移民を密入国させる組織について説明しているインフォグラフィックス動画を紹介します。
タイトルは、Comment les organisations de transports clandestins parviennent-elles à faire des bénéfices ? 道入国させる組織はどうやって利益をあげているか。
1分49秒。フランス語の字幕あり。
TV5 Mondeがフランス語の学習者のために作っているシリーズの1つです。
Un passeur : トランスクリプト
Tout autant que le trafic de drogue, les transports clandestins des êtres humains mobilisent les polices du monde entier.
Pour l’ONU, un passeur désigne le fait d’assurer l’entrée illégale d’une personne dans un État afin d’en tirer un avantage financier.
90 % des migrants ont recours à un ou plusieurs passeurs.
Beaucoup de ces passeurs sont eux-mêmes des migrants, qui paient ainsi leur voyage à des organisations.
Régulièrement, ces petits employés sont arrêtés, ils risquent entre six mois et quatre ans de prison selon les pays ou les cas.
Mais il est rare que les chefs des réseaux soient menottés, comme cela s’est produit au tout début de cette année, avec un Érythréen, dont l’organisation s’étendait de la Somalie à la Lybie, et qui organisait les voyages de milliers d’Africains vers l’Europe.
Pour la seule Méditerranée, il y a eu en 2021 123 000 traversées, réalisées par des migrants clandestins qui, chacun, aurait payé son passeur entre 4 000 et 6 000 dollars.
Des sommes versées en liquide, donc très difficiles à tracer, d’autant que cette criminalité s’est structurée et complexifiée.
En France, un réseau de passeurs irako-kurdes a été récemment mis au jour.
Il faisait traverser les pays à des migrants vietnamiens, dans des camions conduits par des Polonais.
Direction Calais, pour ensuite se rendre au Royaume-Uni.
Ces bandes organisées ont également compris l’intérêt des réseaux sociaux.
Comme ici, à la frontière entre le Mexique et les États-Unis, où le hashtag Pollero a rencontré un succès énorme chez les candidats à l’entrée aux États-Unis.
“Pollero” est une expression espagnole qui désigne… le passeur.
Ces organisations de passeurs génèrent des bénéfices énormes, sept milliards de dollars par an selon les derniers chiffres des Nations unies.
密入国手引業者
麻薬の密売と同じように人間をこっそり運ぶことも、世界中の警察を動員しています。
国連は、密入国させる人を、ある人をある国に不法に入国させ金銭的な利益を得る者と定義しています。
移民の90パーセントが、このような密入国の手引業者の1人かそれ以上に、頼ります。
このような業者の多くは自分自身が移民で、密入国するために、組織にお金を払っています。
このような小物の雇われ人は定期的に逮捕されており、国やケースによって6ヶ月から4年の懲役刑に処されます。
しかし、組織のトップが逮捕されることはまれです。今年のはじめ、ソマリアからリビアまで組織を広げ、何千人ものアフリカ人をヨーロッパまで連れていったエリトリア人が逮捕されましたが。
地中海沿岸だけでも、2021年に、12万3千件の不法な渡航があり、不法入国をする移民は、業者にそれぞれ4000から6000ドル支払っていたと思われます。
こうした料金は現金で支払われるので、複雑に組織化された犯罪網と同様、追跡はひじょうに困難です。
フランスでは、最近、イラク系クルド人の密入国手引業者のネットワークが摘発されました。
この組織では、ベトナム人の移民をトラックに載せ、ポーランド人が運転するトラックで、あちこちの国に運びました。
目的地はカレーで、そこから英国に向かいました。
このような組織は、ソーシャルネットワークの重要性もわかっています。
メキシコとアメリカの国境では、”Pollero”というハッシュタグが、アメリカに不法入国したい者の間で、とても話題になっています。
“Pollero”は、不法に入国させる者を意味するスペイン語です。
こうした密入国業者の組織は、莫大な利益を得ていて、国連の最新の統計によると、その利益は年間70億ドル(約9600億円)にのぼります。
単語メモ
un passeur 渡し守、不法越境案内人 と辞書にはあるのですが、密入国手引業者としました。
フランス語では、passeur 英語では smuggler と、お金を取って人を密入国させる人の名称がちゃんとありますが、日本語では、決まった言い方はないですよね。
日本人は、わざわざどこかに密入国することもないし、日本に不法にやってくる人もそこまで多くないからでしょう。
ふつうに短期入国をして、そのまま帰らずに残っている人は多いと思いますが。
avoir recours à ~に助けを求める、頼る
密入国手引業者・関連動画
ブルガリアでトラックの中で、密入国しようとしていた移民が18人死亡された事件を報道したニュース。2023年の2月のニュースでわりと最近のものです。
Bulgarie : 18 migrants retrouvés morts dans un camion ブルガリア:トラックの中で18人の移民が死体で発見される。
2分3秒。
痛ましい事件ですね。直接の死因は窒息死のようですが、数日間何も食べておらず、死体は凍っていたそうです。
このトラックには50人ぐらいの移民が木材の下に隠れていました。
このような事件は珍しいことではなく、去年は、アメリカで、放置されたトラックの中で、50人以上の移民が死亡した事件がありました。数年前にベトナムの移民が、トラックの冷凍貨物コンテナの中で死亡した事件もありましたね。
移民でぎゅうぎゅう詰めになった船が沈没したという痛ましい事件も毎年のように起きます。
気の毒で仕方がありません。
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移民の90パーセントが、不法入国を斡旋する業者に頼むというのは驚きです。
もちろん、業者も悪いのですが、各国の移民政策にも原因がありますよね。
トラックの中で死亡する移民の死因は酸欠か熱中症ですが、アメリカからカナダに不法入国する人たちは、とても寒い中、車でやってくるので、凍死するケースがあります。
子供や赤ん坊が凍死したと聞くと、やりきれない思いでいっぱいです。
みんな、自国の状況がさんざんだから、少しでもいい生活をする国に渡りたいといくばくかの希望をもって、なけなしのお金を業者に渡してやってくるのでしょうに。
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