セントパトリックデー

フランスの暦、年中行事

セントパトリックデー(聖パトリックの祝日)の由来。緑色のものがラッキーアイテム。

3月17日はセントパトリックデー(聖パトリックの祝日)です。この日の歴史を説明している短いフランス語の動画を紹介します。後半には英語の動画も紹介しています。

聖パトリックはアイルランドにキリスト教をひろめたカトリックの守護聖人す。

この日はアイルランドの祝日で、なおかつ世界中にいるアイルランド系の人々が大々的にお祝いします。もっとも盛り上がるアメリカでは、宗教色は薄れ、緑色のものを身につけて楽しむお祭りの日となりつつあります。



聖パトリックの祝日とは?

今日紹介する動画はフランス語ネイティブ向けなので、いつも見ているイングリッドの動画より難易度は高いです。ただ、フランス語の発音はクリアなので、単語がわかり、フランス語処理能力が早ければついていけると思います。

では和訳します。

聖パトリックの祝日とは?

3月17日のセントパトリックデーは世界中のアイルランド人にとってもっとも重要な日です。アイルランドで公式の祝日がなかったとしても、聖パトリックのお祝いは行われます。

この有名な聖パトリックとは誰なのでしょう?なぜこのお祝いがアイルランドで重要なのでしょうか?

聖パトリックはアイルランド生まれではない

聖パトリックは本名を、Maewyn Succet(フランス語読みではマイウエン・スケット、英語読みはメイウエン・サクセットでしょうか?)といい、385年頃、スコットランドのキリスト教徒の家庭に生まれました。

彼は16歳のとき海賊に誘拐され、キリスト教の土地ではないアイルランドに連れていかれました。

ここで6年間囚われていましたが、あるとき、神が現れて、ここから逃げてキリスト教の土地に戻るようお告げを得ました。

そこで彼はイギリスに行き、次にフランスに渡り、キリスト教の学びを深めました。するとまた、神のお告げがあり、アイルランドに戻り、この地にキリスト教を広めるように言われたのです。

三つ葉のクローバーを使って三位一体を説く

432年にローマ教皇のケレスティヌス1世に命じられ、キリスト教の教えを広めるためアイルランドに渡り、アイルランドのドルイド僧に立ち向かいました。

文献によると、聖パトリックは三つ葉のクローバーを使って三位一体(父と子と聖霊)のコンセプトを説きました。よって、三つ葉のクローバーは現在でもアイルランドの象徴となっています。

よくあるように、聖パトリックの伝説は事実と伝承がごちゃまぜになっています。たとえば、聖パトリックはアイルランドにいたすべての蛇を海に追いやり退治したと言われています。

しかし、実際にはアイルランドにはもともと危険な蛇はいなかったのです。

蛇をドルイド僧になぞらえて、異教を信じることは、邪悪なことであると言いたかったのか、蛇を異教徒になぞらえていたのかもしれません。

アイルランドでキリスト教を布教することに成功

聖パトリックが461年ごろ亡くなったとき、殉教者を1人もだすことなく、アイルランド人の大半はキリスト教徒になっており、僧院もたくさんできていました。

ローマ教皇のウルバヌス8世が3月17日を「聖パトリックの日」として、カトリックのカレンダーに入れることにしたのは、1000年以上もあとの1631年のことです。

ですが、この日がアイルランドで公式に愛国の日であり、アイルランド人がお祝いする国民の祝日になったのは、1903年の3月17日です。

世界中でお祝いされるセントパトリックデー

セントパトリックデーの初めてのパレードでは、アイルランドではなくアメリカのニューヨークで1762年に行われました。アイルランド兵がイギリス兵と一緒にこの地に攻め込んだ3月17日のことです。

アイルランドでの初めてのパレードは1931年に行われました。

しかし、アイルランド政府がこの日を、世界にアイルランド文化をプロモートするために利用し、世界中のアイルランド系の人々、祖国を離れた人や大勢の移民の子孫がお祝いするようになったのは1990年代半ばのことです。

その後、セントパトリックデーのお祝いはどんどん広がっていきました。たくさんの人々が「1日だけのアイルランド人」となり、このお祝いを楽しんでいます。

世界でもっとも大きなセントパトリックデーのパレードはニューヨークで行われます。2006年には200万人以上の人が、この催しに参加しました。

シカゴでは、この日、川は緑色に染められます。カナダでも3月17日にお祝いします(直訳:アイルランドの時間に合わせる)。カナダでもっとも大きなパレードが行われるのはモントリオールです。

☆トランスクリプションはYouTubeの動画の下にあります。

単語メモ

défier  ~に立ち向かう

druide  ドルイド僧 古代ケルト族の祭司

foi   信仰、神の教え

trèfle  シャジクソウ、クローバー

mythe  神話、伝説

fait réel  現実のできごと、事実

folklore  民間伝承、民俗

légende  伝説、言い伝え

flots  波、波浪、海

diabolique  悪魔の、恐ろしい

infidèle  (キリスト教から見て)異教徒

aux alentours de  ~のあたりに

monastère   修道院、僧院

expatrié  国外追放者、祖国を離れた人、亡命者

セントパトリックデーをより理解するための補足

ドルイド教

ドルイド教はガリア、ブリタニアに定着した古代ケルト人の宗教です。ドルイドは神官(祭司)で、聖樹崇拝をしていました。森や木々に神聖なものがあると考えていたのです。

四葉のクローバーのような珍しい植物は崇拝されていたとのこと。

ドルイド僧は、ケルト人社会ではとても影響力があったそうです。

そのような信仰があったアイルランドを一人でカソリックの国に変えてしまった聖パトリックはいったいどんなパワーを使ったのでしょうか。

アイルランドに蛇がいないのは本当で、蛇が出るとニュースになるそうです。

シャムロック(三つ葉のクローバー)

シャムロック

三つ葉のクローバーは、英語ではshamrock(シャムロック)でアイルランドの国花です。

セントパトリックデーの小道具にはよくシャムロックが使われています。

アメリカのアイルランド系移民

アメリカでセントパトリックデーが大体的にお祝いされるのは、アイルランド系移民が多いからです。

19世紀後半、イギリスの植民地であったアイルランドで人々はひじょうに苦しい生活をしていました。そこで新天地を求めて、アメリカに渡りました。

カナダやオーストラリアに行ってもよかったのですが、そこに行ってもやはりイギリス系の人々のほうが身分が上なので、植民地から完全独立を果たしたアメリカに渡ったのです。

カナダやオーストラリアにもアイルランド系移民はいるので、やはりセントパトリックデーのお祝いが行われます。

セントパトリックデーの英語の説明

簡単な英語で、セントパトリックデーを説明をしている動画を紹介します。ESLの教材なのでわかりやすいし、よくまとまっています。長さは4分。

Pratiksの動画には出てこなかったレプラコーン (Leprechaun)の話も出てきます。レプラコーンはアイルランドの森に住んでいる妖精です。

セントパトリックデーは英語圏のお祭りなので、英語のソースのほうが詳しく紹介しているし、数もたくさんあります。

こちらはABCニュースです。1分47秒。

パトリックという名前は、フランスではパトリス (Patrice)です。女性名はパトリシアですね。



penのセントパトリックデーの思い出

私がセントパトリックデーのことを知ったのはカナダに来てからです。

カナダのコミュニティカレッジのクラスメートが、「pen、きょうは緑色を着る日だよ、着てる?」と言われたのです。

「は?この人、何を言っているのかしら?」と思いましたが、その日が3月17日でした。

セントパトリックデーに緑色のものを身につけると幸運が訪れると言われています。

娘が通った小学校では、毎年、3月17日には「ポテトランチ」というイベントが行われました。

父兄がボランティアでじゃがいもをオーブンで焼き、それをみんなで食べます。確かじゃがいもだけだけだった思います。付け合せはピクルス。好みでじゃがいもに、ベーコンビッツ(ベーコンの細かいやつ)やサワークリーム、シュレッドチーズなどをかけます。

デザートはアイスクリームです。

このランチに参加したい人はあらかじめお金を払っておけば、教室で子どもたちと一緒に食べられました。

セントパトリックデーの日、学校に行くと、教室が荒らされていました(低学年の教室だけ)。レプラコーン(私はレプリカーンと言っているように聞こえますが)が夜のうちに荒らすのです。

レプラコーンは、アイルランドの森の中を、バイキングが隠した金貨を探しながら、さまよっている小人です。

よって、レプラコーンが来たあとは、金貨の形をしたチョコレート(直径4センチぐらいの丸いチョコレートで金色の紙に包まれている)が置いてありました。

一般家庭でも、「レプラコーンが来たよ、ほら金貨がある」とやるらしく、一度、夫が金貨の形をしたチョコレート探しを幼い娘にやらせたことがあります。

娘はうれしそうに金貨を探していました。

実はこの金貨、値札がしっかり貼ってありました。私ならはがすところです。

娘は、「あれ?レプリカーン、金貨をスーパーで買ったのかな?」と不思議そうな顔をしていました。値札が貼ってあるにもかかわらず、レプリカーンの存在を信じていたようです。娘が小学校1年ぐらいのときの話です。






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