ル・ヴィラージュ(パリの高級食材店)

虎と小鳥のフランス日記

イカスミと芥子のパンはいかが~「虎と小鳥のフランス日記」第142話

「虎と小鳥のフランス日記」最新エピソード、第142話の受講メモです。

この回は、ル・ヴィラージュ(Le Village)という名の食材店(雑貨もあり)が舞台です。

épicerie fine はただの食材店(épicerie)よりもっと高級なものを扱っています。この手の食品やお惣菜を売る店は簡単な食事もできるところが多いですね。

第47話「美食家の楽園」で舞台になった« Aux Pipalottes Gourmandes »もそうです。

village は「村」という意味なのですが、お店の中はかなり都会っぽい、そして可愛い感じだなと思いました。あなたは、どんな印象を持たれるでしょうか?

サンプルビデオがあるのでごらんください。
今回のひとつめのキーフフレーズも入っていますよ。

★2015/01/24追記
「虎と小鳥のフランス日記」の配信が終了したため、サンプル動画も削除されました。あしからずご了承ください。

きょうのメニュー

  • サンプルビデオのスクリプトチェック
  • 3つのキーフレーズ
  • キーフレーズの解説
  • 高級食材店兼カフェ『ル・ヴィラージュ』
  • それでは復習行ってみよう!

    サンプルビデオのスクリプトチェック

    フランス語

    Bonjour.
    Bonjour.
    Pour deux personnes, on peut se mettre où ?
    Où vous voulez. Je vous laisse vous installer.
    Ouais.

    和訳

    こんにちは。
    こんにちは。
    2人ですが、どこに座れますか?
    どこでも大丈夫です。お好きな席にどうぞ。
    はい。

    単語メモ

    se mettre (ある場所、状況に)身をおく
    Mettez-vous dans ce fauteuil.
    この肘掛け椅子に座ってください。

    s’installer (ある場所に)身を落ち着ける、座る、住む
    Je me suis installé à la terrasse d’un café.
    カフェのテラスに座った。

    3つのキーフレーズ

    ~させておく

    お好きな席にどうぞ。

    ル・ヴィラージュ(パリの高級食材店)

    Je vous laisse vous installer.

    私は大丈夫です

    店員に飲み物はどうするか聞かれて、アントワーヌが。

    僕はいりません。

    ル・ヴィラージュ(パリの高級食材店)

    Moi ça ira.

    へえ

    イカスミと芥子(ケシ)のクリームのパン(後述)の説明を聞いて、アントワーヌが

    へえ

    ル・ヴィラージュ(パリの高級食材店)

    Dis donc.

    キーフレーズの解説

    laisser+不定法

    ~させておく
    laisserはいわゆる「放任の使役(しえき)」と呼ばれるものです。

    放任⇒ ほっておく
    使役⇒ 人(や物)に何かをさせる

    一見、この2つって矛盾していますよね?
    laisserは 人(や物)が何かをやっていることを、そのままにしておく、放置しておく、やらせておく、という意味です。

    キーフレーズでは
    Je vous laisse vous installer.
    私はあなたが、座るがままにしておきます⇒好きなところに座ってください。
    という意味。

    ちなみに、vousが2つありますが、最初のvousはlaisserの目的語(あなたに~させておく)、で2つめのvousは s’installer(座る)という代名動詞の再帰代名詞の部分です。
    *代名動詞についてはこちらに書いています。
      ↓↓↓

    penちゃん

    ⇒「まいにちフランス語」27:L49 代名動詞 その1

    例文
    J’ai lassé mon fils conduire.
    私は息子に運転させたよ。

    Laissez-la faire ce qui lui plaît.
    彼女の好きなようにさせたら。

    Ça ira.

    これは決まり文句。
    「それでいいです」とか「大丈夫です」という意味。
    iraはallerの単純未来形。

    この意味で、現在形を使った
    Ça va. は親しい間柄で使うカジュアルな表現なので、お店とか、初めて会った人には、Ça ira. を使います。

    Dis donc.

    Dis donc.はいろいろな意味があるのですが、
    ねえ、ちょっと(相手の注意を促す)
    おい、何だと(相手を非難して)
    などなど。

    ここでは驚きつつ、もう少し話を聞きたい、というニュアンスがあるそうです。驚きだけじゃないんですね。

    ここでの状況ですが、ふつうの店ならバゲットが出てくるところに、こんな真っ黒なパンが出てきました。

    イカスミと芥子のクリームのパン

    カミーユ:Ah, il est marrant ce pain. C’est à quoi ?
    店の人:C’est du pain avec de l’encre de seiche et de la crème de pavot.
    カミーユ:D’accord.
    アントワーヌ:Dis donc.
    店の人:Ça donne juste de la couler. Ça donne pas de goût, un p’tit le pavot.

    あら、これおもしろいパンですね。何パンですか?
    イカスミと芥子のクリームのパンです。
    なるほど。
    へえ。
    色はこんなですが、イカスミの味はありません。少し芥子の味がします。

    高級食材店兼カフェ『ル・ヴィラージュ』L’épicerie fine «Le village»

    この店では、カウンターの後ろで料理を用意しています。

    こんな感じ。
    ル・ヴィラージュ(パリの高級食材店)

    ル・ヴィラージュは L’endroit le plus bobo de terre !
    と呼ばれているそうです。

    boboは子どもの言葉で「痛い、いたいた」。
    辞書に「いたいた」と書いてあったんですけど。
    Où as-tu (do) bobo ?
    どこがいたいたでしゅか~?

    って感じですかね。
    私は「いたいた」なんて使ったことない気がします。

    あるいは、口語で (ほんの軽い)病気、痛み、傷、被害、破損
    Pas de bobo ?
    大丈夫?

    ですから、L’endroit le plus bobo de terre ! 
    は「地球上で最もいたいたな場所」

    あまりにおいしそうなものがいっぱいで、全部欲しくなるけど、全部食べたら、おなかがいたいたになるし、ふところも痛い。・・・みたいなニュアンス。

    確かに、この店すごくおいしそうなものばかりなんです。
    デザート部門中心にキャプチャーしてみました。

    ル・ヴィラージュ(パリの高級食材店)

    カミーユも Hum, leurs desserts sont très appétissants.(ここのデザート、すごくおいしそう)
    と言ってました。

    しかし、実はこの店は前回の10区のマルシェのすぐ裏です。ここに来る前にカキを半ダースも食べてるからさすがの彼女もおなかがいっぱいなのです。

    この店、アートを売ってるし、イカスミと芥子のクリームのパンなんて変わったパンがあるくらいだから、オーナーのこだわりが感じられます。

    食器もレトロで可愛いですよね?

    フェイスブックページがあるんですけど、すごいですよ、写真が。
    まるで料理雜誌のグラビアみたいなスタイリングの写真がいっぱい。
      ↓↓↓

    ル・ヴィラージュ(パリの高級食材店)

    ⇒Le Village Epicerie Fine

    イカスミと芥子のクリームのパン、いいですね。
    ちょっとぐらい焦がしてもわからないから。

    芥子といえば、私、芥子のつぶつぶの入ったマフィンが好きです。
    プチプチ感がグー。蒸しパンなんかにも入れますね。

    これ、自分で作ったやつ。

    ポッピーシードマフィン

    ポッピーシードマフィン

    それでは次回の「虎と小鳥のフランス日記」の記事をお楽しみに。






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