penと船

Pas à pas〜ころばぬ先のフランス語入門

「まいにちフランス語」45:L67 接続法現在 その1

久松先生のラジオ講座もきょうを入れてあと6回です。
終わりが見えてきましたね。

きょうは接続法です。

接続法と聞くと、まるで「接続しない法」があるように思えます。

これは単に前に接続詞のqueがついた文章の中で出てくるから、「接続法」という名前になっています。

わかりやすいといえばわかりやすいかも?

それでは復習行ってみよう!



法について

法については以前こちらに書きました。
「まいにちフランス語」13:初級編L35~動詞prendreと命令法

おさらいすると
1.直接法:ふつうにしゃべるモード 
2.命令法:人に頼んだり、誘ったりするモード
3.条件法:現実にはありえないが、こういう条件なら、というモード 
4.接続法:こうなったらいいなあ、とか、え、それほんとなの、とか、あ~びっくりしたといったかなり主観的なモード 

きょうはこの4番です。

主観的というのは、自分ひとりだけの(他の人はどうあれ)感じ方や、ものの見方をもとにしていること。

主観的の反対語は客観的。

でも、自分の考えることはたいてい主観的なものです。だって、みんななかなか人の立場になって考えられないですよね。

しかし、接続法と直接法の違いをそう考えると、わけがわからなくなります。

そこで、「こういうパターンで言うときは、接続法を使う」と覚えてしまって、使い慣れてから、接続法の主観について(もし、考えたいのであれば)考えたほうが実践的です。

以下は、番組の説明です

法(Le mode):情報を伝える方法、叙述*の方法
直接法:事実を客観的にそのまま伝える。
条件法:もし~ならば、という仮定や条件のもとで情報を伝える。
接続法:話し手の主観を表現する動詞**に導かれるque以下の文章中で使われる。

*叙述(じょじゅつ):物事について話したり、書いたりすること。
**話し手の主観を表現する動詞:たとえば、希望や目的などを言う動詞。

ラジオ講座の例文
直接法:Je pense que la maison de mes parents est grande.
私は私の両親の家は大きいと思う。

接続法:Je voudrais que la maison de mes parents soit plus grande.
私の両親の家がもっと大きかったらいいな。
soitはêtreの接続法現在の活用。

両方ともqueで始まる文章の中の動詞で、時制は現在ですが、形が違います。

直接法は、事実をありのままにのべています。
接続法は「私」という人間の希望をのべています。

接続法を使って言っていることはその人の「ただの考え」です。つまり、まだ事実としては決まってない、という「つもり」があるので、直接法は使ってないのですね。

ここまで読んで「わけがわからない」と思ったあなた。
それは私の説明がまずいからです。

実際の文章にあたっていけばわかるようになります。

接続法の形

第67課では-er動詞の接続法現在形の形を学びました。
これは簡単です。
ほとんど直接法現在形の形と同じなのです。
違うのはnous,vousの活用だけ。

例としてよく使われるdonner(あげる)をチェックします。

直接法現在形
je donne
tu donnes
il donne
nous donnons
vous donnez
ils donnent

接続法現在形
接続法はqueと出てくるのでqueを前につけています。
que je donne
que tu donnes
qu’il donne
que nous donnions
que vous donniez
qu’ils donnent

語幹(変わらない部分)
donn
活用語尾
nous,vousのときは半過去の活用語尾といっしょ
そのほかは、-er動詞といっしょ

-er動詞の場合は、6つの活用中、4つまでかぶっているので、接続法というものの存在を知らずに、直接法で言っても、結果的に接続法になっている、という現象が起きます。

☆発音確認用
1分12秒

接続法の使い方

接続法は、その人の言い方の一つの方法ですが、この形のときは、あとに接続法が続くというパターンが決まっているものが多いです。
代表的な動詞4つを紹介します。

番組によると一番よく出てくるのが

Il faut que
~すべきである

Il faut que nous arrivions à Paris avant 10 heures.
私たちは10時までパリににつかなければなりません。

fautはfalloirという動詞の3人称単数現在形の活用です。
いつもil faut という形で出てきます。

souhaiter(~を希望する)、espérer(~を願う)
この動詞はグリーティングカードによく書きます。
たとえば誕生日とか〇〇の日に、「おめでとう」と書いてから

Je souhaite que tu aies une bonne journée.
よい一日を。
aiesはavoirの接続法現在。68課でチェックします。

J’espère que tu passes une très bonne journée.
素晴らしい一日をお過ごしください。
passes はpasser(過ごす)の接続法現在。でも形は直接法現在形と同じです。

最初に書いた、Je voudrais que もそうです。

接続法に出会ったときに一つ一つ確認していくといいでしょう。



まとめ~基本のダイヤローグ

Bon, il faut que je range !
Vous voulez que je vous donne un coup de main ?

     
さあ、片付けなければ。
お手伝いしましょうか?
←私の手伝いをあなたは欲していますか?

range < ranger(片付ける)の接続法現在形
donne < donner(あげる)の接続法現在形

両方とも見た目は直接法現在形と同じです。

un coup de main 助け

☆ラジオ講座関連記事目次はこちらから
ラジオ講座「まいにちフランス語」関連記事の目次~その1(概要)

■1課~47課まで⇒ラジオ講座「まいにちフランス語」関連記事の目次~その2

■48課以降⇒ラジオ講座「まいにちフランス語」関連記事の目次~その3

接続法はある程度パターンが決まっているという点ではそんなに難しくないですね。あるいは、「ほかの文法項目と比べて、難しさにさして違いはない」とも言えます。

単に、本の後ろのほうについてるから、しっかり勉強しないため、なんとなく難しく感じているだけなのかもしれません。

人間は自分がその正体をよくわかっていないものをむやみに恐れる傾向があります。

接続法⇒難しい

という連想をしてしまう人は、一度じっくり接続法の勉強をするといいかもしれません。

明日も接続法です。お楽しみに。






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