4月1日から始まった春季のラジオ講座の受講メモを書いています。
10回目のきょうは第10週(L28-L30)の感想です。
今週は動詞faireを集中的にやっていました。この動詞、よく出てきますね。
faire の基本的な意味は「作る」「~をする」「~になる(金額、期間などが)」あたり。
これを、すべて取り上げていました。特に二つ目の「~をする」という意味では、あとにいろんな名詞をつけて「~をする」と言えるので便利です。
しかしその名詞が思いつかないと結局言えないような、名詞は思いついても冠詞がいろいろ違うから、作文に書くと間違えるような、まあ、複雑な事情をかかえている動詞とも言えます。
L.28 動詞faireとqu’est-ce que
faireはよく使われるので、活用もかなり不規則です。一度覚えておくと(すぐに忘れますけど)よいかと思います。
je fais, tu fais, il fait, nous faisons, vous faites, ils font
発音は フェ、フェ、フェ、フゾン、フェット、フォン。 不定法はfaire フェール(と書くと違うけど、まあいいか^^;Rの発音でお願いします)
単数側はREをとって、語尾にSSTをつけるパターン。
問題は複数側です。複数の語尾はふつう、-ons,-ez,-ent ですけど、faireの場合は微妙に違います。
nous faisons はつづりはonsでおわっているけど、発音に注意する必要あり。というのもfais を「フ」と読みます。ai のスペルがなぜか「ウ」という発音になるのですね。
vous faites これは語尾の -esが特殊。ここが-esで終わるのは、ほかにはêtre(êtes), dire(dites)のみ。
ils font -ontで終わるのは、ほかの気ままに活用が変わっている動詞 - être(sont), avoir(ont), aller(vont) - と同じと覚えるといいかもしれないです。
この課ではfaireの活用をおさえることができたら、もうそれで充分な気がしますが、qu’est-ce queという表現も出て来ました。
Qu’est-ce que c’est ? これは何ですか?
というときの qu’est-ce que
est-ce que は疑問文を作るときのマークみたいなものです。これがついてると、その後ろはふつうの文の並びになります(つまり倒置をしない)。倒置は「疑問文ですよ」という印ですが、もうest-ce queマークがついてるから、倒置する必要はないのです。
しかし、この講座ではまだ疑問文の解説はしっかりとは出てきてないですよね?
qu’est-ce que はこの並びで覚えておけばいいでしょう。実際、覚えやすいですし。昔、藤村有弘が、ケツくせえ、とかなんかダジャレを言ってたような気がしますが、記憶違いかもしれません。
L.29 動詞faireに数字がつく表現
一番最初に書いたfaireの基本的な意味の3つ目、「~になる(金額、期間などが)」の表現を集中的に学びました。
Ça fait longtemps ! 久しぶり!
という決まり文句がありますが、この fait が faire の3人称単数の活用です。
longtemps は長期間。
実はこの表現は続きに「最後に会ってから」というのが省略されているのですが、日本語でも「あなたに最後にお会いしてから長いあいだ時間がたっています」とは言わず、「お久しぶり」ですみます(もちろん状況によっては全部言うこともあります)。
この fait longtemps と同じパターンで、
« faire + 数量の表現 »でいろいろ言えるのです。
たとえば、講座に出てきた例で言うと、
Deux et trois font cinq. 2+3=5(2に3をたすと5になる)
Ça fait combien ? いくらですか?(いくらになりますか)
また、これは以前「虎と小鳥のフランス日記」第62話、レペットの回で出てきたのですが、
Vous faites un petit 38, alors. お客様のサイズは38ぐらいですね。
というのも同じパターンです。
L.30 faire+名詞 ~をする
faire du tennis というように、faireのあとに名詞(テニス)をつけて「テニスをする」と意味になる表現です。
日本語の「する」もその前にいろんな名詞をつけることができますが、これと似ています。日本語では助詞がはいったり、はいらなかったりしますが、フランス語では冠詞が微妙に変化します。
また、日本語でも「勉強する」や「宿題する」は大丈夫だけど「鉛筆する」とか「辞書する」とか「フリクションボールする」と言うと、意味不明になってしまうように、faireの場合も、そのあとに来る名詞がほぼ決まっており、参考書などには熟語としてのっています。
テキストから少しだけ例をあげておきます。
faire du français (=étudier le fançais) フランス語を勉強する
faire une promenade 散歩をする
faire la cuisine 料理をする
faire un voyage 旅行をする
faire la vaisselle 皿を洗う
ところで、久松先生の「洗濯をする」が、私には「選択をする」と聞こえるのですが、これは私が名古屋人だからでしょうか?
☆ラジオ講座の記事をもっと読む方はこちら⇒ラジオ講座「まいにちフランス語」関連記事の目次~その2(1課~47課)
今週もしっかり難しかったですね。faireのように日常生活によく使われ、またいろんな意味があり(プチ・ロワイヤルにはfaireの定義が4ページ以上あります)しかも、発音が短く一瞬で終わる(フェ、とか)動詞はいろんな意味で扱いが困難になります。
水曜日の最後に久松先生が(語学は)「簡単、単純、そんな言葉は似合いません」と言われていました。確かにそうです。それに、理屈ではわりきれないんですね。
フランス語はかなり文法規則にのっとって使われていますが、やはりこう言うふうに言うから、そう言うふうに言わなければならない部分も多いです。ま、じわじわと楽しくなってくるので、来週も放送を聞きましょう。
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