こんにちは。penです。
今日紹介することわざはこちらです。
Cœur qui soupire, n’a pas ce qu’il désire.
ため息をついているのは不満があるからだ。
ため息をついているのは…
このことわざ、ロベール仏仏辞典には「ため息をつくのは不満があるからだ」とう訳がのっています。だから、私もそれに準じた訳をつけておきました。
直訳は、「ため息をつく心は、それが望むものを得ていない。」
今、望むものを持っていない⇒不満である。
ため息をついている人は、不満である⇒不満があるから、ため息をついている、ということですね。
まず、不満があって、ため息をつく、という順番です。
でも、私は、もう1つ別の解釈を提案したいです。
それは、ため息をつくから、望むものを得ることができない、というもの。
先にため息があり、そのせいで、望むものを得ない、という順番です。ちょっと無理があるでしょうか?
アランの『幸福論』にある
Il ne rit pas parce qu’il est heureux ; je dirais plutôt qu’il est heureux parce qu’il rit.
「幸せだから笑うのではありません。笑うから幸せになるのです。」
というのと同じ考えかたです。
何かいやなことがあっても、ポジティブにとらえることが、大事。
そうすることが、人生の質をあげてくれるのではないかと。
実際は、誰かがため息をついているのを聞いたとき、「どうしたの?何かあったの?」と聞きたい時に使うようです。
よくわかる!フランス語の文法解説
単語の意味
cœur 心臓、心
qui 関係代名詞 ~するところの
詳しくはこちらをどうぞ⇒「まいにちフランス語」39:L61 関係代名詞 qui と que
soupire < soupirer ため息をつく 名詞は soupir
n’a n’ は neのエリジオン、a は avoir
pas (否定) ・・・ない
ce qu’ < ce que ~であること
il それ
désire désirer 欲する、望む
直訳
ため息をつく心はそれが望むものを持たない。
補足
主語はcœurという無生物ですから、訳すときは動詞表現にすると日本語らしくなります。
ことわざの記事の目次を作りました。ご利用ください。
その1⇒フランス語のことわざ~目次 その1
ため息といっても、安心したときにつくのもありますが、ふつう困ったときや、がっかりしたときにつく深い息のことをイメージしますね。
人はいつため息をつくのを覚えるのでしょうか?
子どもってため息をつかないですよね?
うちの娘も小さいときはため息なんか全然つかなかったのに、最近、時々ついています。
これは、大人がため息をついてるのを見て、おぼえるのかな?
がっかりしたときは、ため息をつくより、深呼吸して気持ちを切り替えたほうがよさそうです。
それでは次回のことわざの回をお楽しみに。
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