モーリス・ラヴェル

フランスにまつわるあれこれ

モーリス・ラヴェルの生涯

1912年のラヴェル(37歳ころ)

きょうは76年前のきょう、パリで亡くなった作曲家、ラヴェルの生涯をVikidiaで読んでみました。

Vikidiaは8歳から13歳むけのWikipédiaのようなものです。



Maurice Ravel(モーリス・ラヴェル)

Maurice Ravel (né le 7 mars 1875 à Ciboure – mort à Paris le 28 décembre 1937) est un pianiste et un compositeur français de musique moderne.

Son œuvre s’inspire de toutes les époques s’étendant de Rameau au jazz. Son style original subit l’influence impressionniste puis s’oriente vers un néoclassicisme plus dépouillé.

Reconnu comme un maître de l’orchestration, Ravel a toujours été dans ses compositions de sensibilité et d’expressivité.

Il a peu composé (quatre-vingt-six œuvres originales, vingt-cinq œuvres orchestrées ou arrangées). L’œuvre la plus célèbre du compositeur est le Boléro, qui date de 1928.

モーリス・ラヴェル(1875年3月7日、シブール生まれ~1937年12月28日、パリで没)はピアニストでありフランスの現代音楽の作曲家。

彼の作品は当時の音楽のすべて、ラモーからジャズまで広く着想を得ています。ラヴェルの独自のスタイルは、印象派の影響を受け、後に、より簡素なネオクラシシズムを指向しています。

オーケストレーションの天才として有名で、ラヴェルの作品はどれも繊細さと豊かな表現をたたえています。

作品はあまりありません(オリジナルが86曲、オーケストレーションをしたものや、アレンジしたのが25曲)。

最も有名な作品は1928年のボレロです。

… 和訳ここまで ・・・

元記事 → Maurice Ravel – Vikidia, l’encyclopédie des 8-13 ans

単語メモ

s’inspirer de qn/qc  ~から着想を得る

s’étendant < s'étendre 広がる、伸びる dépouillé 飾り気のない、簡素な



モーリス・ラヴェルの生涯についてさらに詳しく

シブールはアキテーヌ地域圏、ピレネー=アトランティック県のコミューンで、ここはバスク地方です。

シブール 漁村です。
シブール

こちらは生家。オランダの建築家により17世紀に建てられたもので、オランダ様式だそうです。
ラヴェルの生家

バスク地方というのはピレネー山脈に隣接するスペインとフランスの一角で、独自の言語を持ち、文化を育むバスク人が住んでいます。

ラヴェルもバスク系フランス人。お父さんがスイス人、お母さんがバスク人です。

ラヴェルはお母さん子で、生涯スペインびいきであり、スペイン音楽の影響を受けた曲も作っています。

6歳でピアノを始め、14歳でコンセルヴァトワールに入学。先生はガブリエル・フォーレでした。20代の半ば頃まで、音楽院で勉強を続けました。

当時、代表作の一つ『亡き王女のためのパヴァーヌ』(Pavane pour une infante défunte 1899)、『水の戯れ』(Jeux d’eau 1901)などを書いています。

第1次世界対戦が始まると、亡くなってしまった友だちや、お母さんを悼み、 また戦争の悲しみなどをこめて、『クープランの墓』(Le Tombeau de Couperin 1917)を作曲。

この曲はサント・ジュヌヴィエーヴの丘「虎と小鳥のフランス日記」第4話で、カミーユが買ったレコードに入っていた曲です。

代表曲は『ボレロ』のほかに、管弦楽曲『スペイン狂詩曲』やバレエ音楽の『ダフニスとクロエ』 。『夜のガスパール』とか『マ・メール・ロワ』なんてのもありますね。

また、ムソルグスキーのピアノ曲『展覧会の絵』をオーケストラに編曲しています。

ラヴェルは晩年軽い記憶障害や言語障害があったところに、1932年にパリで交通事故にあい、症状が悪化して、この後遺症が原因で亡くなったと言われています。

しかし、彼の病気がなんであったのか、本当に交通事故の後遺症のせいで亡くなったのかは、はっきりわかっていません。

ラヴェルは生涯独身でしたし、あまり表に出ることを好まなかったので、どんな人だったのかはろくに知られていませんね。

曲の感じからして繊細で、細かい作業が得意な人というイメージがあります。

晩年は16年ほどモンフォール=ラモーリー(パリから45kmほど西)にある家に住んでいました。現在ここはラヴェル博物館になっています。

こちらはフランスのテレビ局が作った、ラヴェルの最後の家と彼についてのドキュメンタリーのごく一部です。

Une maison, un artiste. Maurice Ravel, le génie…

では、最後に彼が24歳のとき作った『亡き王女のためのパヴァーヌ』 (Pavane pour une infante défunte)をお聞きください。

pavane (パヴァーヌ) は16,17世紀の2拍子のゆっくりした舞曲ですが、この曲はべつにその形式ではありません。

彼が、ベラスケスの描いた王女マルガリータ・テレサの少女時代の肖像画を見て、「そういう王女さまが踊っていたかもしれないようなパヴァーヌ」、という着想を得て作った曲らしいです。

ベラスケスの描いたマルガリータ・テレサ・デ・エスパーニャ 8歳の頃の絵。
マルガリータ・テレサ・デ・エスパーニャ(ベラスケス)

マルガリータ・テレサは、スペインの王さまフェリペ4世の娘で、神聖ローマ帝国の黄帝、レオポルト1世に、15歳で嫁入り。21歳で亡くなってしまった悲劇の王女さまです。

この絵は有名ですね。美術の教科書にのっていたような気がします。

曲のタイトルの une infante défunte はべつにその王女さまのことではなく、単に言葉の響きがおもしろいからつけたとのこと。
infante はスペイン、ポルトガルの内親王、王女
défunte は古い言葉で 死亡した、亡くなった

ピアノ曲とオーケストラに編曲したものがありますが、きょうはピアノ曲のほうをご紹介します。


Pavane pour une infante défunte

晩年、記憶障害をおこしていたとき、ラヴェルはこの曲を聞いて、「とても美しい曲だ。誰が作ったのだろうか?」
・・・と言っていたそうです…

それでは、次回の音楽の記事をお楽しみに。

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