フランスでは、毎年9月の第3週の週末は les Journées du patrimoine(世襲財産の日、文化遺産の日)で、歴史的建造物や美術館などが無料で公開されます。
この日にちなんで patrimoine (世襲財産)が何なのか、なぜユネスコが文化遺産を保護しているのか、やさしいフランス語で説明している 1 jour, 1 question の動画を紹介します。
タイトルは、C’est quoi, le patrimoine ? (世襲財産って何?)です。
le patrimoine
1分42秒。
トランスクリプション
Le patrimoine, c’est l’ensemble des biens qu’on hérite de sa famille.
Il peut s’agir d’une maison, de meubles, de bijoux, de livres, de photos…
C’est aussi l’ensemble des richesses d’une ville, d’un pays, et même de l’humanité.
Notre patrimoine culturel est constitué par des monuments, des sites archéologiques, des œuvres d’art, mais aussi par des traditions et des savoir-faire d’autrefois.
Notre patrimoine naturel se compose de sites naturels et des espèces qui y vivent.
Mais pourquoi faut-il prendre soin de notre patrimoine ?
Les trésors du passé sont notre mémoire. Ils nous aident à comprendre notre histoire et notre façon de vivre aujourd’hui.
Quand les terroristes de l’État islamique détruisent la cité antique de Palmyre, en Syrie, on est choqués, car un chapitre de l’histoire de l’humanité disparaît à jamais.
De la préhistoire à nos jours, les hommes ont toujours construit des monuments, décoré leurs maisons, porté des bijoux et utilisé des outils.
Au fil des siècles, les peuples ont enrichi les techniques que d’autres avaient inventées avant eux.
Ainsi, après la conquête de la Grèce, les Romains ont construit leurs cités en s’inspirant de l’architecture des Grecs.
Puis les chrétiens se sont inspirés des Romains pour bâtir les églises et les cathédrales du Moyen Âge.
Et ainsi de suite… Le patrimoine culturel et naturel mondial est aujourd’hui protégé par l’UNESCO. Grâce à cette organisation, les sites sont entretenus et, si besoin, réparés.
Mais c’est aussi à chacun de nous d’en prendre soin afin de transmettre cette mémoire de l’humanité aux générations futures.
世襲財産・和訳
世襲財産は、私たちが家族から受け継ぐ財産を合わせたもののことです。
家、家具、宝石、本、写真などがあります。
都市や国、人類全体の貴重品もあります。
文化遺産には、建造物や遺跡、芸術作品、昔からの伝統や、ノウハウがあります。
自然遺産には、自然の場所や、そこの住む生物があります。
でも、どうして、世襲財産を大切にしなければならないのでしょうか?
過去の宝物は私たちの思い出です。それらの物は、私たちが、歴史や、現在の生活様式を理解する助けになります。
イスラム国のテロリストが、シリアにあるパルミラの古代の遺跡を破壊したとき、みな、衝撃を受けました。というのも、人類の歴史の1章が永遠に消えてしまったからです。
先史時代から今日まで、人間はいつも、建造物を作り、家の中を飾り付け、宝石を身に着け、道具を使ってきました。
何世紀もかけて、人々は、前の時代の人々が発明した技術をより豊かにしてきました。
こうやって、ギリシャを征服したあと、ローマ人は、ギリシャ建築から発想を得て、都市を建設しました。
その後、キリスト教徒が、ローマ人の文化を参考にして、中世に、教会やカテドラルを建てました。
こうしてずっと続いていくのです。
文化遺産と自然遺産は、現在、ユネスコによって保護されています。ユネスコは、遺跡を管理し、必要なときは修復しています。
でも、私たち1人ひとりが、こうした人類の記憶を次の世代に受け継ぐために、遺産を大事にしなくてはなりません。
関連動画
ユネスコが世界遺産を指定して、保護を始めることにした経緯を説明している2分のアニメーション。
Le patrimoine mondial expliqué(文化遺産の説明)
2分8秒。フランス語の字幕があります。
文化遺産にはどんなものがあるか、写真とテロップで見せている動画(発話はありません)。
De quoi se compose le patrimoine culturel ?(文化遺産にはどんなものがあるか)
2分29秒
☆ヨーロッパ文化遺産について、詳しくは、以前書いた記事を読んでください。
日本でも、秋には、文化の日があります。
秋は、夏にくらべて過ごしやすいから、気持ちに余裕があり、芸術や文化に親しみやすいからでしょうね。
食べものもおいしいし。
語学にも向いているでしょう。
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