パン・オ・ショコラ

フランスのお菓子

パン・オ・ショコラ、それともショコラティン?  名前が違うけど同じもの。

クロワッサンにチョコレートをはさんだ菓子パンは、パン・オ・ショコラと呼ばれますが、フランス南西部では、ショコラティンと呼びます。

フランスでは、この菓子パンのの呼び方をめぐって、両者がゆずらない、という不思議な現象があります。

この論争を話題にした、ARTEのKarambolageの動画を紹介しますね。

タイトルは、la chocolatine ラ・ショコラティン



ラ・ショコラティン

3分23秒

かわいい動画ですね。

La chocolatine トランスクリプション

Au petit déjeuner, les Français aiment les croissants. Cécile Choisne, elle préfère une autre viennoiserie mais le débat fait rage sur son nom. Écoutez plutôt.

Originaire du Sud-Ouest de la France, ma famille déménage à Paris lorsque j’ai sept ans.

Que de nouveautés ! La première nuit dans l’appartement, le premier jour dans ma nouvelle école, et puis ma première visite dans une boulangerie parisienne.

Une expérience absolument traumatisante.

Le plus naturellement du monde, je demande une chocolatine à la boulangère qui ne me comprend pas.

Eh oui, j’aurais dû demander un pain au chocolat. C’est comme ça qu’on appelle ici, cette délicieuse viennoiserie fourrée de chocolat.

J’ai honte, je rougis, je bafouille mais surtout je trouve ça absurde. Un pain au chocolat est un bout de baguette avec un morceau de chocolat à l’intérieur, rien à voir avec une chocolatine.

Ils sont fous, ces Parisiens.

Je ne suis pas la seule à m’offusquer de cette appellation. Le débat « Pain au chocolat versus chocolatine » fait rage en France, occupe les réseaux sociaux et divise le pays en deux.

C’est pire que le clivage gauche-droite et encore pire que la question de savoir s’il faut cuisiner avec de l’huile ou avec du beurre.

Il est vrai qu’on ne dit « chocolatine » qu’au sud d’une frontière invisible qui court de La Rochelle à Béziers et que la majorité des Français dit « pain au chocolat ».

Mais c’est justement çà qui est fou ! Que 40 millions de personnes puissent se tromper de la sorte.

Même au Québec, on dit « chocolatine », c’est dire si le mot est ancien.

Mais alors, pourquoi deux noms pour la même chose ?

Selon une théorie la plus loufoque, « chocolatine » viendrait de l’anglais. Du 12ème ou 15ème siècle, la région bordelaise appartient à la couronne britannique.

Et le mot « pain au chocolat », donc pour eux « bread with chocolate in » ce serait transformé en « chocolatine ».

Je vous le dis tout de suite. C’est faux. À l’époque, le chocolat n’existait pas encore en Europe.

D’après une autre théorie, le mot « chocolatine » viendrait des Autrichiens, inventeurs des viennoiseries, installés à Paris au 19ème siècle.

De là à imaginer qu’un croissant au chocolat, un « Schokoladencroissant » ait pu donner « Schokoladen », puis « chocolatine », il n’y a qu’un pas.

Ensuite, les boulangers parisiens auraient renommé la « chocolatine » en « pain au chocolat », se référant à ce bout de pain dans lequel on glisse un morceau de chocolat et qu’on donne aux écoliers.

Ce qui n’a aucun sens, on est d’accord ?

Puisqu’il s’agit de pâte feuilletée et non de pain.

Et comme les Parisiens veulent toujours tout dominer, leur mot se serait imposé partout, sauf chez nous, dans le Sud.

Mais bon, loin de moi l’idée de vouloir jeter de l’huile sur le feu.

Que l’on appelle cette viennoiserie « pain au chocolat » ou « chocolatine », le plus important, c’est quand même qu’elle soit bonne, la chocolatine.

ショコラティン、和訳

朝食に、フランス人はクロワッサンを食べるのが好きです。セシル・ショワンヌは、別の菓子パンが好きです。でも、その名前をめぐって激しいディベートが起きています。聞いてください。

7歳のとき、家族といっしょに、フランスの南西部からパリに引っ越しました。

新しいことばかり! アパルトマンで眠る初めての夜、新しい学校での初めての日、そして、パリのパン屋への初めての訪問。

とてもつらい体験でした。

ごく自然に、私が、パン屋にショコラティンを頼んだら、パン屋は私の言うことがわからなかったのです。

ええ、私はパン・オ・ショコラを頼むべきだったのです。ここでは、チョコレートの入ったこのおいしい菓子パンをそう呼びます。

私は恥ずかしくて、赤くなって、口ごもってしまいました。馬鹿げてる、と思いました。パン・オ・ショコラは、バゲットの切れの中にチョコレートをはさんだものです。ショコラティンとは何の関係もありません。

パリジャンは馬鹿です。この呼び方に、がまんできないのは、私一人だけではありません。

パン・オ・ショコラ対ショコラティン論争は、フランスで吹き荒れており、ソーシャルメディアを巻き込んで、国を二分しています。

左派と右派の区別や、油で料理するか、バターを使うかという論争より大きな争いです。

確かに、このパンをショコラティンと呼ぶのは、ラ・ロシェルとベジエールを結んだ目に見えない境界線より南でだけです。大部分のフランス人は、パン・オ・ショコラと呼びます。

でも、それは、単に彼らが馬鹿だから。4000万人の人間が、そんなふうに間違えているのです。

ケベックでですら、ショコラティンと呼んでいます。つまり、この言葉は古くからあるということです。

でも、なぜ、同じ物に2つの名前があるのでしょうか?

とてつもなく馬鹿げた説によると、ショコラティンという言葉は、英語から来ているそうです。

12世紀から15世紀まで、ボルドー地方は、英国の王国に属していました。

パン・オ・ショコラという言葉は、英国人にとって、「チョコレートの入ったパン(bread with chocolate in)」という意味の言葉で、それが、ショコラティンという言葉に変わったと言われています。

でも、すぐに、これは嘘だとわかります。当時は、まだヨーロッパにチョコレートはありませんでした。

別の説によると、ショコラティンという言葉は、オーストリア人がもたらしました。ヴィエノワズリーを作りだした人たちで、19世紀にパリに移ってきました。

そこから、チョコレートの入ったクロワッサンを、ショコラダンクロワッサンと呼び、それが、ショコラダンとなり、そして、ショコラティンになったと思います。道のりは1つだけです。

その後、パリのパン屋が、ショコラティンをパン・オ・ショコラという名前に変え、チョコレートのかたまりが入ったパンの切れ端で、小学生たちにあげるパンをこう呼んだのでしょう。

全く、理屈が通りません。そう思いますよね?

だって、これは、折込みパイで、パンじゃないのですから。

パリジャンは、何でも支配したがるから、自分たちの言葉を、どこにでも押しつけるのです。ただし、私たち、南部の人間は違います。

でも、いいです。火に油を注ぐつもりはありません。

このヴィエノワズリーをパン・オ・ショコラと呼ぼうが、ショコラティンと呼ぼうが、大事なことは、いずれにしろ、とてもおいしいということです。ショコラティンはね。

単語メモ

une viennoiserie  ウィーン風の菓子パン

faire rage  猛威を振るう、激しく荒れる

traumatisant  激しい動揺を引き起こす

fourré  中身を詰めた

bafouiller  (話)口ごもって話す

s’offusquer de  ~をけしからんと思う、不快になる

un clivage  分化、区分

Rochelle  ラ・ロシェル(17)、フランス西部の海港都市。Charente-Maritime県の県庁所在地。

Béziers  ベジエ(34)、南仏、モンペリエの南西方にある郡庁所在地。

de la sorte  そのように、そんなふうに

C’est dire si + ind.  それはつまり~と言うことである、それは~をよく示している

loufoque  (話)頭がおかしい、(話などが)とてつもない、とっぴな

bordelaise  ボルドーの

Autrichien  オーストリア人

se référer à  ~を参照する

une pâte fuilletée  折込みパイ生地

loin de moi l’idée de + inf.  ~するなんて少しも思っていない

jeter de l’huile sur le feu  火に油を注ぐ



パン・オ・ショコラ対ショコラティン

この論争についてわかりやすく説明した動画です。

タイトルは、The Chocolate Croissant Controversy(チョコレートクロワッサン論争)。

英語ですが、インタビューに答えているのはフランス語をしゃべるフランス人です。

3分18秒。

確かに、パン・オ・ショコラってパンじゃないですよね?

まあ、クロワッサンをパンと呼ぶなら、パンですけど。

ショコラティンのほうが名前としてはかわいいし、呼びやすいです。

南西部の人が、ショコラティンという名にこだわるのは、フランス北部の人、特にパリジャンに対する抵抗でしょうね。






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