翻訳者養成プロジェクトの第2回めの授業を聞きました。
総合力の試される翻訳は一つの作品で書きましたように、前回は翻訳に必要な四つの力を教わりました。
今回はフランス語の翻訳をするときにぜひとも必要なことと、そうすることができるようになるためのオススメの勉強法を学びました。
辞書の言葉をあてはめても日本語にならないときは?
二回目の授業も1時間34分と長く、中身もみっちり濃かったです。
パワーポイントの各パネルのpdfが43ページありましたので、前回同様、4枚を一つにして11ページに印刷。
それから先生の翻訳例と、今回は補助プリントというのが1枚ありましたので、それも印刷して授業にのぞみました。
やはりプリントはちゃんと印刷したほうが、復習もできるし授業に集中できてよいみたいです。
それから、届いた授業はすぐにダウンロードしてしまうのも、授業をためないコツですね。
さて、翻訳しようとする時、辞書の言葉をあてはめてみても、日本語らしい文にならない状況がよくあります。
そのような場合、プロの翻訳者はどうしているのか・・
頭の中で翻訳するべきフランス語をべつのフランス語に置き換えているそうです。
つまり、日本語に訳しやすいような別のフランス語の文に無意識に変えているのだそうです。
そういうことをしてから、初めて最適な日本語を見つける作業に移るのです。
別の文がうまく思いつけないと、日本語のほうでの帳尻合わせに比重がかかり、翻訳にひじょうに苦労し、疲れるとのこと。
このフランス語の置き換えをする行為を先生は「フランス語の世界にもぐる」と言われていました。
なるほど~
もぐるっていい言葉ですね。
考えてみると私はそういう世界にもぐったことがないですね。
だって、そのためにはかなりのフランス語力がいりますから。
でも、そういうフランス語力を身につける第一歩として、今回
仏仏辞典を引く習慣をつける
ことを強くすすめられました。
仏仏辞典を使う学習法
先生の言われる、仏仏辞典を使ってのオススメの勉強法は
分からない単語に出会ったら
1.まず仏和辞典をひく
2.次に同じ単語を仏仏辞典で調べる
です。
そしてこの二つを効率よくするために、電子辞書を利用するのが最適とのことです。
確かに紙の辞書だと場所もいるし、手間がかかりますね。
しかも、先生の推奨する仏仏辞典はフランス語の広辞苑みたいなプチ・ロベールです。
25.2 x 17.4 x 9 cm 2837ページ
重さは2.5キロぐらいです。
持って歩けないことはないですかね? 車で移動するならば・・・。
私の手持ちのフランス語の辞書はプチ・ロワイヤル仏和辞典と、Oxford Learner’s French Dictionary そしてこどもむけの絵本みたいな仏仏辞典が二冊です。
電子辞書は持っていません。
そろそろ買い時かもしれないです。
☆2013年4月23日追記:電子辞書を買いました⇒フランス語用電子辞書:カシオエクスワードXD-N7200の音声コンテンツ
形容詞の訳し方
今回も翻訳技術をいくつか教わりましたが、ひとつだけ書きます。
前回書いた形容詞の訳し方と関連しているのですが、形容詞を前に置いた場合とうしろに置いた場合の違いについて。
フランス語では通常形容詞は名詞のあとに来ますが、たまに前にも来るものがあり、そういうのは前に来た時と、後ろに来た時で意味が違うことがよくあります。
■ 前にくるとき⇒次の名詞とひとつながり
un grand homme 偉人
une jeune fille 少女
この場合、形容詞と名詞の結びつきが強い。
■ 後ろにくるとき⇒前の名詞を他のものと区別している
un homme grand 背の高い人
この例で言うとほかの人より背が高い、そこが違う人、と言いたくて形容詞がついている。
「形容詞はその名詞をほかの同じ名詞と区別している」と言われて、なるほど!と思いました。言われてみるとその通りなんですが、これまで形容していることにばかり目がいっていて、あまり他と区別しているという考え方はしていませんでした。
先生は仏仏辞典は学習者にとっては「宝の山」と言われていました。
私も英語を勉強していたときは、英英辞典ははずせないアイテムだったのでそれはよくわかります。
今回の講義はロシア語の同時通訳だった米原万里さんの言葉でしめくくられていました。
それは
「辞書は金で買える実力」
です。
確かに・・・
ちゃんと使えばの話ですが。
翻訳講座、第三回も楽しみです。
翻訳講座のシリーズで、いろいろ紹介してくださって
ありがとうございます。
とっても勉強になります。
フランス語初心者でも、勉強になります。
今は、読解力をつけたいと思ってますが、それに役立つんですよね。
nikudakuさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
あれ?nikudakuさん、翻訳者養成講座、受けていらっしゃらないんですか?
正直、私には難しいです。
課題二回ときましたが誤訳の嵐^^;
いつもぎりぎりに適当にやっちゃうのがまずいんですよね。
私の場合、「辞書をひかない病」を持っているし。
でも講義はとても勉強になります。
読解力ないと翻訳なんてできないですから、
もちろん読解の勉強にも役立ちますよ。