パンドラの箱

フランス語を読む練習

パンドラの箱の意味とこの表現の由来。

『パンドラの箱』は、ギリシャ神話が元になっている表現です。

『パンドラの箱』は、「開けてはいけないもの」や「やってはいけないこと」で、『パンドラの箱を開ける』とは、「やるべきではなかったのに、やってしまった(そして災難が起きた)」という意味です。

この有名なパンドラの箱の物語を2分で語っている動画を紹介します。

タイトルは、La boîte de Pandore – 1 expression, 1 mythe #6(パンドラの箱:1つの表現、1つの神話、その6)



La boîte de Pandore(パンドラの箱)

2分15秒。フランス語の字幕を表示させることができます。

トランスクリプション

Zeus, le roi de l’Olympe, qui trouve que tous les hommes ont reçu injustement, grâce à Prométhée le feu divin, concocte une vengeance terrible, un véritable piège.

Il demande à Héphaïstos de fabriquer un corps qui rivaliserait avec celui d’Aphrodite, la déesse de l’amour et de la sexualité.

Ce dernier mélange argile et eau, et créé une statue d’un être sublime.

Athéna s’approche alors, et lui insuffle la vie.

Sur les ordres de Zeus, les autres dieux défilent et donnent une parcelle de leurs attributs à cette être de beauté.

Aphrodite répand sur elle la grâce enchanteresse et rempli son âme de désirs fous et excessifs.

Hermès, le dieu des commerçants et des voleurs, distille en elle l’impudence, la perfidie et un goût immodéré pour le mensonge.

La déesse de la persuasion, lui entoure le cou de somptueux colliers d’or, et Héra, la femme de Zeus donne à la belle ses principales qualités : la curiosité et la jalousie.

Pandore est née.

Elle est présentée par Zeus à Épiméthée, le frère le Prométhée.

L’homme est charmé au premier regard par la belle et décide d’épouser le joli cadeau empoisonné.

Mais Pandore n’est pas arrivée les mains vides, elle tient contre son sein blanc, une grande boîte, qui serait plutôt une jarre, offerte par Zeus.

Mais, malgré la mise en garde de Zeus, sa curiosité la pousse à ouvrir la boite et un souffle puissant en jaillit et fuse dans toutes les directions.

Sortent alors de la boite tous les maux de la terre : pauvreté, trahisons, méchanceté, maladies, guerres, etc…

Ouvrir la boîte de pandore, c’est donc déclencher, par imprudence, ou par impulsion, une série de catastrophe que nous ne maîtrisons pas.

C’est réaliser une action qui crée plein de problèmes, alors qu’ils seraient restés cachés et inoffensifs si l’on avait rien fait.

パンドラの箱・和訳

[フランス語はすべて現在形ですが、これは『歴史的現在(présent historique)』と呼ばれる用法で、過去の物語を語るとき、描写に臨場感をもたせるために現在形を用いています。よって、和訳では過去形にしています]。

オリンポスの王であるゼウスは、人間たちがプロメテウスから、神の火を不当に受け取ったと思い、恐ろしい復讐を企て、本物の罠を仕掛けました。

ゼウスは、ヘファイストスに、愛と性の女神であるアフロディーテの身体に匹敵する身体を作ることを頼みました。

ヘファイストスは、粘土と水を混ぜて崇高な身体をつくりました。

それからアテナが、この身体に近づき、命を吹き込みました。

ゼウスの命令で、他の神々が集まって、この美の存在に、それぞれ自分の属性の一部を贈りました。

アフロディーテは、彼女に魅惑的な優雅さをまき散らし、その魂を狂おしいほど過剰な欲望で満たしました。

商人と盗賊の神であるヘルメスは、彼女の中に、厚かましさ、不実、嘘を過剰に好む性質(嘘への過剰な嗜好)を与えました。

説得の女神が、彼女の首に金の豪華な首飾りをまき、ゼウスの妻、ヘラは、この美しい少女に、自分の主要な資質である好奇心と嫉妬心を与えました。

パンドラの誕生です。

ゼウスは、パンドラをプロメテウスの弟のエピメテウスに差し出しました。

エピメテウスは、ひと目で彼女の美しさに心を奪われ、この毒入りの美しい贈り物と結婚することにします。

しかし、パンドラは、手ぶらで来たのではありません。白い胸に、ゼウスからもらった大きな箱、というか壺を抱いていました。

ゼウスの警告にもかかわらず、好奇心に負けたパンドラがその箱を開けると、強力な風が吹き出して四方八方にほとばしりました。

こうして箱から、この世のあらゆる悪、貧困、裏切り、意地悪、病気、戦争などが出ていったのです。

「パンドラの箱を開ける」とは、うっかりと、または衝動から私たちには制御できない一連の大惨事を引き起こすことです。

それは、何もしなければ、隠れていて、無害だったはずの多くの問題を生む行動をしてしまうことです。

単語メモ

Héphaïstos  ヘファイストス 炎と鍛冶の神

un attribut  (人、物の)属性、特性

une impudence  厚かましさ、破廉恥

une perfidie  不実な行為

jaillir  湧き出る、噴き出る、ほとばしる

fuser  噴出する

déclencher  止め装置をはずす、始動させる

une imprudence  軽率、軽はずみ

une impulsion  衝動



パンドラの箱・補足

La Boîte de Pandora: La Première Femme – Mythologie Grecque en Bandes Dessinées(パンドラの箱:最初の女性-漫画で読むギリシャ神話)

4分。

ゼウスは、プロメテウスが、勝手に人間に火を与えたことをすごく怒って、彼に復讐したいがために、パンドラという女性(人間)を作りました。

プロメテウスとエピメテウスは兄弟です。

兄のプロメテウスは知恵があって、ゼウスが、「おまえ、火を盗んだな!」と怒っても、「盗んでませんよ。アポロにもらったんですよ。アポロだって、積極的に協力してくれました。火をもらって、人間たちはどんなに助かっていることか」と、説得力のあることを言います。

そこで、ゼウスは、バカというか、すぐに人を信じてしまう弟のエピメテウスを通じて、プロメテウスに復讐しようとし、パンドラを作ったのです。

人間を創造したのはプロメテウスなので、人間が不幸になれば、プロメテウスを罰することになります。

プロメテウスは、エピメテウスに、「ゼウスからものをもらっちゃいかんぞ」と注意していましたが、パンドラがあまりにきれいなので、エピメテウスはうっかり彼女を嫁にもらい、パンドラは、あらゆる災厄の入った箱と一緒に、この世界に入り込みました。

パンドラは、アフロディーテのような絶世の美女でしたが、ヘルメスによって、不実さや嘘つきの性質を、ヘラによって、好奇心と嫉妬深さを植え付けられました。

だから、ゼウスに、「この箱、開けちゃだめだよ」と言われていたのに、好奇心に負けて開けてしまったのです。

いろいろとおどろおどろしいものが出てきたあと、パンドラはあわてて箱をしめたから、箱の中に、「希望」が残ったと言われています。

「希望は箱の中にはいったままなのに、この世界にあるって、おかしくない?」とも思いますが、そのあたりは、いろいろな解釈がなされています。

ゼウスはこれだけでは足りなかったのか、プロメテウスをコーカサスの岩山の頂上にはりつけにして、ワシに肝臓を食わせるという罰も与えています(プロメテウスは、後に、ゼウスの息子、ヘラクレスに助けてもらいます)。

なお、今は、「パンドラの箱」と呼ばれていますが、もともとは、箱ではなく壺でした。

■関連記事もどうぞ⇒ギリシャの名前由来のフランス語の女の子の名前:かわいいフランス語教えます(110)

この世界に「希望」があってよかったですね。

どんなに悲惨な時も、希望があれば、乗り越えることができます。






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