フランスの小中学生から成るグループ、Kids Unitedの歌う、On écrit sur les murs を紹介します。
Kids Unitedはオリジナルの曲は歌わず(よく知らないけど)、すでに世に出た歌をカバーしており、これもその1つで、2015年発売の彼らの代表曲です。
On écrit sur les murs は、私たちは壁に(文字を)書く、という意味です。
何を書くか、歌っております。
On écrit sur les murs
3分。
意外に歌詞がやさしいし、ミドルテンポで聞き取りやすいので、勉強向きではないでしょうか?
繰り返しが多いため、何度か歌えば覚えてしまうでしょう。
それでは訳詞に挑戦!
僕らは壁に書く
☆僕らは愛するものの名前を壁に書く
来るべき日のためのメッセージを
自分の血のインクで壁に書く
言いたいことを全部書くんだ☆
僕たちの周りはどこにでも
眼差しの中に希望の兆しがある
彼らのメッセージを書こう、だって夜にはみな消えてしまうから
痕跡すらも
☆~☆ 繰り返し
★力強い夢を壁に書く
希望をグラフィティにするんだ
壁に書く、愛が生まれるように
眠る世界のいつか晴れた日に★
刻んだ文字だけを、忘れないために、すべてを変えるために
皆で集まって、明日、歌おう
☆~☆ 繰り返し
★~★ 繰り返し
☆~☆ 繰り返しx2
★~★ 繰り返し
単語メモ・意訳したところなど
se lever 立ち上がる、上る
mélanger 混ぜ合わせる、寄せ集める
métissage 混血
Donnons leurs écrits 直訳:それらの書かれたものをあげよう
leurs が何をさすのか今一つ不明だったのですが、直前に出てくる眼差しの持ち主、つまり世界中の子どもたちの書いたものを、あげよう、世界に伝えよう、と解釈しました。
la force de nos rêves 僕たちの夢の力 ⇒ 力強い夢 と訳しました。
graffitiは、落書きですが、私の中で、「落書き」という言葉は、そんなに力強いメッセージに思えないので、ここはグラフィティと訳しました。
Des mots seulement gravés pour ne pas oublier pour tout changer
ここは、前から順番に訳しましたが、日本語らしく訳すと、
(希望を)忘れないために、すべてを変えるために刻まれた文字だけを(歌おう)
Mélangeons demain dans un refrain nos visages, métissages
直訳は、混ぜよう、明日、僕たちの顔をリフレインの中で、ミックスするんだ
顔を歌の中で混ぜるという言い方は日本語ではしないので、皆で集まって歌おう、としました。こう訳すと、国や人種を超えて、皆で歌おうという感じが全くでませんが。
Kids Unitedについて
Kids Unitedは、フランスの子どもたちの音楽ユニットで、歌のうまい子ばかり集まっています。
以前、このグループの別の歌を紹介しており、その記事に彼らのプロフィールを書いていますので興味のある方はごらんください。
鳥と子ども(L’oiseau et l’enfant)キッズユナイテッド:歌と訳詞
彼らのスポンサーはユニセフなので、子供の権利を守ることを主旨とした歌、またはそう解釈できる歌を歌っています。
On écrit sur les murs・関連動画
この歌はもともと、ギリシャのシンガー、Demis Roussosの1989年に発売したヒット曲です。
歌詞がついた動画。
一緒に歌いたい人向け。
歌詞をのせた動画はいくつかあり、作ってくれるのはありがたいけれど、読みにくいものが多いです。この動画もフォントの色など変える必要はないのに。
シンプルで読みやすいもの、s’il vous plaît.
On écrit sur les murs は 2015年11月に発売されたUn monde meilleurというアルバムに入っています。
*****
この歌は、11月20日の「世界子どもの日」にちなんで発売されたものです。
子供の権利は守られているかというと、あまり守られていませんね。
先日も、パレスチナの病院で、新生児が殺されたし、戦争で犠牲になるのは一番弱い子供です。
戦争していない国でも、貧しい国では、労働に駆り出されたり、借金のかたとして売られたり、金持ちの国でも虐待されたりして、本当に希望の兆しがあるのでしょうか。
私は毎年、ユニセフに寄付していますが、それより、個人的に誰かをサポートしたほうがいいのかなと考えることがあります。
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