今週の「虎と小鳥のフランス日記」バック・ナンバーは先週に引き続き第1話を勉強しました。このエピソードは初回ということで、まだフォーマットが決まっていません。よってビデオが長いです。
初回のエピソードの内容
1件目では、「このあたりはライブが禁止されている」と言われるが、2件目で交渉成立。
まず、サンプルビデオをごらんください。
1分18秒
★2015/01/24追記
「虎と小鳥のフランス日記」の配信が終了したため、サンプル動画も削除されました。あしからずご了承ください。
発話が多く、スクリプトも3ページに渡り、いろんな表現がてんこ盛りです。これ一つしっかり勉強すればかなりフランス語の口語表現を仕入れることができるはず。
すぐに使えそうなフランス語の表現
まだ「今週のキーフレーズ」という形でピックアップされていないので、私が使えそうな表現を3つ選びました。
場面その1
カミーユはこのビデオを撮影しているアントワーヌと音楽デュオを組んでおり、「バーでライブをさせてくれませんか」、と交渉しています。1件目のバーは、「運河のそばの店ではライブ禁止」なのだと言われます。
「本当に運河だけは禁止されているの。」
C’est vraiment le canal qui est interdit.
場面その2
2件目の店で交渉が成立し、そのあと。
「あ、時間だわ。ピアノのレッスンに行かなければ。」
Il est l’heure, là. Il faut que j’aille à mon cours de piano.
場面その3
ヴァロンティーナのアパートにて。
「私の家からサクレ・クール、エッフェル塔、モンパルナスが見えるの。」
J’ai la vue sur le Sacré-Coeur, la tour Eiffel, Montparnasse.
キーフレーズをちょっと解説
その1 強調構文
強調したい単語を c’est … quiではさみます。
その1の文をふつうの並びにすると、
Le canal est vraiment interdit.
運河は本当に禁止されている。
interdire 禁止する
この文は受け身です。
そのあとに続く文も強調構文です。
C’est la mairie du 10ème qui nous a interdit de faire des concerts il y a plus de dix ans.
10年以上前に、私達にライブをやることを禁止したのは10区の区役所なのです。
その2 接続法
Il faut que(~しなければならない)
のあとは接続法と決まっています。
aille は allerの接続法
※allerの接続法の活用はこちらに書いています。
⇒「まいにちフランス語」46:L68 接続法現在 その2
「行かなければ…」という表現はよく使うので、このまま覚えておくといいと思います。たとえば、
Il faut que j’aille à la gare.
駅へ行かなくちゃ。
その3 サクレ・クールが見えるの
avoir vue sur qc 部屋などが・・・に面している、~が見える。
vue は「眺め」
Elle a une belle chambre qui a vue sur la Seine.
彼女はセーヌ川が見えるきれいなお部屋に住んでいるよ。
D’ici on a une très belle vue sur les montagnes.
ここからは山の眺めがとてもすばらしい。
「見えるもの」の前につく前置詞がsurなのにも注目。
donner sur ~に面している のsurと同じ用法です。
Cet hôtel donne sur la mer.
そのホテルは海に面している。
会話特有の省略表現2つ
第1回の発話に出てきて、今後何回も出てくる会話に特有の省略を2つご紹介します。
否定のneの省略
Les propriétaires sont pas contents, y’a trop de musique.
家主たちが気に入らないのよ。あまりにもうるさいと。
sont pas = ne sont pas
ne…pas という否定の ne の省略。
カジュアルに速くしゃべっているときは、かなりの頻度でneが落ちています。
il y a の il の省略
Y’a quelque chose à faire avec ça, artistiquement parlant.
これなんか芸術的な雰囲気があるわ。
y’a = il y a ~がある
ilがまるっと省略されます。
このほかに、日本語もそうですが、会話ではその場で話している人たちがわかっていることはどんどん省略されるので、たとえば接続詞などもよく落ちています。
自分はもう慣れてしまってなんとも思わないですが、フランス語の学習の入り口がフォーマルな表現ばかり集めた教科書だと、驚かれることが多いようです。
きょうの豆知識 ヴァロンティーナの家の窓
彼女はアパルトマンの最上階に住んでいます。
窓はこんな感じ。いかにも古めかしいですね。
サンプルビデオにも出てきますが、外から見るとこんな感じ。
このビルの1番上です。最上階といっても日本式の数え方で6階でしょうか。
こんなアパルトマン、ちょっとあこがれますね。
私はこれまでの生涯をほとんど平屋(今の家は半地下がある)で過ごしてきました。
7歳までは社宅に住んでおり、2階建てでした。
2階に物干し竿があったことを覚えています。
また、裏が開業医で、お医者さんのところに行く患者さんたちをよく見てました。
でもそれだけですね。
15年ほど前、古い家に学生として、半年ぐらい住んでいたことがあるのですが、毎日勉強に忙しく、自分の部屋の窓から外を見たという記憶が全くありません。
いかがでしたか?
第1話は使える表現がたくさんあります。こんな調子で表現をピックアップしていったら、ブログの記事が6つは書けそうです。
それでは次回のバックナンバーの回をお楽しみに。
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