チョコレートケーキ

フランスのお菓子

モワルー・オ・ショコラの作り方:フランスのお菓子(19)

フランスの代表的なお菓子やおやつを紹介しています。今回はモワルー・オ・ショコラ (Moelleux au chocolat) です。

チョコレートケーキです。moelleux は「柔らかい」という意味で、その名のとおり、全体的に柔らかいケーキです。まあ、ケーキはみんな柔らかいのですが、その中でも特に柔らかいと考えてください。

モワルーなの、モエルーなの?

日本ではモワルー・オ・ショコラと呼ぶ人が多いようですが、YouTubeで見た限りでは、みんな「モエルー・オ・ショコラ」と言っています。

プチ・ロワイヤル仏和辞典には、「モワルー mwa.lø」と書いてあり、そのように発音しています。「あやまってmwɛ.lø(モエルー)と発音されることがある」ともあります。

このチョコレートケーキに関しては、モエルーと呼ぶほうが一般的なのかもしれません。

モワルー・オ・ショコラとフォンダン・オ・ショコラの違いって?

フランスのチョコレートケーキと言えば、日本ではフォンダン・オ・ショコラ(fondant au chocolat)のほうが知られています。

fondant は、fondre (溶ける)という動詞の現在分詞ですが、名詞もあり、どろどろした甘い液体(シロップを練ったもの)のことです。また砂糖を再結晶化させたものもフォンダンと呼びます。

モワルー・オ・ショコラとフォンダン・オ・ショコラは同じものを指して使うことも多く、今ひとつ違いがわかりにくいです。

モワルーのほうは柔らかいチョコレートケーキで、フォンダンのほうは、ケーキを割ると、中心にあるチョコレートがどろどろと出てくるケーキ、と言えるでしょうか。

それではいつものように750gのレシピと作り方を見てみましょう。ひじょうに簡単にできるケーキです。

モワルー・オ・ショコラの作り方

材料
200g de chocolat noir ダークチョコレート 200g
100g de sucre 砂糖 100g
2 c à s de farine 小麦粉大さじ2
140g de beurre demi-sel fondu とかした有塩バター 140g
3 œufs 卵3個

☆フランスのバターは無塩が多いらしいです。

作り方
材料をどんどん混ぜていくだけです。

チョコレートは湯煎か電子レンジで溶かしておいてください。
オーブンは180度に予熱。

卵を割ってボールに入れてかき混ぜる⇒砂糖を入れて混ぜる⇒小麦粉を入れてさらにかき混ぜる⇒溶かしバターを入れて混ぜる⇒溶かしたチョコレートを入れて混ぜる。

これで生地ができあがります。

マフィンパンなどに流し込み9分ぐらい焼きます。

動画で使っている型はシリコンかなにかでくっつかない型だと思います。生地がくっついてしまう型を使う場合は、バターをぬって小麦粉をはたくなどしておいてください。

とても簡単ですね。

柔らかいので、スプーンを使って食べてください。遠目に見ると、大きなしいたけにも見えます。

もう1つレシピを見てみましょう。

簡単モワルー・オ・ショコラの作り方

上で紹介したレシピより真ん中が生っぽい仕上がりです。

湯煎でチョコレートを溶かしています。このほうがおいしいかもしれません。小麦粉は最後に入れています。

参考までに750gのフォンダン・オ・ショコラの作り方も紹介します。

フォンダン・オ・ショコラの作り方

材料
100g de sucre 砂糖 100g
100g de beurre バター 100g
100g de farine 小麦粉 100g
200g de chocolat noir pâtissier 製菓用ダークチョコレート 200g
2 œufs 卵2個
1/2 sachet de levure chimique ベーキングパウダー 1/2袋

sachet de levure chimique 1袋は通常11グラム。日本で売っているベーキングパウダーは小さじ1が4グラム。その程度入れておけばいでしょう。

BPを入れると高さが出てしいたけみたいには見えません。

作り方はモワルーのほうと同じです。小麦粉の量が多いですね。焼成は180度で10~12分です。

☆今日の単語:casser 割る 卵を割るときに、使っています(On casse les œufs)。3つめの動画ではチョコレートを割るときにも使っていました。

☆チョコレートムースの作り方はこちら。

チョコレート関係の単語に興味のある方はこちらもどうぞ⇒チョコレートに関係のある単語:かわいいフランス語教えます(111)

モワルー・オ・ショコラは濃厚なお菓子なので、動画のように小さい型で焼いたほうがよさそうです。中がとろとろして切り分けにくいので、その点でも、1人分サイズで作ったほうがいいですね。

それでは次回のお菓子の記事をお楽しみに。






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