

ベルトランド司祭(心のレストランのコーディネーター):月に1300食、1年に16000近く提供しました。たくさんですよ。

食事の提供を受ける人の中には、これが、その日、唯一の食事である、という人もいます。

ベルトランド司祭にとっては、このプロジェクトは、単に食べ物を配給する以上の意味があります。

ベルトランド司祭:心のレストランは若者たちに、それぞれの人生について深く考えてもらう機会なんです。どんな教育を受けて、どんな仕事をするか、自分の将来のために、自分自身で主体的に動くことができます。

彼らは自身の問題を定期的に話し合っています。社会復帰するための第一歩です。

学校を続けることができなかった人たちは、学ぶ手立てを見つけることもできます。

テレーズは、路上で8年暮していますが、あるスタジオで裁縫を学んでいます。

テレーズ(恩恵を受ける人):職業教育を受ければ仕事につけます。自分のためのミシンを手に入れ、自分の服を作ることも。

このシステムができて1年になりますが、個人的な寄付に頼っている状況です。ベルトランド司祭は資金援助してくれる人を探しています。

司祭はもっとたくさん食事を配給し、若者たちが仕事につけるよう、もっとたくさんの機会を手にしたいのです。

Enseigne le françaisのトップはこちら⇒Enseigner le français avec TV5MONDE

単語メモ

prêtre (カトリックの)司祭

démunie 恵まれない人、貧窮者  démunir の過去分詞より。

curé (カトリックの)主任司祭、より資金を求めています。もっとたくさん食事を配給し、若者たちに、もっと

paroisse  小教区
curé d’une paroisse 教区の主任司祭

la réinsertion sociale 社会復帰

déscolarisé 学校教育から離れさせられた

formation 育成、妖精、研修

financement 出資、融資、資金調達

insertion (異なった環境への)同化;(制度などへの)組み込み、統合

フランスの「心のレストラン」についてはこちらに書いています⇒フランスの慈善事業、「心のレストラン」30周年

カメルーンはどんな国?

ヤウンデはカメルーン(Cameroun)の首都です。

カメルーンはアフリカ大陸中部にあり、ギニア湾に面する共和国です。

日本ではカメルーンはサッカーが盛んな国として有名ですが、いったいどんなところなのでしょうか?

カメルーンの歴史(ざっくりとした説明)

8000年ぐらい前から先住民が住んでいました。

15世紀になって、ヨーロッパの国々が資源を求めて、アフリカに航海したとき、カメルーンも発見されました。

最初にやってきたのはポルトガル人です。

カメルーンは、ポルトガルでエビを意味するカマラウンという言葉由来です。ポルトガル人は川にいるエビを見て、「エビの川」と呼んだのです。

とはいえ、ポルトガル人はとくに侵略はしませんでした。

1806年にイスラム系の王国に支配されました。

■ドイツの植民地 1884~1914

19世紀後半、ドイツ人がやってきて、1884年にカメルーンはドイツの保護領となり、1911年に、完全に支配されました。

フランスとイギリスによる信託統治 1916~1960

第一次大戦でドイツが負けたので、ヴェルサイユ条約で、カメルーンの西部(西カメルーン)はイギリス、東部(東カメルーン)はフランスの委任統治領となりました。

同じ国なのに、2つに別れたわけです。

だから、いまもカメルーンではフランス語と英語が公用語です。公用語以外に、たくさんある民族が話す言葉があります。

■1960年に独立

1960年に東カメルーン(元フランス領)独立し、フランス領カメルーンとなりました。

1961年に西カメルーン(元イギリス領)も独立しましたが、北部はナイジェリアに合併し、南部はカメルーンの連邦制とした。後に統合されました。

1982年からポール・ビヤという人が大統領で、ずっとこの国を統治しています。

この人は、7年間首相をつとめ、その後、2代目の大統領になりました。1933年生まれで今年84歳です。

カメルーンは、独立以来、内戦もクーデターもなく安定していたといえますが、それはこの大統領率いる体制が、強かったということでしょう。

こちらはカメルーンに関する7つのものをスライドで紹介している動画です。

カメルーンは「アメリカの縮図」と呼ばれますが、それはこの国にアフリカらしい景観がすべて揃っているからです。

首都はヤウンデですが、経済の中心地はドゥアラ(Douala)で、かなり都会化されています。

フランスから輸入した物もたくさん手に入ります。

近年は隣のナイジェリアからイスラム武装組織がカメルーンの北部に入ってきたりして、北部の治安はあまりよくありません。



アングロフォーン・クライシス

カメルーンには10州あり、そのうちの8州がフランス語圏、2州が英語圏です。

カメルーンにおけるマイノリティである2州は、南部にあります。

2016年あたりから、カメルーンの英語圏で、政府は自分たちのことをないがしろにして、差別しているから独立したい、というグループが出てきました。

実際、差別されているようです。急進的な独立派と治安部隊がぶつかるようになりました。

治安部隊はけっこう暴力的な行為に出ているようです。

2017年のはじめ、政府は英語圏のカメルーンのインターネットの接続を3ヶ月ほど切る、というとんでもないことをしました。

2018年の1月に、カメルーン政府に頼まれたらしいナイジェリアが、独立派のリーダーを捉え、その後、カメルーン政府に引き渡した事件が起きてから、両者のぶつかりあいはますますひどくなりました。

そのニュースを伝えるクリップです(英語)。4分。

Al Jazeeraはドーハ(カタールの首都)のメディアです。

*****

今回はカメルーンにおける「心のレストラン」を伝えるクリップと、カメルーンという国について紹介しました。

カメルーンの歴史は詳しくみればもっと複雑です。

アフリカで紛争が起きる一番の理由は、昔、先進国が勝手に支配したり、分割したりしたからです。マイノリティが虐げられるのはどこの国でも同じですね。

なお、7jour sur la planèteのアプリをスマホにダウンロードして登録すれば、3つあるニュースのうち、1つは無料で見たり、トランスクリプトを確認したり、単語の勉強ができます。

いま(2018/02/05現在)、無料で勉強できるのは、ヤウンデの心のレストランのクリップです。






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