今週金曜日(2022年11月18日)まで、エジプトで行われているCOP27(正式な名前は、国連気候変動枠組条約第27回締約国会議)の目的を1分半で説明しているインフォグラフィックス動画を紹介します。
タイトルは、Conférence sur le climat 2022 : quels sont les objectifs de la COP27 ?(2022年気候に関する会議:COP27の目的は何か)。
前回の記事⇒先進国と発展途上国の協力は必須~COP27 と合わせて読むと、より理解が深まります。
TV5Mondeがフランス語学習者向けに制作した動画です。
Les objectifs de la COP27
1分24秒。フランス語の字幕あり。
トランスクリプション
Sécheresses record dans le monde, canicules, inondations, incendies géants…
Rien ne va plus à l’ouverture de la conférence sur le climat, 27e du nom.
Preuve de l’urgence, le débat est posé en ces termes par l’ONU : c’est une question de vie ou de mort.
Le constat est sans appel : si rien n’est fait, l’objectif de maintenir le réchauffement global à 1,5°C ne sera jamais atteint en 2030.
C’était pourtant l’engagement pris en 2015 lors de la COP21 à Paris, présentée comme un tournant.
Les prévisions les plus pessimistes misent désormais sur un thermomètre mondial qui affichera une hausse de 2,8°C.
L’autre priorité est d’arrêter de creuser le fossé nord-sud.
Les pays riches avaient pourtant promis de débloquer 100 milliards de dollars par an pour aider les plus pauvres à s’adapter, l’Afrique en première ligne.
Mais rien n’a jamais été fait.
Pire, un récent rapport a revu ses chiffres à la hausse.
Les besoins sont maintenant estimés à près de 600 milliards de dollars par an jusqu’en 2050.
Autre question très sensible, celle des indemnisations.
Autrement dit, par quel mécanisme et à quelle hauteur les pays pollueurs doivent-ils compenser les dégâts irréversibles subis dans les pays les plus pauvres ?
Agir ensemble, mais sans les plus grands pollueurs de la planète, absents du rendez-vous, que sont la Chine, la Russie, ou bien l’Inde.
En 1972, la première réunion des Nations unies sur le climat, appelée Sommet “Planète Terre”, interpellait déjà les gouvernements pour qu’ils soient vigilants par rapport au climat.
C’était il y a 50 ans, le monde visiblement savait.
COP27の目的
世界各地での記録的な干ばつ、熱波、洪水、大きな火災…。
第27回気候変動会議の幕開けは、問題ばかりです(←うまく行っていることはもう何もありません)。
緊急である証拠に、国連は、この議論を、生死の問題と表現しました。
状況は明らかです。もし何もしなければ、地球横断化を1.5度Cに抑えるという目標は、2030年までに到底達成できません。
これは2015年にパリで開催されたCOP21での誓約で、大きな転換として示されました。
もっとも悲観的な予測では、世界の気温は2.8度上昇するとされています。
もう1つの優先課題は、南北のギャップの拡大を止めることです。
豊かな国々は、アフリカを最前線とする最貧国がうまく適応できるように支援するために、年間1000億ドル出すと約束しました。
しかし、何もなされてきませんでした。
さらに悪いことに、最近の報告書では、この数字はもっと大きいと修正されています。
現在の予測では、2050年までに年間6000億ドル近く必要だと見られています。
もう1つ、とてもデリケートな問題として、補償の問題があります。
つまり、汚染をしている国々が、どんな仕組みで、どの程度の水準で、最貧国がこうむった取り返しのつかない損害を補償すべきかという問題です。
共に行動しているとは言え、もっとも地球を汚染している国である中国、ロシア、インドはこの会議に参加していません。
1972年、気候変動に関する初の国連会議が、「地球サミット」という名で行われ、各国政府に気候の変化に警戒するよう呼びかけました。
50年前のことです。世界は明らかにこの問題についてわかっていたのです。
単語メモ
sans appel 決定的な
le constat 状況
une fossé 穴、溝
revoir 見直す、修正する
interpeller 呼びかける、強く訴えかける
vigilant 警戒する
COP27・関連動画
■C’est quoi le changement climatique ?(気候変動って何?)
1 jour, 1 questionの1本。子供向けのアニメーションでわかりやすいです。
1分40秒。
■これも子供向けのアニメーションでわかりやすいです。
Le réchauffement climatique expliqué aux enfants(子供にする温暖化の説明)
2分20秒。フランス語の字幕あり。
■関連記事もどうぞ
地球温暖化対策の正念場、COP21は11月30日からパリで開催
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なんと、50年前から、「このままじゃ、まずいですよ~」と国連は言っていたのですね。
人間は現実を直視しない生き物なので、科学的なデータを見れば明らかなのに、なんだかんだと理屈をつけて、問題を先延ばししてきたのでしょう。
これからも、そうやってのらりくらりとやっていくような気がします。
せめて、個人でできる対策に尽力します。
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