息子を殺した罪で15年服役したあと出所したジュリエットの物語、「ずっとあなたを愛している」の予告編後半です。
原題は、Il y a longtemps que je t’aime(2008)
スクリプトと和訳、単語メモは動画のあとに。
『ずっとあなたを愛している』予告編スクリプト
今回は57秒あたりから最後まで。
Si tu préfères oublier ce qu’elle a fait, moi j’ai du mal. Ça t’arrange bien pas savoir pourquoi, hein ?
Ça suffit, d’accord ?!
彼女のしたことを忘れたいのだろうけど、僕はそうはいかない。君は、理由を知らないほうが都合がいいんだろうけど。
もうたくさん、わかったわよ。
Elle a passé combien de temps en prison ?
何年刑務所にいたんだ?
Quinze. Quinze ans.
Quinze ans ? Mais, c’est pas… Mais, dis donc, elle a dû faire une sacrée connerie.
15年です。
15年?それは…相当ひどいことをしたに違いない。
♪Où tu es, j’irais te chercher.
Où tu vis, je saurais te trouver.
Où tu te caches, laisse-moi deviner.
T’es sûrement Baie des Anges.
Sûrement là-bas, mon ange♪
きみはどこにいるの?探しにいくよ
どこで暮しているの?僕は見つけられる
どこに隠れているの?当ててみるよ
君はきっと天使の入り江だ
そこにいるはず、僕の天使
Quoi ?
Merci !
何?
ありがとう。
スクリプトはこちらを参考にしました⇒Il y a longtemps que je t'aime: transcription
映画の概要と前半はこちらです⇒『ずっとあなたを愛している』(前編)~予告編のフランス語
単語メモ
avoir du mal à + inf. ~するのが困難である、容易にできない
J’ai du mal à me lever à six heures.
6時にはなかなか起きられない。
s’arranger うまく行く、好転する;けりがつく、解決する
Tout s’arrangera. すべてうまく行くだろう。
sacrée いまいましい
connerie 愚劣さ、ばかげたこと、愚行、失言
Baie des Anges 天使の入り江
1963年のジャック・ドゥミ監督の映画に La Baie des Anges というのがあるのでそれのことだと思いますが、違うかもしれません。
La Baie des Anges はニースにある海岸の名前で、あたりには高級ホテルやカジノがあります。
この映画のジャンヌ・モロー演じるヒロインは、カジノのギャンブル中毒です。
タイトルバックはこんなふうです。
今回のお話
妹は小さいときすごく可愛がってくれた姉を慕っています。ジュリエットが刑務所に言った理由を彼女はよく知りません。
妹のご主人は気になっています。普通は気になりますよね。
無邪気な妹の娘(養女)と交流するうちにジュリエットはだんだん心を開いていきます。また、外にも出て、周囲の人たちとふれあう機会も増えていきます。
映画の挿入歌:オルター・エゴ ジャン・ルイ・オベール
予告編に流れているのはジャン・ルイ・オベールのオルター・エゴという曲です。
日本語の予告編
ちょっとカットが違います。
日本語版には、ジュリエットの罪には何か秘密があったことが出てきます。
こちらには姉と妹が歌うA la claire fontaineや他の曲も流れていますね。
今回のところはフランス語的にはそんなに難しくないです。というか、そもそもセリフがあまりありません。とはいえネイティブスピードのフランス語の聞き取りはやはり難しいです。
この映画のタイトルですが、妹はずっと姉を愛していて、姉はずっと殺した息子を愛している、という解釈になるでしょうか。
前回も書きましたが、家族をこんなふうに愛せるのは素晴らしいことですね。
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