今週の「虎と小鳥のフランス日記」はパリのアルスナル港あたりが舞台でした。
アルスナル港はサン・マルタン運河の出入り口。セーヌ川側で、ヨットハーバーになっています。
3つのキーフレーズ
まずいつものように3つのキーフレーズをご紹介します。
シーン1
晴天の訪れとともに気持ちのよいことは、ローラースケートをすることです。
Avec l’arrivée des beaux jours, ce qui est sympa, c’est de faire du roller.
シーン2
アルスナル港で、船に乗っている人たちを見ていると、自分も船が欲しくなるというカミーユ
私の誕生日に一つ買ってくれる?(カメラを向けているアントワーヌに聞いています)
Tu m’en achètes un pour mon anniversaire ?
シーン3
クルージングの船が出発したのを見て
今、彼らは素敵なお散歩に向いました。
Là ils sont partis pour une bonne promenade.
カミーユのハート型のサングラスがおしゃれでした。
覚えておくと使えそうな表現
Tu m’en achètes un pour mon anniversaire ?
enは代名詞ですが、ここでは船をさしています。
船(複数)のなかの一つを誕生日に私に買ってくれる?
と聞いています。
これはおねだりの表現です。
よって子どもがよく使うのですが、ふだんおねだりすることが多い人や、冗談めかして使いたい人は覚えておくといいでしょう。
他の例)
Tu m’en achètes un pour Noël ?
クリスマスに私にひとつ買ってくれる?
Tu m’en achètes un pour ma fête?
お祝い(記念日、誕生日)に私にひとつ買ってくれる?
Tu m’en achètes un pour moi toute seule ?
私ひとりだけのためにそれをひとつ買ってくれる?
ちなみに、船買ってくれる?と、カミーユに聞かれたアントワーヌの答えは
Hummmmmmm う~~~~ん でした。
かなり う~~~が長かったです。彼はやさしいから、Non ! とは言わないのですね。
ねだられたときは、このように Humm と答えておけばよいでしょう。
文法ポイント
Ils sont partis pour une bonne promenade.
彼らは楽しいお散歩に出発した。
複合過去の文章で、なおかつ助動詞にêtreを使っている例。
この partirやallerのような、いわゆる往来発着の動詞(ごく少数です)の複合過去は、助動詞にavoirではなくêtre を使います。
être を使うと、過去分詞を主語と性数一致させるというルールがあります。
だから parti に複数のsがついています。
この性数一致は、仏検のディクテの問題でよく狙われるところです。
というのも、フランス語は通常、語末の子音を読まないので、主語も過去分詞も単数と複数で発音が同じなのですね。だから、それだけ聞き取っても、どっちかわからないのですが、êtreの活用で、単複を区別できます。
ディクテで、ここをしっかり聞き取って過去分詞に女性形のeや複数をしめすsを文法通りつけないと☓になるというからくりです。
êtreを使う複合過去について詳しくはこちらをどうぞ⇒ラジオ講座 初級編 2月8日放送分 助動詞に êtreを使う場合
ローラースケートについて
roller ローラースケート
パリには大規模なローラースケート同好会が二つあります。
みんなで集まって怒涛のようにすべります。
このグループはホームページに » Randonner en roller dans Paris tous les vendredis soir !
とあるように、毎週金曜の夜に集まってすべります。
Pari Rollerのプロモーションビデオがありましたので、ご紹介します。
すべってます。2分。
夜景の中をすべるのですね。暗い中すべるの難しくないですかね?
こちらは La randonnée roller du dimanche après-midi à Paris とあり、日曜の午後に走ります。
今回のビデオに出ていたのはこのグループですね。
こちらはこのグループ設立10周年記念に2008年に作られたビデオ
日曜日はこのように道がローラー天国みたいに開放されてるってことなんでしょうか?
その時間にその場所に行けば、誰でも簡単に参加できるようですね。
これを見て、私は東京ボンバーズを思い出しましたが・・
アルスナル港が出てきたエピソード
この場所は以前、第77話で取り上げられました。まわりに木や花がたくさんあり、水面を見ながら散歩できる落ち着いた美しい場所です。
そのときは11月で寒々としており、人々はヴァン・ショー(ホットワイン)を飲みながらそぞろ歩きをしていました。
その回も風情がありよかったのですが、99話では春となり、きらきらとした陽光が光るセーヌ川、岸辺の花、そして日曜日の午後、ゆったりくつろぐ人たちが映し出され、とてものんびりとした時間が流れていましたよ。
★きょうのアルバム★
今回はこんなふうに水と花がとてもきれいでしたよ。
さて、次回はいよいよ「虎と小鳥のフランス日記」の第100話。
何か趣向があるのでしょうか?楽しみですね。
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